【軍用機雑談】F-22の次の機種名がなぜF-24でなくF-35なのか。#F22 #YF23 #F35 #X32 #F15 #F16 #YF17 #FA18 #F117 #F20 #F21

 米国ではマクドネル・ダグラスF-15イーグルの後継機を、ロッキードYF-22ライトニングとノースロップYF-23グレイゴーストで争った。
 
 
マクドネル・ダグラスF-15イーグル
マクドネル・ダグラスF-15イーグル。「最強」の名をほしいままにした名機だが、個人的な主観では、接近戦ではF-16のほうが強いのじゃないかと思う。

ロッキードYF-22ライトニング
ロッキードYF-22ライトニング。どこかしらショウリョウバッタを思わせる。

ノースロップYF-23グレイゴースト
ノースロップYF-23グレイゴースト。YF-22と比べてもレーダー反射を最小限に抑える形状をしているのが分かる。
 
 
 ちなみにF-15以降のナンバリングは、F-16ファイティングファルコン(ジェネラル・ダイナミクス社)、YF-17コブラ(ノースロップ社)、F/A-18ホーネット(マクドネル・ダグラス社)、F-19は何故か欠番で、F-117ナイトホーク(ロッキード社)ときて、F-20タイガーシャーク(ノースロップ社)、F-21ライオン(IAI社)となっている。
 YF-17はF-16と、軽量戦闘機計画に於いて争ったが、F-16に破れ、試作機を示す「Y」が取れることなく終わった…はずだったが、なんの間違いか、米海軍に「イヤイヤ」引き取られ、F/A-18ホーネットとなった。この際、海軍型(空母運用型)はマクドネル・ダグラスが製作し、通常離陸型はノースロップが製作する約束だったが、最終的にノースロップ案はポシャり、マクドネル・ダグラス案のみが残ることとなった。ちなみに、米海軍としては空軍のおこぼれなんかではなく独自の戦闘機の開発を目指していたのだが、時の議会が「新規開発はお金がかかるから空軍のおこぼれで我慢しなさい」と言って海軍を説き伏せてしまった。本来艦載機としてデザインされていなかったF/A-18は数々の問題を抱えたまま、今に至ることになる。
 なお「F/A」の機種名は、戦闘機(Fighter)と攻撃機(Attacker、小型の爆撃機と思って貰えば良い)の両方の任務をこなせることから付けられた。裏を返せば、戦闘機としても攻撃機としても中途半端である、と言うこと。
 
 
ジェネラル・ダイナミクスYF-16
ジェネラル・ダイナミクスYF-16。試作の時点ではまだファイティングファルコンの通称はなかった。強力なエンジンと軽量な機体から、接近した空戦ではF-15を凌(しの)いでいるのではないかとも言われた。

ノースロップYF-17コブラ
ノースロップYF-17コブラ。主翼の根本から機首に向かって延びる整流板がコブラのかま首に見えることからこの異名が付けられた。

マクドネル・ダグラスF/A-18ホーネット
マクドネル・ダグラスF/A-18ホーネット。原型のYF-17が地上発進機として設計されていたため空気取り入れ口がかなり後方に配置されたままになっており、降着装置の配置に思わぬ制限が発生。空母の着艦に大きな不安を残していた。設計を見直した最新型のスーパー・ホーネットではその制限が緩和されてはいるが、所詮地上発進機出身の素性の悪さは変わりないようだ。

 
 
 煮え湯を飲まされたノースロップは輸出用戦闘機としてF-20で巻き返しを図るのだが、ここでもF-16に商戦をはばまれた上に、開発途中で大きな事故を起こしてしまっため、これも事実上ポシャってしまった。
 
ノースロップF-20タイガーシャーク
ノースロップF-20タイガーシャーク。ノースロップ社の要望で、半端な数字の「19」を抜かしF-20の名を得たと言われている。
 
