【CD入手】フリップ&イーノ / イヴニング・スター (リマスタリング・紙ジャケット仕様) #FrippAnd Eno #EveningStar

フリップ&イーノ / イヴニング・スター(K2HD/紙ジャケット仕様)

All tracks written by Brian Eno and Robert Fripp, except "Wind on Wind" by Eno.

1. "Wind on Water" – 5:30
2. "Evening Star" – 7:48
3. "Evensong" – 2:53
4. "Wind on Wind" – 2:56

5. "An Index of Metals" – 28:36

Personnel
Robert Fripp – guitar
Brian Eno – tape loops, synthesizer, piano

Released December 1975
Recorded 1974–1975


"Wind on Water" / Fripp & Eno

※著作権監視厳しく、一曲目しか引用できませんでした。


 静寂のアルバムです。

 空間に音を解き放つ作業というのは、どこか、白いキャンバスに絵の具を塗る作業と似ていませんか?。白いキャンバスの持つ無限の可能性のなかから画家の手によって選ばれた可能性でキャンバスを汚していく。もちろん、汚さなければ汚さないほど綺麗なわけですが、それでは作家の意図というものが反映されません。最小限の汚れにとどめつつ自分の表現したいものをキャンバスに叩きつけていくのです。
 音楽も多分同じで(「無音には勝てねぇからさ」とは泉谷しげるの名言)、無音に近ければ近いほど純粋なのでしょうが、そこに最小限の音で自分の表現を塗り込めていくというのは、なかなか緊張を強いる作業だと思います。(ジョン・ケージには“4′33″”なんて曲もありましたが…。)
 フィル・スペクターのように「ウォール・オブ・サウンド」なんて言う分厚い音を武器にしている人でも、無音の中に置く最初の一音には気を遣うのではないでしょうか。

 そう言った事を、つい、考えてしまうような作品です。基本的に静かに立ち上がり、静かに進み、静かに終息する楽曲ばかり。楽曲ごとの個性が特別にあるというわけでもなく、淡々と時間が過ぎていきます。歌は無し。基本的にブライアン・イーノのキーボードとロバート・フリップのギターのみで綴られています。
 おそらくA面がイーノ色が強めで、B面がフリップ色が強い、と言う感じでしょう。(前者の作曲者クレジットは「イーノ&フリップ」ですが、後者は「フリップ&イーノ」となっています。)と言って、B面でいきなりクリムゾン的な世界が爆発するとかではないので、念のため。ただ、B面ではフリップのノイジーなギターが大きくフィーチュアされているのがA面との大きな違いでしょう。まぁ、ノイジーと言っても、ピラピラとリードギターを開陳する要素は皆無で、あくまでゆったりしたフレージングでジワジワと来る感じです。B面のラストではノイズが最大音量になって終わる感じなのですが、それでも、聴き終えた時に「静けさ」に支配されている感じがするのが不思議であります。(なお、上記の曲目表では、B面は一曲だけという扱いですが、僕が今回買ったCDでは、6つのチャプターに分かれています。)
 こういった音楽を「環境音楽」(という風に世間では言われているらしい)云々と言った小賢(こざか)しい言葉で述べる能力を僕は持たないのですが、このアルバムが好きか嫌いかと言われれば、どちらかと言うと好きです。まぁ、そりゃ、クリムゾン諸作と比べれば、積極的に好き、とは言い難いのですが、一つのオプションとしては、これはこれでアリでは無いかと思うのです。

 という訳で。

 さてさて、キング・クリムゾン解散からディシプリンに至るまでのロバート・フリップの挙動を追跡して、「はたして『ディシプリン』をクリムゾンの作品として認められるかどうか検証する」プロジェクトが走り始めましたよ~。
 フリップ&イーノのコラボレイトと言えば、1973年の『ノー・プッシィー・フッティング』が嚆矢(こうし)なのですが、それはまだクリムゾンが活動中の作品ということで、今回は割愛することにしました。…で、結構、後悔しています。(^_^;
 というのも、今回の『イヴニング・スター』、クリムゾン・サウンドとの乖離(かいり)が激しすぎて、検証のためのロジックが走らせられない!。(^_^; なので、やはり『ノー・プッシィー~』から聴いてみるべきだったのかなぁ、などと思ったり。でもそんなこと言い出したら、フリップとコラボする前のイーノも聴かなきゃ、みたいになって際限ないような気もするので、今回はこれで良いとしましょうか。

 今回の作品とクリムゾン、なべては『ディシプリン』とのつながりを示唆することは難しいと思いますが、あえて言えば、『ディシプリン』収録の“シェルタリング・スカイ”にその面影を見ることができるような気がします。とはいえ、“シェルタリング~”は同作でも箸休め的な曲だったので(少なくとも僕はそう思っています)、これを持って、両者の関連性を強弁するのは無理があるような気もします。

 という感じで、今回は尻切れトンボに終わりますが、(「いつもそうだろ」とか的確なツッコミは勘弁~。(^_^;)次回は、彼らの発掘音源のライヴ・アルバムを聴いてみたいと思います。

