【CD聴く】フリー / ファイアー・アンド・ウォーター +6 (リマスター・紙ジャケット仕様) #TheFree #FireAndWater

フリー / ファイアー・アンド・ウォーター +6 (リマスター・紙ジャケット仕様)


Fire And Water +6 (without "Mr. Big") / The Free

 ※“ミスター・ビッグ”は著作権の関係で引用できませんでした。

All tracks written by Andy Fraser and Paul Rodgers unless otherwise stated.

1. ファイアー・アンド・ウォーター Fire and Water 4:02
2. オウ・アイ・ウェプト Oh I Wept (Rodgers, Kossoff) 4:26
3. リメンバー Remember 4:20 (A reworking of an unused song "Woman by the Sea" from the Tons of Sobs recording sessions in 1968)
4. ヘヴィ・ロード Heavy Load 5:19

5. ミスター・ビッグ Mr. Big (Fraser, Rodgers, Kirke, Kossoff) 5:55
6. ドント・セイ・ユー・ラヴ・ミー Don't Say You Love Me 6:01
7. オール・ライト・ナウ All Right Now 5:32 (The version on the album is longer than the single release: the second verse is repeated and the guitar solo is longer.)

8. オウ・アイ・ウェプト (オルタネイト・ヴォーカル・テイク from 『Bumpers』) [ボーナス・トラック] 4:25
9. ファイアー・アンド・ウォーター (ニュー・ステレオ・ミックス Previously unreleased) [ボーナス・トラック] 4:27
10. ファイアー・アンド・ウォーター (BBCセッション) [ボーナス・トラック] 3:12
11. オール・ライト・ナウ (BBCセッション) [ボーナス・トラック] 5:33
12. オール・ライト・ナウ (シングル・ヴァージョン) [ボーナス・トラック] 4:18
13. オール・ライト・ナウ (ファースト・ヴァージョン from 『Song of Yesterday』) [ボーナス・トラック] 3:31

Personnel
Paul Rodgers – vocals
Paul Kossoff – lead guitar, rhythm guitar
Andy Fraser – bass guitar, piano
Simon Kirke – drums, percussion

Released 26 June 1970
Recorded January – June 1970

 前から思っていたのですけれども、「ミュージシャンの最大のヒット曲は必ずしもそのミュージシャンを代表していない」と言う法則が成立するのではないでしょうか?。ビートルズみたいに「最大のヒット曲」が何曲もあるような(それでもNo.1ヒットに限ればCD一枚に収まってしまう不思議)ミュージシャンはともかくとして、有象無象の「一発屋」たちを思い浮かべれば、この法則もあながち無視できないのではないかと思うのです。

 我らがザ・フリーもこの法則が鮮やかに当てはまってしまうと思います。もちろんフリーは有象無象の「一発屋」なんかではないのですが…。それでも、彼らの最大のヒット曲“オール・ライト・ナウ”が、彼らの音楽性を必ずしも代表していないことは、ここまで僕と一緒にフリーの軌跡を追ってきたみなさんなら同意していただけると思います。

 イントロの鮮やかなギター・ストローク・リフ、そこに乗るポール・ロジャースのソウルフルな歌声。もちろん歌メロは徹底して明るくキャッチーです。
 彼らは、1stアルバムでカヴァーしたアルバート・キングの“ハンター”のような、ライヴ受けするノリの良い曲が欲しくてこの曲を作ったと言います。
 アイランド・レコードの社長クリス・ブラックウェルはこの曲の可能性を感じ、オーヴァー・ダブ、リミックス、曲の編集を主張しました。彼の目論見は見事に当たり、この曲は全英2位、全米でも4位まで上がるヒットになりました。
 それほど“オール・ライト・ナウ”と言う曲は突出した曲だったと言う事です。

 しかしこの曲は、それまでのフリーに比して陽気に傾きすぎ、躍動的に過ぎ、余りにもコマーシャルでした。彼らの本領がこう言ったタイプの曲ではないことは、彼らのこれまでの音楽を知っているものには明らかでしょう。
 それまでフリーを知らなかった多くの音楽ファンが、“オール・ライト・ナウ”のような曲を彼らに期待したのは想像に難くありません。そして、その事が、いかに彼らのプレッシャーになったかも…。