 
 F-117は、長らく存在が秘匿されており、多くの人が「F-19と言う機種名ではないか」と予測していた。が、蓋を開けてみると、イレギュラーな「117」だった。その理由は軍事機密であり謎のままだ。言うまでもなく、史上初の、レーダーに映らない「ステルス」戦闘機である。(「モスキートの立場はどうなるんだ?」とか言われそだが、あれはエンジンがモロにレーダー反射しただろうからステルスとは言えないのではないかと。)
 F-21は、イスラエルが開発したクフィールと言う戦闘機を、米海軍がトップガンの仮装敵機用にレンタルしたもの。
 F-16は、近来まれに見るベストセラー機となったが、にも関わらず製作会社のジェネラル・ダイナミクスは、ロッキードに身を寄せて吸収されてしまう。その遺伝子はF-22、F-35となった。
 F-15とF/A-18で栄華を極めたかに見えたマクドネル・ダグラスも、それ以降の試作競作ではことごとく敗者に回り、最終的にボーイングに吸収されるのであった。

ロッキードF-117ナイトホーク
 ロッキードF-117ナイトホーク。史上初のステルス戦闘機である。「レーダーの反射を抑えるなら滑らかな曲線で出来ているはず」と言う大方の予想を裏切り、直線的な平面を組み合わせた異様な形状をしていた。ただし、コンピュータによる設計が進んだ現在のステルス機は、当初の予想通りの滑らかな曲線が多用されている。

IAI F-21ライオン
 IAI F-21ライオン(クフィル)。仏のミラージュIIIをイスラエルが無断改良した機体。

ジェネラル・ダイナミクスF-16ファイティングファルコン
 ジェネラル・ダイナミクスF-16ファイティングファルコン。空戦用に開発された機体だが、有り余るパワーが仇となって(?)爆弾を多載して実質的に攻撃機として使用されることになってしまった。一説には多額の開発費を要したF-15を擁護するための苦肉の策とも言われるが、そこでふてくされずに与えられた任務を見事にこなし空軍幹部の鼻を明かしたあたりがF-16の素性の良さを表している。輸出先の一部や州空軍では現在でも空戦戦闘機として使用されている。
 
 
 そして、ボーイングF-15イーグルの後継機の座をかけて、ジェネラル・ダイナミクスの遺伝子を飲み込み作成されたロッキードYF-22ライトニングと、雪辱に燃えるノースロップのYF-23グレイゴーストが争う事になった。
 F-117の登場/成功により、時代はステルスへと大きく舵を切っている。YF-16、F-20と煮え湯を飲まされ続けたノースロップは、三度目の正直とばかりに、ステルス性の塊のようなYF-23で雪辱を図る。しかし選ばれたのは、空戦性能に勝ると言われたYF-22だった。二度あることは三度あるとは言うが、ノースロップがその後どうなったかについては、語るも悲しい物語なのでやめておく。気になる人はググるかウィキペディアで調べてみるかして欲しい。

 YF-22の当初のニックネームは「ライトニング」(ロッキードの往年の名機P-38にちなんだと思われる)だったが、やがて「スーパースター」となり、最終的に「ラプター」(猛禽の意)に落ち着いた。栄誉ある「ライトニング」の名はF-35に引き継がれ「ライトニングII」となったのは御存知の通り。なお、英国にもライトニングの名の超音速戦闘機があったが、それぞれ全く別の機体である。

ロッキード・マーティンF-22ラプター
 ロッキード・マーティンF-22ラプター。YF-22と比べるとかなり精悍な面構えになった。多数の軍事機密を抱える当機は輸出が禁じられたため、空自での採用が叶わなかった。他国も対抗しうる戦闘機を開発しようとしているが、しばらくはF-22の独り勝ち状態が続くと言われている。

イングリッシュ・エレクトリック ライトニング
 イングリッシュ・エレクトリック ライトニング。エンジンを上下に並べるという特異な配置のため、機体内に燃料を積む余裕がなく、主翼の上に増槽を積むという事態を招いている。お腹の膨らみも確か、燃料を搭載するために無理やり設けたものだったと思う。しかし戦闘機としての性能はピカイチで、マッハ2以上の速度を叩き出した他、優れた上昇力で、新世代のF-15にも引けを取らなかった。