●キング・クリムゾン解散からディシプリンに至るまでの主なロバート・フリップのディスコグラフィ
 フリップ&イーノ『イヴニング・スター』(1974-5年録音、1975年12月発表)→今ココ
 同『ライヴ・イン・パリ』(1975年5月28年収録)
 ブライアン・イーノ『アナザー・グリーン・ワールド』(1975年6-8月録音)
 ピーター・ゲイブリエル『I』(1976年7月-1977年1月録音)
 デイヴィッド・ボウイー『英雄夢語り』(1977年7-8月録音)
 ダリル・ホール『セイクレッド・ソングス』(1977年録音)
 ピーター・ゲイブリエル『II』(1977年11月-1978年2月録音)
 ロバート・フリップ『エクスポージャー』(1977年6月-1979年1月録音)
 同『ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン/アンダー・ヘヴィー・マナーズ』(詳細録音時期不明、1980年1月発表)
 同『ザ・リーグ・オブ・ジェントルメン』(1980年7月-1980年12月録音)
 
 
 
 
■キング・クリムゾン日記
2017/03/31 ディシプリン ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2016/12/30 レッド ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2016/11/27 ラディカル・アクション~ライヴ・イン・ジャパン+モア(3CD+2DVD)
2016/09/28 USA ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2016/06/29 暗黒の世界 ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2016/03/31 太陽と戦慄 ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2016/03/31 アースバウンド (リマスター・紙ジャケット仕様)
2015/12/30 アイランズ ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2015/09/30 リザード ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2015/06/28 ポセイドンのめざめ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2015/03/27 クリムゾン・キングの宮殿~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)



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【CD入手】レッド・ツェッペリン / 永遠の詩 (オリジナル盤・紙ジャケット仕様) #LedZeppelin #TheSongRemainsTheSame

レッド・ツェッペリン / 永遠の詩 (紙ジャケット仕様オリジナル盤)


The Song Remains The Same (Original Edition) / Led Zeppelin

I can't uploaded some numbers cause copyright:"Celebration Day", "The Rain Song", "No Quarter", "Stairway to Heaven".


ディスク:1
1. ロックンロール "Rock and Roll" (John Bonham, John Paul Jones, Jimmy Page, Robert Plant) 4:03
2. 祭典の日 "Celebration Day" (Jones, Page, Plant) 3:49
3. 永遠の詩 "The Song Remains the Same" (Page, Plant) 6:00
4. レイン・ソング "The Rain Song" (Page, Plant) 8:25

5. 幻惑されて "Dazed and Confused" (Page) 26:53

ディスク:2
1. ノー・クォーター "No Quarter" (Jones, Page, Plant) 12:30
2. 天国への階段 "Stairway to Heaven" (Page, Plant) 10:58

3. モビー・ディック "Moby Dick" (Bonham, Jones, Page) 12:47
4. 胸いっぱいの愛を "Whole Lotta Love" (Bonham, Willie Dixon, Jones, Page, Plant) 14:25

Personnel
John Bonham – drums, percussion
John Paul Jones – bass guitar, keyboards, Mellotron
Robert Plant – vocals
Jimmy Page – electric guitars, backing vocals, Theremin, production

Released 22 October 1976
Recorded 27–29 July 1973 at Madison Square Garden, New York City

 ツェッペリンのライヴ・アルバム『永遠の詩』と言うと、2007年にリミックスされ曲目が増えた拡張盤が出ています。が、今回聴くのは、旧盤。オリジナル盤をCD化した物です。

 当盤はツェッペリン現役時に発売された唯一のライヴ盤で、映画として公開された映像のサウンドトラックという位置づけです。が、まぁ、内容は純粋なライヴ・アルバムですね。アナログで2枚組と言うのはなかなかのヴォリュームです。まぁ、それでも実際のライヴの抜粋なのですが。
 収録された時期は1973年の7月下旬(アルバム『聖なる館』発表が同年3月)なのですが、何故か発売は1976年までずれ込み、アルバム『プレゼンス』より後の発売になってしまいました。そのことで当時、結構叩かれたりもしたらしいです。また、内容的にも当時のファンの思っていたものとは違ったらしく(どういうものを期待していたのでしょうか)、そういった点でも叩く人はいたらしいですね。でもまぁ、全米2位、英国1位の売上を示せば文句ないだろう、ってとこでしょうか。ちなみに売上枚数は『プレゼンス』を凌(しの)いでいます。
 基本的に演奏の差し替えなどは行っていないのですが、3回の公演から編集して良いとこ取りしている模様です。また、少なくとも“天国への階段”では、ベースのオーヴァー・ダビングが行われています。これは、実公演ではジョン・ポール・ジョーンズがメロトロンを弾いていて、ベースを弾いているものがいなかったため。個人的には正直にオーヴァーダブ無しで聴かせてほしかったですけど。