 かく言う僕も、フリーとの出会いは、多分にもれず、“オール・ライト・ナウ”でした。それでアルバムを買ってみたら、違うタイプの曲ばかりで残念に思ったものです。今思うと、何と言う思い違いをしていたことか!。

 今では、このアルバムは、フリーの魅力の詰まった名盤だと言うことが出来ます。例えば“ミスター・ビッグ”の間奏で、うねりまくるアンディ・フレイザーのベースを聴けば、思わずゾクゾクしてくるでしょう。速くてもミドル・テンポまでくらいの曲で、ベースをうねらし、ギターを咽(むせ)び泣かす。これがロックです!。これこそが、ザ・フリーです!。
 英国の沈鬱な天気を思わせるようなブルースマナーに則(のっと)ったサウンドこそが彼らの本領であり、“オール・ライト~”の底抜けな明るさは、むしろ例外なのです。

 しかしまぁ、このリマスターCDのボートラ見たら、もう、これでもかっ、て言うくらい、“オール・ライト・ナウ”推しですよね。(^_^;
 いやまぁ、良いですよ。僕、“オール・ライト・ナウ”好きだし。携帯のアラーム音に設定しているくらいですしね。でも、それ以外の曲ももっとスポットを当ててほしかったなぁ。CD収録時間的にはあと10数分位は余裕なんですけどねぇ。他の二曲のボートラも、どこがマスターと違うのかよくわからんような選曲だしなぁ。ちょっと残念。
 その分“オール・ライト・ナウ”は充実しています。まぁ、そこまで充実させんでも、とも思いますが。(^_^;
 BBCセッションでは、イントロがギター・リフからではなくドラムス・ソロから始まるのが面白いです。後のライヴ・ヴァージョンを聴いてもこのアレンジでしたから、彼らとしてはこちらのほうが標準だったのかもしれません。シングル・ヴァージョンは、ヒットしただけ有って、アルバム・ヴァージョンよりも軽快でスリムな印象を与えます。どちらも魅力的ですが、僕は荒っぽさの残るアルバム版の方が好きかなぁ。ファースト・ヴァージョンは、このリマスターCDのシリーズに先立って発売された、未発表音源集『Song of Yesterday』にも収録されていたもののようです。冒頭がコーラス・ハーモニーで始まるという意外な展開!。サビのところのリズムのシンコペイションも違っていますね。

 かように、“オール・ライト~”のヒットにより、いきなり大注目をあびることになってしまったフリー。それが彼らにとって吉と出たのか凶と出たのか!?。その答えはきっと、風の中に舞っていることでしょう。
 
 
 
 
■フリー日記
2016/08/28(日)フリー +10
2016/05/26(木)トンズ・オブ・ソブス +8

■バッド・カンパニー日記
2016/02/28(日)バッド・カンパニー (デラックス・リマスター 2CD)



スポンサーサイト

テーマ : 洋楽ロック
ジャンル : 音楽

【CD入手】ボブ・ディラン / ノー・ディレクション・ホーム:ザ・サウンド・トラック (ブートレッグ・シリーズ第7集) #BobDylan #NoDirectionHomeTheSoundtrack #TheBootlegSeriesVol7

ボブ・ディラン / ノー・ディレクション・ホーム:ザ・サウンド・トラック (ブートレッグ・シリーズ第7集)


特記なき楽曲は、作詞・作曲: ボブ・ディラン
Disc 1

1.ホエン・アイ・ガット・トラブルズ - When I Got Troubles – 1:28
1959年、ハイ・スクール時代の友達 Ric Kangas 録音

2.ランブラー、ギャンブラー - Rambler, Gambler – 2:16
トラディショナル、編曲: ディラン
1960年秋、ホーム・レコーディング Cleve Petterson 録音