ロッキードP-38ライトニング
 ロッキードP-38ライトニング。「双胴の悪魔」の異名で枢軸国に恐れられた名機。
 
 
 YF-22とYF-23が熾烈な競作を行っていた頃、もう一つの戦闘機計画が進んでいた。それがJSF(統合戦闘機計画)で、大雑把に言うと、空軍と海軍の新型攻撃機、更には海兵隊のSTOVL(短距離離陸垂直着陸)運用が要求される前線戦闘機を、まとめて面倒見ようと言う計画だった。ココらへんは以前の日記でもちらっと触れたので、参考にして欲しい。
 ロッキード・マーティン(ジェネラル・ダイナミクスを吸収後、マーティン・マリエッタと合併している)とボーイングが最終的な試作検討に勝ち残り、二者による熾烈な競作が行われるのだが、そこでそれぞれの試作機に付された機種名はX-35とX-32だった。ここで皆さんは、おや、と、思われるだろう。
 「YF-22とYF-23の次なのだから、YF-24とYF-25ではないのか?」と。
 これはF-117と同様に永遠の謎と言うべきであろう。
 JSFの試作機の番号として空軍があてがったのは、意外にも純粋な実験機として位置づけられていたX-ナンバーだった。たまたまその時空いていたX-32とX-35が付されたのである。
 それでも多くの事情通は、競作が終わったときにはF-24の番号が割り振られると思っていた。まさか、試作機の時のX-ナンバーがそのままF-ナンバーに割り振られるとは、一体どれほどの人が予想していたであろうか。

 この件についてはいろいろな人がいろいろな見解を述べているのだが、筆者がもっともらしいと思っているのはこのような説明だ。
 米軍は有人軍用機に限界を感じており、無人軍用機(UCAV=Unmanned Combat Aerial Vehicle)へと舵取りを行っている。UCAVでは、従来の機種名と異なる命名規約が適用されており(申し訳ないが、筆者は不勉強のためこの分野では知ったかぶりさえできない)、F-ナンバーやA-ナンバー、B-ナンバー(B=Bomber、爆撃機)等は廃止されるのではないかと思われる。そのため、有人戦闘機であるJSFに関しては、低コストなナンバリングが行われたのではないか、というものである。

 そう、F-35は、もしかしたら、最後の有人戦闘機になるかもしれないのだ。少なくとも米軍においては。
ロッキード・マーティンF-35ライトニングII
 ロッキード・マーティンF-35ライトニングII。F-22をスケールダウンしたような面白みのない形状であることが良く分かる。…まぁ、これはこれで筆者的には嫌いではないが…。
 
 
 と言う感じで、ラストにはX-32をたっぷり見てもらって締めにしよう。


 ボーイングX-32。「近来まれに見る不細工な飛行機」と呼ばれた。ステルス機が登場した時、従来の(古臭い価値観の)航空マニアは大いに嘆いたと言うが、当機ほど振り切れていると空いた口も塞がらなかっただろう。筆者はF-35よりX-32の方が好きだ。この写真のアングルだと愛らしく開いた空気吸入口が良く分かる。

ボーイングX-32
 ボーイングX-32。いわゆる無尾翼デルタ独自の美しい形状がよく分かる。無尾翼と言っても水平尾翼がないだけで、垂直尾翼はちゃんと二つある。

ボーイングX-32
 ボーイングX-32。後方から見た姿もなかなかチャーミング。車輪をおろしているのは、おそらく着陸のためでなく、試験飛行の初期の段階なのであろう。最初に新作機を飛ばす時は、万が一のために、車輪を収めずに飛ばすのである。

ボーイングX-32
 ボーイングX-32。空気取り入れ口の先端を外して飛ぶこともあった。多数の名作爆撃機で名を馳せるボーイングもジェット戦闘機は勝手が違ったらしく、当機は多くの欠点が指摘されている。

ボーイングX-32後期型
 ボーイングX-32後期型。このタイプの実機は結局作られなかったが、水平尾翼を追加する等し、よりオーソドックスな形状で逆転を図ろうとした。でもこんなの俺の好きなX-32じゃない…。(;_;)
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