 ジミー・ペイジ自身のアルバムの評価としては「必ずしもベストの演奏ではない」。まぁ、多分、この時点で、映像と音の両方が残っている演奏が他になかったんでしょうね。とは言え、僕なんかはこの演奏でもかなり興奮します。
 ボンゾの叩く重たく乾いたドラムスを始めとして、メタリックなペイジのギターまで、実に迫力満点で、楽しめる内容です。前回レビューした『伝説のライヴ』と聴き比べて見るのも一興でしょう。多くの人は『伝説のライヴ』の方に軍配を上げるようですが、僕なんかはこちらも充分充実していて、どちらも兄たり難く弟たり難いと思っています。あえて欠点を言えば、“レイン・ソング”~“ノー・クォーター”の流れがスローな曲が続きすぎてダレるところでしょうか。これは収録時間の関係で実際の演奏の曲順通りでないことも関係しています。もちろん、この問題は2007年盤では解決されています。

 ところでこのアルバムには僕は情けないエピソードが有りまして。(僕のエピソードって、たいてい情けないな。(^_^;)
 僕は最初2007年盤しか持っていなくて、それでまぁ、満足していました。ですが、ある日ふと、「昔にエアチェックした内容とは微妙に違うような気がする…」と思ったのです。冒頭、“ロックンロール”の歌い出しの部分が、記憶の中にあるエアチェックの内容とは食い違うような気がしました。(先にネタバレしておくと、僕の記憶違いでした。なので皆さんがオリジナル盤と2007年盤との冒頭を聴き比べる必要はありません。)エアチェックしたのは大学時代で、2007年以前だったので(どころかまだ20世紀の頃の話です)、その内容はオリジナル盤ということになります。肝心のエアチェック・テープは、どこかに紛れてすぐに出せるところにはない。というわけで、オリジナル盤のCD(今回の日記の内容ですね)を入手して、聴き比べてみました。
 もちろん、さっきネタバレしたとおり、「“ロックンロール”の歌い出し」は同じでした。僕の記憶も当てにならなかったわけです。いや本当、情けない。(^^ゞ

 とは言え、オリジナル盤と2007年盤とでは、単に楽曲が追加になった、リミックスされた、と言う以上の違いがあるのも事実。いや、聴き比べたわけでなく、英語wikiなどを調べたら、そういう記述があるので言っているわけですが。(自分が聴き比べた範囲では違いはワカランカッタ。(^^ゞ)
 かいつまんで言うと、“幻惑されて”では、2007年盤のほうが2分強長くなっているのですが(オリジナル盤ではLP片面に入り切らないので編集したのでしょう)、逆に“ノー・クォーター”と“モビー・ディック”、“胸いっぱいの愛を”の3曲は、1~3分ほど短くなっています。なのでまぁ、マニアな方は、旧盤、2007年盤、両方持っていないといけないんですね。それもしんどい話だな(笑)。(^_^;
 2007年盤とオリジナル盤の比較の記述がある英語wikiのURLを貼っておきますので(該当部分の内容はほとんど英語力のない僕でも分かりましたので、義務教育を終えた人なら問題ないかと)、興味のある方は参照してみてください。→https://en.wikipedia.org/wiki/The_Song_Remains_the_Same_(album)#Track_listing

 という訳で、次回は、その2007年盤を聴いていきます。お楽しみに…なのかどうかはよくわかりませんが(笑)、お付き合いいただければ幸いです。(^^ゞ
 
 
 
 
 
 p.s.ところで『永遠の詩』は『とわのうた』と読むらしいのですが、僕は何故かいつも『えいえんのし』と読んでしまいます(笑)。まぁ、たかが邦題なんだし、アイデンティファイできれば良いだろ?。(^_^;
 
 
 
 
 
 
■ツェッペリン日記
2017/03/30 伝説のライヴ(3CD)
2016/12/29 コンプリートBBCライヴ(3CD)
2016/06/28 フィジカル・グラフィティ<リマスター/デラックス・エディション3CD>
2016/03/29 聖なる館<リマスター/デラックス・エディション2CD>
2015/12/27 IV<リマスター/デラックス・エディション2CD>
2015/09/29 III<2014リマスター/デラックス・エディション2CD>
2015/06/27 II<2014リマスター/デラックス・エディション2CD>
2015/06/05 レッド・ツェッペリン ラスト3作リマスター登場!。2015/7/31(金)発売!。
2015/03/29 I<2014リマスター/デラックス・エディション2CD>



テーマ : 洋楽ロック
ジャンル : 音楽

【CD入手】Perfume / Fan Service -Prima Box- (3CD+DVD) #Perfume_um #FanServicePrimaBox

Perfume / Fan Service -Prima Box- (3CD+DVD)

Perfume / スウィートドーナッツ

[2003年8月6日発売][10:30]
1.スウィートドーナッツ (作詞:木の子 / 作曲:中田ヤスタカ)
2.シークレットメッセージ (作詞:木の子 / 作曲:中田ヤスタカ)
3.ジェニーはご機嫌ななめ (作詞:沖山優司 / 作曲:近田春夫 / 編曲:中田ヤスタカ)

Perfume / モノクロームエフェクトPerfume / モノクロームエフェクトPerfume / モノクロームエフェクト

[2004年3月17日発売,オリコン最高位週間117位][10:37]
1.モノクロームエフェクト (作詞:木の子 / 作曲:中田ヤスタカ)
2.エレベーター (作詞:木の子 / 作曲:中田ヤスタカ)
3.おいしいレシピ (作詞:木の子 / 作曲:中田ヤスタカ)