3.わが祖国 - This Land Is Your Land – 5:57
作詞・作曲: ウディ・ガスリー
1961年11月4日ニュー・ヨーク、ライブ

4.ウディに捧げる歌 - Song to Woody – 2:41
1962年、同『ボブ・ディラン』収録

5. ディンクス・ソング - Dink's Song – 4:37
トラディショナル、編曲: ディラン
1961年12月22日ミネソタ州ミネアポリス、「ミネソタ・ホテル・テープ」

6.アイ・ウォズ・ヤング・ホエン・アイ・レフト・ホーム - I Was Young When I Left Home – 5:19
1961年12月22日ミネソタ州ミネアポリス、「ミネソタ・ホテル・テープ」

7.サリー・ギャル - Sally Gal – 2:37
1962年4月24日、『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』アウトテイク

8.くよくよするなよ - Don't Think Twice, It's All Right – 3:35
1963年3月ニュー・ヨーク、 Witmark 出版登録用デモ
『ザ・ブートレッグ・シリーズ第9集:ザ・ウィットマーク・デモ』収録

9.いつも悲しむ男 - Man of Constant Sorrow – 3:03
トラディショナル、編曲: ディラン
1963年3月、テレビ番組 "Folk Songs and More Folk Songs"

10.風に吹かれて - Blowin' in the Wind – 4:03
1963年4月12日ニュー・ヨーク、タウン・ホール、ライブ

11.戦争の親玉 - Masters of War – 4:41
1963年4月12日ニュー・ヨーク、タウン・ホール、ライブ

12.はげしい雨が降る - A Hard Rain's a-Gonna Fall – 7:46
1963年10月26日ニュー・ヨーク、カーネギー・ホール、ライブ

13.船が入ってくるとき - When the Ship Comes In – 3:05
1963年10月26日ニュー・ヨーク、カーネギー・ホール、ライブ

14.ミスター・タンブリン・マン - Mr. Tambourine Man – 6:42
1964年6月9日、『アナザー・サイド・オブ・ボブ・ディラン』アウトテイク、ジャック・エリオットとのデュエット

15.自由の鐘 - Chimes of Freedom – 8:02
1964年7月26日、ニューポート・フォーク・フェスティバル、ライブ

16.イッツ・オール・オーヴァー・ナウ・ベイビー・ブルー - It's All Over Now, Baby Blue – 3:33
1965年1月16日、『ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム』オルタネイト・テイク(Take 1(1/13/1965))
『ザ・カッティング・エッジ1965-1966 (ブートレッグ・シリーズ第12集)デラックス・エディション』収録


Disc 2
1.シー・ビロングズ・トゥ・ミー - She Belongs to Me – 3:18
1965年1月14日、『ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム』オルタネイト・テイク(Take 2 Remake (1/13/1965))
『ザ・カッティング・エッジ1965-1966 (ブートレッグ・シリーズ第12集)コレクターズ・エディション』収録

2.マギーズ・ファーム - Maggie's Farm – 5:53
1965年7月25日、ニューポート・フォーク・フェスティバル、ライブ

3.悲しみは果てしなく - It Takes a Lot to Laugh, It Takes a Train to Cry – 3:33
1965年6月15日、『追憶のハイウェイ61』オルタネイト・テイク(Take 9(6/15/1965))
『ザ・カッティング・エッジ1965-1966 (ブートレッグ・シリーズ第12集)コレクターズ・エディション』収録

4.トゥームストーン・ブルース - Tombstone Blues – 3:34
1965年7月29日、『追憶のハイウェイ61』オルタネイト・テイク(Take 9 (7/29/1965))
『ザ・カッティング・エッジ1965-1966 (ブートレッグ・シリーズ第12集)デラックス・エディション』収録

5.親指トムのブルースのように - Just Like Tom Thumb's Blues – 5:42
1965年8月2日、『追憶のハイウェイ61』オルタネイト・テイク(Take 5 (8/02/1965))
『ザ・カッティング・エッジ1965-1966 (ブートレッグ・シリーズ第12集)コレクターズ・エディション』収録

6.廃墟の街 - Desolation Row – 11:44
1965年7月29日、『追憶のハイウェイ61』オルタネイト・テイク(Take 1(7/29/1965))
『ザ・カッティング・エッジ1965-1966 (ブートレッグ・シリーズ第12集)コレクターズ・エディション』収録

7.追憶のハイウェイ61 - Highway 61 Revisited – 3:38
1965年8月2日、『追憶のハイウェイ61』オルタネイト・テイク(Take 6 (8/02/1965))
『ザ・カッティング・エッジ1965-1966 (ブートレッグ・シリーズ第12集)コレクターズ・エディション』収録

8.ヒョウ皮のふちなし帽 - Leopard-Skin Pill-Box Hat – 6:23
1966年1月25日、『ブロンド・オン・ブロンド』オルタネイト・テイク(Take 1 (1/25/1966))
『ザ・カッティング・エッジ1965-1966 (ブートレッグ・シリーズ第12集)コレクターズ・エディション』収録

9.メンフィス・ブルース・アゲイン - Stuck Inside of Mobile with the Memphis Blues Again – 5:44
1966年2月17日、『ブロンド・オン・ブロンド』オルタネイト・テイク(Take 5 (2/17/1966))
『ザ・カッティング・エッジ1965-1966 (ブートレッグ・シリーズ第12集)デラックス・エディション』収録

10. ジョアンナのヴィジョン - Visions of Johanna – 6:36
1965年11月30日ニュー・ヨーク、ザ・ホークス(ザ・バンド)との録音、オルタネイト・テイク(Take 8(11/30/1965))
『ザ・カッティング・エッジ1965-1966 (ブートレッグ・シリーズ第12集)デラックス・エディション』収録

11. やせぽっちのバラッド - Ballad of a Thin Man – 7:45
1966年5月20日エディンバラ、ABCシアター、ライブ

12. ライク・ア・ローリング・ストーン - Like a Rolling Stone – 8:12
1966年5月17日マンチェスター、フリー・トレード・ホール、ライブ、『ロイヤル・アルバート・ホール(ブートレッグ・シリーズ第4集)』収録

 ※『ザ・カッティング・エッジ1965-1966 (ブートレッグ・シリーズ第12集)デラックス・エディション』収録曲はすべて『ザ・カッティング・エッジ1965-1966 (ブートレッグ・シリーズ第12集)コレクターズ・エディション』にも収録されている。


 ディランのノーベル文学賞受賞騒ぎはなかなか面白いものでした。(いやまぁ、過去形にするにしてはまだ現在進行形の話ではありますが。)10/13に受賞が発表されてから二週間以上も沈黙していたディランも痛快だったし、10/29にやっと口を開いたら、いけしゃぁしゃぁと「この栄誉に大変感謝します」なんて言うのも痛快だった。挙句の果てにノーベル賞授賞式には「先約があるから出席しない」と来たもんだ。その上、授賞式から半年以内に行わなければ受賞が取り消されるという講演についても、いまだ定かなことは決まっていないと言うから、まぁ、ディランらしいといえばらしい話ではあります。最終的に受賞が取り消されても僕は驚かないよ。

 ディランが沈黙している間、自称ディラン・ファンたちがあれこれ言っていましたが、中々笑わせられるものがありました。「ディランがノーベル賞取ったんだから俺たちにだってチャンスは有る」とほざいた某邦楽ミュージシャンがいたのには呆れましたね。身の程を知れと言いたいです。お前なんかがディランの足元にも及ぶものかと。あと、某高須医院の院長が「反戦のシンボルだった歌手が爆弾製造会社創業者が作った賞を喜ぶわけがない」と言っていたのも開いた口が塞がらなかった。(この人は熊本地震の時にオスプレイの正当な評価をしたりして密かに評価していたんですが。)ノーベルは、正に、自分の発明が破壊行為に繋がったことを悔恨して、罪滅ぼしの意図で賞を設けることを遺言したのですけど、そう言った基本的な事項を知っていて言ったのでしょうか?。挙句、ディランが受賞を受け入れる態度を見せると「つまらん」とか言いだしたから余計呆れました。自分でかってに思い入れといて、その思い入れどおりにならないと相手を非難するとは。お前みたいなやつがジョンを殺したんだよ。