Perfume / ビタミンドロップPerfume / ビタミンドロップ

[2004年9月8日発売,オリコン最高位週間119位][8:28]
1.ビタミンドロップ (作詞:木の子 / 作曲:中田ヤスタカ)
2.引力 (作詞:木の子 / 作曲:中田ヤスタカ)

[DVD]
1.『スウィートドーナッツ』PV
2.『モノクロームエフェクト』PV
3.『ビタミンドロップ Special Edition』

Fan Service -Prima Box- / Perfume


 初期 Perfume が広島から上京し(当時中学三年生)、そこからメジャー・デビューするまでのインディーズ音源を網羅した3枚組CDシングルBOXセット。おまけでヴィデオ・クリップ集のDVDを加えて計4枚組となっています。
 このインディーズ時代シングル三部作の音源は、後に何曲かが、1stアルバム『コンプリート・ベスト』に収録されました(“スウィートドーナッツ”(Short ver.),“モノクロームエフェクト”,“ビタミンドロップ”,“引力”)が、それ以外の楽曲は他のCDでは聴けないレア音源となっています。特にジューシー・フルーツのカヴァー“ジェニーはご機嫌ななめ”は、後のライヴでも定番となった楽曲。僕はこれが聴きたくて、このBOXを入手したのです。
 このBOXセットは、彼女らが“ポリリズム”でブレイクした翌年、2008年にリリースされた物で、インディーズ時代の音源を求めるファンには嬉しいものだったようです。ただ、すぐに廃盤( Perfume に限ったことでは無いですが)になり、あっという間にプレミア価格がついてしまいました。もともと定価\3,086のものなので、お買い求めの際はご注意を。(今、密林で見てみると、そこそこの適価で買えるようですぞ。)

 彼女らは、この三部作以前には広島限定で2枚のインディーズ・シングルを発表しています(ぱふゅーむ名義)。当然僕はどちらも未所持なのですが(持ってないのかよ(笑))、2ndシングルの“彼氏募集中”は、“ポリリズム”でブレイク後の、初全国ツアーの広島凱旋ライヴを観に行ったとき、特別企画コーナーで一度だけ聴いたことが有ります。いかにもアイドル、と言った楽想で、今のスマートな Perfume とは随分違うなと思いました。
 これらの広島限定シングルもプレミア価格がついており、一枚で4万円とか…。そんな金あったら別のもん買ったほうが幸せになれるでしょうに。(^_^;

 話を三部作に戻しまして。
 これらのインディーズ三部作の最大の特徴は、中田ヤスタカとの記念すべき邂逅に尽きるでしょう。作詞は、木の子、と言う、正体不明の人が担当しています。
 で、この木の子さん(性別は知りませんが)、なかなか面白い歌詞を書く。普段歌詞に注目していない僕がこういうことを言うのですから、よっぽどと思ってもらっていいです。ことに“エレベーター”が秀逸で、デパートの各階の売り場を、「思い出売り場」や「痛み売り場」に擬(なぞら)えて、エレベーターで訪れるという意匠になっていて、なかなかに面白いです。
 サウンド的には、中田ヤスタカらしい電子音を使いながらも、後に多用して鼻につくことになるヴォーカルのエフェクトは皆無。スッキリとした歌声(リードを採っているのは多分どの曲も大本彩乃(のっち)のような気がしますが、さぁいかに)を楽しむ事ができます。
 その一方で楽曲の肝となる旋律は、どれもポップでキャッチー。この時期は中田もまだアイデアが豊富だったのでしょう、素敵なアイドル・ポップを聴かせてくれます。まぁ、 Perfume がアイドルなのかどうかというのは、聴く人によって左右されるとは思いますが…。

 これらのシングルがどの程度売れたのか、僕は全く知らないのですが、彼女らは、シングル“リニアモーターガール”(2005年9月21日発売)で、無事、徳間からメジャーデビューすることになります。“ポリリズム”(2007年9月12日発売)でブレイクするまでには今しばらくの下積みが続きますが、それ以降の活躍は、皆の知るところでしょう。

 でも、音楽的に一番面白かったのは、この三部作の頃だったんじゃないかなぁ。

テーマ : J−POP
ジャンル : 音楽

【CD入手】Perfume / TOKYO GIRL #Perfume_um #TokyoGirl

Perfume / TOKYO GIRL

TOKYO GIRL (ドラマ「東京タラレバ娘」主題歌) / Perfume


ディスク:1
1. TOKYO GIRL
2. 宝石の雨
3. TOKYO GIRL -Original Instrumental-
4. 宝石の雨 -Original Instrumental-

ディスク:2(DVD)
1. TOKYO GIRL -Video Clip-
2. Perfume View
3. Special Teaser Trailer

 最近は Perfume にも飽きてきたな、フォローやめようかな、と思っていた時期もあったのですけれども、アルバム『コズミック・エクスプローラ』収録の“FLASH”がすごく良くて、結局また、新曲を買ってしまった僕がいます。