 いささかヒートアップしたようです。ノーベル賞設立の下りにもちょっと自己解釈があるが許せ。(いやまぁ某高須医院の院長に許してほしいとは思わんが。)僕が言いたかったのはつまり、ノーベル賞を受賞しようがしまいが、ディラン自身の価値は一ミリたりとも微動だにもしないという事。少なくとも、僕にとってはそうです。ピューリッツァー賞だろうが、ノーベル賞だろうが、ディランはディラン以外の何物でもないよ。

 と、まぁ、言っておいて、改めて言うのも何ですが、僕のこの日記では、ディランの歌詞には全然触れませんから。(^_^; 自分、英語さっぱりわかりませんし。歌詞カード読むのも億劫ですし。以前ちろっとだけ歌詞の解析したことあったけど、全然反響無かったし。あれやこれやで、「サウンドだけで聴くディラン評」を標榜している日記ですので。
 ノーベル賞の枕に誘われて、期待して読み始めた人がいたのなら、今すぐ引き返してくださいね。:-p)

 さて、本題に入りましょう。

 今現在この日記は、ディランがバンド・サウンドを採り入れ、絶好調の時にバイク事故を起こし、しばしの沈黙をしたところまでで立ち止まっています。
 この時期が重要だから、と言うよりは、重要とされているこの時期を、僕が全く咀嚼(そしゃく)できていないから、と言う事になります。なかなか情けない理由ですね。うるさい、ほっとけ(笑)。

 今回のCDはブートレッグ・シリーズの第7集として出されたもので、フツーのファンなら、第12集の『ザ・カッティング・エッジ』よりもとっくに先に聴いていてしかるべきものです。それを、今頃になって日記に書くのですから、相当へなちょこですね。うるさい、ほっとけ(笑)。

 このアルバムは、ディランがバイク事故を起こして停滞するまでの時期のアウトテイクを中心に収めています。“ウディに捧げる歌”だけは既存のスタジオ・アルバムからのマスター・テイクの流用ですが、なんでそんな中途半端なことするの!?。(^_^; あと、どんじりの“ライク・ア・ローリング・ストーン”は、同じブートレッグ・シリーズの第4集『ロイヤル・アルバート・ホール』の同じくどんじりの収められたものと同じ音源の流用です。なんでそんな中途半端なことするの!?。いやまぁ、「ユダ!」「お前らなんか信じない」事件を収めたかったからなんでしょうけど、それはもう、『ロイヤル・アルバート・ホール』で知っているから。(^_^;

 このアルバムは元々、同名のドキュメンタリー・フィルムのサウンドトラックとして発表されました。音で追うディラン史、みたいなとこなんですかね。僕はフィルムの方は衛星放送でちらっと見て「つまんねーな」と思っただけ(あくまで僕の主観です(^_^;)でしたが。このCDの音源が使用されているのかどうかも知んない(笑)。

 『カッティング・エッジ』が消化不良になっちゃったんで、この2枚組で口直しを、などと甘いことを考えたんですけど、やはり一筋縄ではいかないね、ディランは。それでも、こちらの方が気持ちよく聴けました。やはりこっちを先に聴いてなくちゃだったんだなぁ。

 『カッティング・エッジ・デラックス・エディション』では聴けない『コレクターズ・エディション』のものも幾つかこちらでは聴けるのが嬉しいですね。いやまぁ、あんま違い分からんこう聴いとるけど。(^_^;

 前半のフォーク期は「かったるいなぁ。やっぱりディランはバンドを従えてこそだよ」などと思っていたのですけれども、繰り返し聴いているうちに、何となく段々と良くなってきました。一曲目の未発表曲は、まぁ、さすがにプロになる前の楽曲だし、正直ショボいんですが(^_^;、三曲目の“わが祖国”になると、楽曲の良さもあり、なかなか聴かせます。僕はこの曲の原曲のウディ・ガスリー版は、ラジオでエアチェックしたのを聴いたことがあるんですけど、それはもっとテンポが速いものでした。スプリングスティーンも『ライヴ』で緩いテンポでカヴァーしていたけど、なんなんでしょうね、原曲のテンポだと軽すぎるんですかね?。

 その後は地味目の曲が続くんですが(ディラン研究家には貴重な音源なんだろうな(^_^;)、アップテンポな“サリー・ギャル”から、聴き応えが出てきます。『ザ・ブートレッグ・シリーズ第9集:ザ・ウィットマーク・デモ』にも後に収録される“くよくよするなよ”は、素朴な味わいながら、グッと来ます。やはり名曲は違うわ。“いつも悲しむ男”はややトーンダウンしますが、その後の名曲連荘ライヴが物凄い事になっています…!。
 ゆったりしたテンポで滋味深く奏される“風に吹かれて”、静かな怒気をはらむ“戦争の親玉”(いずれもまだ『フリーホイーリン』が発売される前のライヴです)、淡々とした中にも詩情を漂わせた“はげしい雨が降る”、レコーディングしたてで初々しく快活な“船が入ってくるとき”。

 ここでのディランの演奏は素晴らしいもので、「フォーク期のディランはちょっとなぁ」と思っている僕でも感銘を受けました。結局アレだよ、曲が良いかどうかなんだよな~。フォーク期のディランの作品がイマイチ(あくまで僕の主観です(^_^;)なのは、何曲かある名曲が、いくつもある駄曲(あくまで僕の主観です(^_^;)で薄められちゃっているから、感銘までも薄められちゃうんだよ。そーだ、そーだ、そー言うことにしておこう、僕の心の平穏のために。

 続く“ミスター・タンブリン・マン”は、旧いフォーク・シンガー、ジャック・エリオットとのデュエットです。最終的には『ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム』に再録音して収録されるのですが、この演奏も味わい深いです。ちなみにジャック・エリオット、84歳でまだ存命ですって…!。

 そして、またもやライヴの“自由の鐘”も、力強い演奏で素晴らしい。これに比すると、続くスタジオ・アウト・テイクの“イッツ・オール・オーヴァー・ナウ・ベイビー・ブルー”はおとなしく感じます。まぁ、多分、『カッティング・エッジ・デラックス・エディション』で聴き飽きたテイクだからかもな。

 そして、なんといってもこのアルバムでの白眉は、“マギーズ・ファーム”のラテン風味ライヴ・ヴァージョンでしょう!。ここでのディランはノリノリ!。そう、やっぱりディランはバンドを従えてこそだよ!。このライヴは本当に素晴らしいです!。音源引用できないのが残念!。みんな、CD買って聴こう!。僕のブログのリンクからね!(笑)。“マギーズ・ファーム”にはスタジオ・アウト・テイクがないので、苦肉の策でのライヴ収録だったのかもしれないけど、大正解だね!。この時の他のライヴ音源も聴いてみたい!。

 それに続くスタジオ・アウト・テイクは、やはりライヴに比べればちょっと地味に感じちゃうんだけど、じっくり聴けばどれも味わい深いです。『カッティング・エッジ・デラックス・エディション』では、マスター・テイクの印象を覆すような、アッというテイクも公表されていたけれども、こちらはややおとなし目かな。でもやっぱりバンドを従えたディランは快調ですね。

 ラストの二曲のライヴの内、“やせぽっちのバラッド”はつい最近まではここでしか聴けないものだったけど、例の、とんでもない36枚組のライヴ音源集には収録されてるんだろうな。(^_^; 金がありゃ、入手するんだがねェ。ストーンズのモノBOXもあるしねぇ。ちょっと手が出ねぇかな。もし買ったとしても持て余すだけだろうって?。うるさい、ほっとけ(笑)。36枚全部CDチェンジャーにセットして贅沢なBGMとして聴いたるわ!。(それじゃ駄目だろ(笑)。)

 “マギーズ・ファーム”の演奏に感心したので、これが演奏されたニューポート・フォーク・フェスティバルの音源を探してみたんですけど、断片的にしかCDになっていないみたいですね。ディランだけでまとめたCDはないみたい。それで、これかな?、というヴィデオ・ディスクを見つけたので、次回はそのヴィデオを「聴いて」みようと思います。