 件の“FLASH”は、徹底的にポップでありながら、僕のようなおじさんには容易に覚えられない不思議な旋律が魅力的でした。所々に東洋的なフックが入るのもチャーミングな印象を残します。

FLASH (Single version)


 さて、今のところ最新曲になる“TOKYO GIRL”ですが。
 水準に達しているとは思いますが、“FLASH”のようなきらめきを感じさせるかというと、なかなか難しいです。どこか無邪気さを感じさせた“FLASH”に比すると、こちらは随分大人になってしまってるな、と言う感じです。もちろん、毎回傑作を作ろうと思って作っているんでしょうけれども、そうそう僥倖が起こるものでもなくて、作る側は必死にやっているのがわかるだけに、「無邪気さが足りませんね」と一言で断じてしまうのも残酷なような気はします。
 まぁ、実際そういったフラストレーションは中田ヤスタカ自身も感じているでしょうし、なにより、2009年3月の“ワンルーム・ディスコ”以来、オリコン・ウィークリー・チャートで1位を取れていないと言う事実が頑然としてあるわけです。(“FLASH”は配信のみのシングルで、当時はまだ国内での配信がメジャーでなかったこともあってか1位は取れましたが、まぁ、これはノーカンでしょう。)
 実際今回の“TOKYO GIRL”も2位どまりで、そういった(チャートを気にする人の)フラストレーションは、飽和しつつあるというのが現況でしょう。ファンとしては、そういった状況に屈せず、ビビッドな楽曲を出し続けてほしいとは思いますが、そこまで贅沢は言わなくとも、時々でいいから“FLASH”のような「輝き」を見せてほしいものです。などと、思いつつ、今日もまた Perfume を聴くのでした。
 

テーマ : J−POP
ジャンル : 音楽

【CD入手】ボブ・ディラン / ザ・ウィットマーク・デモ (ザ・ブートレッグ・シリーズ第9集) (2CD) #BobDylan #TheWitmarkDemos1962_1964

ボブ・ディラン / ザ・ウィットマーク・デモ (ザ・ブートレッグ・シリーズ第9集) (2CD)

All songs were written by Bob Dylan, except where noted.

Disc 1 (75:37)
1. 路上の男 - Man on the Street (Fragment) – 1:07
2. 辛いニューヨーク - Hard Times in New York Town – 1:57
3. プアー・ボーイ・ブルース - Poor Boy Blues – 3:01
4. バラッド・フォー・ア・フレンド - Ballad for a Friend – 2:23
5. ランブリング・ギャンブリング・ウィリー - Rambling, Gambling Willie – 3:38
6. ベア・マウンテン・ピクニック大虐殺ブルース - Talking Bear Mountain Picnic Massacre Blues – 3:42
7. スタンディング・オン・ザ・ハイウェイ - Standing on the Highway – 2:32
8. 路上の男 - Man on the Street – 1:30
9. 風に吹かれて - Blowin' in the Wind – 2:38
10. ロング・アゴー、ファー・アウェイ - Long Ago, Far Away – 2:29
11. はげしい雨が降る - A Hard Rain's a-Gonna Fall – 6:49
12. 明日は遠く - Tomorrow Is a Long Time – 3:46
13. ザ・デス・オブ・エメット・ティル - The Death of Emmett Till – 4:32
14. レット・ミー・ダイ・イン・マイ・フットステップス - Let Me Die in My Footsteps – 1:37
15. ホリス・ブラウンのバラッド - Ballad of Hollis Brown – 4:08
16. なさけないことはやめてくれ - Quit Your Low Down Ways – 2:50
17. ベイビー、アイム・イン・ザ・ムード・フォー・ユー - Baby, I'm in the Mood for You – 1:36
18. バウンド・トゥ・ルーズ・バウンド・トゥ・ウィン - Bound to Lose, Bound to Win – 1:19
19. オール・オーヴァー・ユー - All Over You – 3:52
20. アイド・ヘイト・トゥ・ビー・ユー・オン・ザット・デッドフル・デイ - I'd Hate to Be You on That Dreadful Day – 2:00
21. ロング・タイム・ゴーン - Long Time Gone – 3:46
22. ジョン・バーチ・パラノイド・ブルース - Talkin' John Birch Paranoid Blues – 3:17
23. 戦争の親玉 - Masters of War – 4:23
24. オックスフォード・タウン - Oxford Town – 2:33
25. フェアウェル - Farewell – 3:58

Disc 2 (74:48)
1. くよくよするなよ - Don't Think Twice, It's All Right – 3:38
『ノー・ディレクション・ホーム:ザ・サウンドトラック(ブートレッグ・シリーズ第7集)』(2005年)収録