 あと、フォーク期のディランもちょっとだけ見直したので、その時期のブートレッグ・シリーズも入手して聴いてみようと思います。…早う『ジョン・ウェズリー・ハーディング』に行け言うて?。まぁ待てよ。のんびり行こうぜ。(^_^;
 
 
 
■ボブ・ディラン過去日記
16/09/01ロイヤル・アルバート・ホール (ブートレッグ・シリーズ第4集)
16/09/01ザ・カッティング・エッジ1965-1966 デラックス・エディション(ブートレッグ・シリーズ第12集)
16/08/27 フォールン・エンジェルズ
16/07/28 シャドウズ・イン・ザ・ナイト
16/05/31 ブロンド・オン・ブロンド
16/05/27 メランコリー・ムード
16/02/29 追憶のハイウェイ61
15/11/30 ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム
15/08/29 アナザー・サイド・オブ・ボブ・ディラン
15/05/31 時代は変わる
15/02/28 フリー・ホイーリン
14/11/27 ボブ・ディラン(1st)
14/08/27 サイド・トラックス
13/10/30 アナザー・セルフ・ポートレイト(ブートレッグ・シリーズ第10集)[スタンダード・エディション]



テーマ : 洋楽ロック
ジャンル : 音楽

【CD入手】ジェフ・ベック / フランキーズ・ハウス(サウンドトラック) #JeffBeck #FrankiesHouse

ジェフ・ベック / フランキーズ・ハウス(サウンドトラック)


Frankie’s House / Jeff Beck & Jed Leiber


All tracks composed by Jeff Beck and Jed Leiber; except where indicated

1. ザ・ジャングル Jungle 2:05
2. レクイエム Requiem for the Bao-Chi 2:10
3. ハイ・ヒール・スニーカーズ Hi-Heel Sneakers (Robert Higginbotham) 3:22
4. タイランド Thailand 1:19
5. ラヴ・アンド・デス Love and Death 3:23
6. キャットハウス Cathouse 3:31
7. イン・ザ・ダーク In the Dark 1:26
8. スナイパー・パトロール Sniper Patrol 2:22
9. ピース・アイランド Peace Island 2:33
10. ホワイト・マイス White Mice 3:01
11. トンネル・ラット Tunnel Rat 3:33
12. ヴィーンの葬式 Vihn's Funeral 2:57
13. 黙示録 Apocalypse 3:51
14. イノセント・ヴィクテム Innocent Victim 4:09
15. ジャングル・リプライズ Jungle Reprise 1:33

Original score produced by Jeff Beck and Jed Leiber
Album co-produced by Leif Mases
Released 1992

 これは、マイミクのぴょん(とよ)さんに教えてもらったCDです。『ギター・ショップ』の後に発表されたものなのですが、当時はなぜか購入を見送っていました。「しょせんサントラだよな」と言う偏見があったんじゃないかと思います。それが、先のマイミクさんがFacebookでこのCDのことを褒めていたので、それなら、と、思って入手してみたら、これが、大アタリ!、でした。いや、よく考えれば、ジェフ・ベックなんだから、ハズレはない訳ですが、マイミクさんに教わらなければ、いつまでもこのCDをスルーしたままだったことでしょう。改めて、マイミクのぴょん(とよ)さんに感謝!です!。

 さて、このアルバム。演奏家は、ジェフ・ベックともう一人、これはジェッド・リーバーと読むのかな。Jerry Leiber and Mike Stollerのソングライター・チームで有名なジェリー・リーバーの息子みたいですね。彼がキーボードでギター以外の音をすべて出しているようです。『フランキーズ・ハウス』と言うフィルムが一体何なのかは全然知らないのですが(CDの解説には書いてあったような気がしたが、もう忘れたわい(笑))、そこに付けられた二人の音は緊張感漲(みなぎ)る、優れた音楽ピースとなりました。