2. その道をくだって - Walkin' Down the Line – 3:23
『ブートレッグ・シリーズ第1〜3集』(1991年)収録

3. アイ・シャル・ビー・フリー - I Shall Be Free – 4:30
4. ボブ・ディランのブルース - Bob Dylan's Blues – 1:58
5. ボブ・ディランの夢 - Bob Dylan's Dream – 3:53
6. スペイン革のブーツ - Boots of Spanish Leather – 5:49
7. 北国の少女 - Girl from the North Country – 3:09
8. 七つののろい - Seven Curses – 3:13
9. ヒーロー・ブルース - Hero Blues – 1:36
10. ワッチャ・ゴナ・ドゥ? - Whatcha Gonna Do? – 3:36
11. ジプシー・ルー - Gypsy Lou – 3:45
12. エイント・ゴナ・グリーヴ - Ain't Gonna Grieve – 1:28
13. ジョン・ブラウン - John Brown – 4:19
14. オンリー・ア・ホーボー - Only a Hobo – 2:25
15. 船が入ってくるとき - When the Ship Comes In – 2:56
同『ブートレッグ・シリーズ第1〜3集』(1991年)収録

16. 時代は変る - The Times They Are a-Changin' – 3:03
『ブートレッグ・シリーズ第1〜3集』(1991年)収録

17. パス・オブ・ビクトリー - Paths of Victory – 4:11
18. ゲス・アイム・ドゥーイング・ファイン - Guess I'm Doing Fine – 4:08
19. 連れてってよ - Baby, Let Me Follow You Down – 1:56
作詞・作曲: Eric Von Schmidt、Reverend Gary Davis、Dave Van Ronk

20. ママ、ユー・ビーン・オン・マイ・マインド - Mama, You Been on My Mind – 2:14
21. ミスター・タンブリン・マン - Mr. Tambourine Man – 5:55
22. アイル・キープ・イット・ウィズ・マイン - I'll Keep It with Mine – 3:34

 ※著作権が厳しいため音源引用は無し。

 なんともぶっきらぼうなデモ音源集です。
 もともとブートレッグ・シリーズは、公表を前提としない音源を扱っているものなので、まぁ、こんなものかな、という気がします。他のブートレッグ・シリーズが興味深く音楽的に価値あるものばかりだったので、余計にこのデモ集の所在なさが目立ちますね。マニアな方なら、「こんなに未発表曲が!?」と言う感興はあるんでしょうけど、所詮はボツ曲集。個人的にはこんなにつまらないディランは初めて聴きました(笑)。サウンド的にも取り立てて言うことはなく、基本的にギターとハモニカだけの伴奏で、何曲かはピアノによる弾き語り。だからどうした、ってところ。こんなのを延々二枚組で垂れ流されてもなぁ(笑)。まぁ、時代的にフォーク期の音源だからしょうがないのかもしれないけど。以前も書きましたけど、僕は、ディランがバンドを従えて颯爽と演奏するのが好きなので、こういうのはなぁ。
 あえて聴きどころを探すとしたら、“風に吹かれて”などのオリジナル・アルバムに収録されている既発表曲でしょうか。と言っても、これとても、特に「演奏」が良いと言うわけでなく、「曲」が良いに過ぎない話ではあります。
 というわけで、貴重音源の多いブートレッグ・シリーズではありますが、この盤は買い逃しても惜しくないかな。
 まぁ、あなたが「フォーク期のディランが好きでたまらんから問題ない!」とおっしゃるなら、お好きにどうぞ。

 なお、輸入盤の限定盤では、この時期のライヴ音源がおまけで付いていたようです。これは後に、独立した音源として、国内盤でも入手可能になっています。一応この日記でも採り上げる予定ですが、いつになるやら。

 まぁ、そんな感じで、相変わらず『ブロンド・オン・ブロンド』以前までの音源を聴き直しているところであります。なかなか『ジョン・ウェズリー・ハーディング』に行かない(笑)。次回も、おんなじような感じで、ブートレッグ・シリーズのこの時期のライヴ音源を探っていきます。



■ボブ・ディラン過去日記
2017/02/23 ニューポート・フォーク・フェスティバル1963-1965(DVD)
2016/11/30 ノー・ディレクション・ホーム:ザ・サウンド・トラック (ブートレッグ・シリーズ第7集)
2016/09/01 ロイヤル・アルバート・ホール (ブートレッグ・シリーズ第4集)
2016/09/01 ザ・カッティング・エッジ1965-1966 デラックス・エディション(ブートレッグ・シリーズ第12集)
2016/08/27 フォールン・エンジェルズ
2016/07/28 シャドウズ・イン・ザ・ナイト
2016/05/31 ブロンド・オン・ブロンド
2016/05/27 メランコリー・ムード
2016/02/29 追憶のハイウェイ61
2015/11/30 ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム
2015/08/29 アナザー・サイド・オブ・ボブ・ディラン
2015/05/31 時代は変わる
2015/02/28 フリー・ホイーリン
2014/11/27 ボブ・ディラン(1st)
2014/08/27 サイド・トラックス
2013/10/30 アナザー・セルフ・ポートレイト(ブートレッグ・シリーズ第10集)[スタンダード・エディション]



テーマ : 洋楽ロック
ジャンル : 音楽

【CD入手】バート・バカラック / A&Mニュー・ゴールド・シリーズ #BurtBacharach #AandMGoldSeries

バート・バカラック / A&Mニュー・ゴールド・シリーズ


A&M Gold Series / Burt Bacharach


1. 雨にぬれても Raindrops Keep Fallin' On My Head (2:31)
2. 恋のおもかげ The Look Of Love (2:42)
3. 恋よ、さようなら I'll Never Fall in Love Again (3:10)
4. サン・ホセへの道 Do You Know The Way to San Jose (2:26)
5. 愛を求めて What the World Needs Now Is Love (4:15)
6. アルフィー Alfie (3:05)
7. リーチ・アウト Reach Out (2:49)
8. プロミセス、プロミセス Promises, Promises (2:50)
9. ディス・ガイ This Guy's In Love With You (4:41)
10. 遥かなる影 (They Long to Be) Close to You (3:08)
11. 涙でさようなら Make It Easy on Yoursel (3:24)
12. 小さな願い I Say a Little Prayer (2:27)
13. エイプリル・フール The April Fools (3:39)
14. ボンド・ストリート Bond Street (2:04)
15. エニイ・デイ・ナウ Any Day Now (3:25)
16. パシフィック・コースト・ハイウェイPacific Coast Highway (3:21)
17. ハウス・イズ・ノット・ホーム A House Is Not A Home (3:47)
18. 悲しみは鐘の音とともに One Less Bell To Answer (3:04)
19. ワイヴズ・アンド・ラヴァーズ Wives & Lovers (6:02)
20. リヴィング・トゥゲザー、グロウイング・トゥゲザー Living Together, Growing Together (4:07)
21. 去りし時を知って Knowing When to Leave (2:48)
 
 
 幼い頃の思い出なのですけれども。
 昼下がりの静かな日に、放送休止中のTV(注)から、ピアノ演奏による、しっとりとした“雨にぬれても”が流れていました。この曲特有のはねるシャッフルリズムではなく、落ち着いた速度の、付点なしのリズムで奏でられていました。その上品な佇まいが子供心に胸に染み込んでいて、「この素敵な曲はなんていうのだろう」といつも思っていたものです。長じてB.J.トーマスのオリジナルを聴いたときは、「思っていたのと随分違うな」と、ちょっと拍子抜けしたものでした。

 このCDは、そんな幼き日を思い出させる、品のいい「バカラック名曲イージー・リスニング・アルバム」となっています。“雨にぬれても”はもちろんピアノ独奏ではないですが、B.J.トーマスよりも思い出の音に近くて、ちょっとうれしく思っています。
 歌なしのインスト中心の曲集ですが、曲によっては女声コーラスが入っていたり、バカラック自身の歌声なのでしょうか、訥々(とつとつ)とした男声ヴォーカルが入っていたりします(そんなにうまくはないけど味があり)。

 実を言うと、その“雨にぬれても”くらいしかバカラックの曲ははっきり知らなかったのですが、このCDを聴くと、「あ、この旋律聴いたことある」と言うのがいっぱいありました。考えてみれば、まだ音楽を自覚的に聴いていなかった子供の心に染み込むような曲を書きまくった人なのですから、当然なのかもしれませんが。

 おそらくこのCDは、編集盤だと思うのですが、("Compilation"の記述有り)オリジナルの音源がどのように作成されたかとかは、全く解説に無いのでなんとも言えません。その解説には、曲目の解説も全く無くて、僕のようなバカラック初心者には少々不親切なものです。挙げられているエピソードはなかなか興味深く読みましたが…。

 という感じで、このCDの音源にバカラック自身がどこまで制作に関わってたのかわからないのですけれども、聴いていて気持ちのよいものに仕上がっています。眦(まなじり)をけっして聴くようなたぐいのものではないのですが、たまにはこういうのもいいですね。
 
 
 注:その昔のTV放送には、日中に放送休止時間というものがありました。今では信じられないくらいのんびりしていたと思います。…だからと言って昔に戻りたいとは思いませんが…!。

テーマ : 洋楽ロック
ジャンル : 音楽

【CD入手】レニー・トリスターノ / 鬼才トリスターノ #LennieTristano #LeeKonitz

レニー・トリスターノ / 鬼才トリスターノ

Lennie Tristano (Atlantic) / Lennie Tristano
https://www.youtube.com/watch?v=tg18y7WreGs&list=PLDNXxjlb6YGpt4lF1UyImZFA4EsALBHJu


All songs composed by Lennie Tristano, unless otherwise noted.

1. ライン・アップ (MONO) "Line Up" – 3:34
2. レクイエム (MONO) "Requiem" – 4:53
3. ターキッシュ・マンボ (MONO) "Turkish Mambo" – 3:41
4. 東32丁目 (MONO) "East Thirty-Second" – 4:33

5. ジーズ・フーリッシュ・シングス "These Foolish Things" (Harry Link, Holt Marvell, Jack Strachey) – 5:46
6. ユー・ゴー・トゥ・マイ・ヘッド "You Go to My Head" (J. Fred Coots, Haven Gillespie) – 5:20
7. 君がいたなら "If I Had You" (Jimmy Campbell, Reginald Connelly, Ted Shapiro) – 6:29
8. ゴースト・オブ・ア・チャンス "I Don't Stand a Ghost of a Chance With You" (Bing Crosby, Ned Washington, Victor Young) – 6:07
9. 君はわがすべて "All the Things You Are" (Oscar Hammerstein II, Jerome Kern) – 6:11

Lennie Tristano's home studio, New York, 1954-1955

Tracks 1-4
Lennie Tristano – piano
Peter Ind – bass (tracks: 1, 4)
Jeff Morton – drums (tracks: 1, 4)

The Sing-Song Room, Confucius Restaurant, New York, June 11, 1955

Tracks 5-9
Lennie Tristano – piano
Lee Konitz – alto saxophone
Gene Ramey – bass
Art Taylor – drums

 ↓Amazonのインフォメーションより。
> ビ・バップと対をなす白人中心のムーヴメント、クール・ジャズの創始者として知られるトリスターノの代表作。
> 前半はテープの回転速度を変えた多重録音など実験的なアプローチを披露。後半は高弟コニッツを含むカルテットでのライヴ。
> 1,2,3,4:レニー・トリスターノ(p) ピーター・インド (b 2,3抜ける) ジェフ・モートン (ds 2抜ける)
> 5,6,7,8,9:レニー・トリスターノ (p) リー・コニッツ (as)ジーン・ラミー (b) アート・テイラー (ds)
> 録音:
> 1,2,3,4:1955年ニューヨーク
> 5,6,7,8,9:1955年6月11日ニューヨーク『ザ・シング・ソング・ルーム、コンフュシャス・レストラン』でのライヴ

 まず、一曲目での硬質なピアノの音色に驚かされることになります。どうやらテープの回転数を変えて、響きを変えているらしいです。非常に緊張感があって、素晴らしい演奏だと思いました。僕は管楽器を含まないピアノ・トリオのジャズは、そのモノクロームな音色の印象から、好んで聴くということはないのですが、トリスターノは例外としてもいいのではないか、などと思ったほどです。
 これは、理知的、と言っていいのでしょうか。クール・ジャズと言う言い方をすることもあるようですが、同時代のチェット・ベイカーなどのウェスト・コースト・サウンドとは一線を画す(それはそれで好きなんですけど)、挑戦的な音になっています。と言っても、理に走りすぎて面白くないということはなく、ちゃんと「情」に訴えかける演奏になっているところが流石ですね。
 B面に当たる5曲目以降は、おそらくA面の四曲だけではアルバムの体をなさないので、埋め草として追加されたものでしょう。アルト・サックスのリー・コニッツを迎えての、リラックスしたライヴ録音となっています。A面での緊張感は望むべくもありませんが、これはこれで傾聴するに値する内容です。A面よりこちらのほうが好きだ、という人がいてもおかしくありません。コニッツのサックスも冴え渡っていますよ。

 レニー・トリスターノは白人のピアニストで、所謂(いわゆる)「トリスターノ派」の開祖とされます。トリスターノの門下にリー・コニッツやビル・エヴァンス(ピアノ)がいる、と、言えば、概ね音が予想できるのではないでしょうか。ビル・エヴァンスという人は、妙に情緒的な捉え方が人口に膾炙している人ですが、実態としてはかなり硬質な音楽を展開していました。その情緒性の偏見を取り除いて、代わりに理性的なサウンドに置き換えてみれば、トリスターノの音が鳴っているのがわかるでしょう。
 トリスターノという人は極端にレコード吹き込みが少なく、活動の実態を紐解くのはなかなか難しいです。このアルバムは1955年の録音ですが、彼の活動そのものはもう少し前から始まっていて、少なくとも1949年に吹き込まれた、コニッツ、ウォーン・マーシュ(テナー・サックス)等との六重奏による録音は重要視されているようです。(その録音は多分、リー・コニッツのリーダー・アルバムの『サブコンシャス・リー』に収録されているものでしょう。僕がトリスターノの演奏を初めて知ったのはそのアルバムででした。)

 このアルバムはトリスターノの代表作として名高いもの。正直、今回実際に聴いてみるまでは、ここまで面白い内容だとは思っていませんでした。今なら廉価盤がまだ店頭に残っていると思います。見つけたら即買いですね。

 追伸。
 アトランティックに吹き込んだものでは他に、ピアノ独奏による『ニュー・トリスターノ』も出来が良いらしいよ。いつか聴いてみたいな。


テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

【CD雑感】今月CDチェンジャーにセットしたCDたち。[画像大きめ閲覧注意]

ビートルズ / サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド -50周年記念エディション- (2CD)
ローリング・ストーンズ / オレ・オレ・オレ! ア・トリップ・アクロス・ラテン・アメリカ
ウェザー・リポート/8:30 (2CD 紙ジャケット仕様)
フリー / アット・ラスト +6 (リマスター・紙ジャケット仕様)
ボブ・ディラン / アット・フィルハーモニック・ホール
ジェフ・ベック / ユー・ハド・イット・カミング
 今月は月頭に上げれました。休止している各CD日記もおいおい復活させるつもりでいますので、のんびりお待ち下さい。

テーマ : 音楽日記
ジャンル : 音楽

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Author:☆彡ふらんぼう
 音楽好きの禿オヤジです。戦闘機もすき。♀アイドルも好き。そんな私です。

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