 ここでのジェフのギターは、相変わらず鋭利で、絶好調であることがうかがい知れます。サントラなので、いろいろな制約があったと思うのですが、ほとんどそういうことは感じさせず、思いのままにギターを弾いています。思うに、サントラとしての体裁の部分は相棒のジェッドに任せて、ジェフ自身は弾きたいように弾いたのではないでしょうか。
 楽曲としては、ここから盛り上がるのでは、と言うところでフェイドアウトする物がほとんどなので、聴いている方は気を楽に持たないとストレスがたまるかもです(笑)。駄目じゃん(笑)。いやいや、結構良いんだってばよ。ジェフはやっぱり凄いと思わさせられるよ。本当だってば(笑)。

 ところで、一曲だけカバーで“ハイ・ヒール・スニーカーズ”が収められていますが、これは元々トミー・タッカーと言う人が吹き込んだ自作自演の(Robert Higginbothamはタッカーの本名)ブルーズです。僕は、ザ・フーがメインの『さらば青春の光』サウンドトラック(1979年発表)(こちらもサントラか!。奇しくもと言うべきかな?)でのクロス・セクションと言うよくわからないバンドによるカヴァー・バージョンで初めて知ったのではないかと思います。タッカー自身の演奏は、P-Vine(ブルース・インターアクションズ)から出ていたオムニバスの『ジャニス・ジョプリン・クラシックス』と言う、ジャニスが採り上げた曲のオリジナルを集めた企画CDで聴きました。
 このサントラでの演奏はオリジナルの雰囲気を残しつつもロカビリー風味でノリノリで演奏しています。(後半ではファズっぽい音色も出てきますが。)もしかしてこれに味をしめて、次作の大駄作を作ろうと思い立ったのでは…などと、思いは果てしないですね~。(^_^;

 なにはともあれ、たかがサントラ、と、見逃してはならない重要作ですぞ!。
 
 
 
■ジェフ・ベック日記
2016/10/29 ラウド・ヘイラー
2016/08/29 ライヴ・アット・ロニー・スコッツ・クラブ(2CD)
2016/05/25 ライヴ・イン・トーキョー2014(ヴィデオディスク)
2015/12/24 LIVE+
2014/06/29 YOSOGAI

■ジェフ・ベック 紙ジャケット仕様リマスター日記
2016/02/28 ギター・ショップ
2015/11/29 フラッシュ
2015/08/31 ゼア・アンド・バック
2015/05/30 ライヴ・ワイアー
2015/01/28 ワイアード
2014/10/31 ブロウ・バイ・ブロウ
2013/12/08 ベック・ボガート&アピス・ライヴ・イン・ジャパン -40周年記念盤-
2013/07/07 ベック・ボガート&アピス
2013/06/22 ジェフ・ベック・グループ (通称「オレンジ」)
2013/06/01 ラフ・アンド・レディ
2013/04/28 トゥルース/ベック・オラ
2012/03/05 ベック・ボガート&アピス・ライヴ・イン・ジャパン






テーマ : 洋楽ロック
ジャンル : 音楽

【CD聴く】ウェザー・リポート / Black Market - from The COLUMBIA ALBUMS 1976-1982 (6CD 紙ジャケット 輸入盤) #WeatherReport #BlackMarket

ウェザー・リポート / Black Market

Black Market +3 / Weather Report


1. ブラック・マーケット Black Market (Joe Zawinul) 6:28
2. キャノン・ボール Cannon Ball (Joe Zawinul) 4:36
3. ジブラルタル Gibraltar (Joe Zawinul) 8:16

4. エレガント・ピープル Elegant People (Wayne Shorter) 5:03
5. スリー・クラウンズ Three Clowns (Wayne Shorter) 3:31
6. バーバリ・コースト Barbary Coast (Jaco Pastorius) 3:19
7. ヘランドヌ Herandnu (Alphonso Johnson) 6:36

The Columbia Albums 1976-1982 Bonus Tracks Live
8. Portraito of Tracy (Jaco Pastorius) 5:57
9. Elegant People 4:26
10. Black Market 9:28


Personnel

Joe Zawinul — Yamaha Grand Piano, Rhodes Electric Piano, Arp 2600 Synthesizer, Oberheim Polyphonic Synthesizer, Production, Orchestration
Wayne Shorter — Selmer soprano and tenor saxophones, Computone Lyricon, Co-Production

First set of sessions: 3 - 4 - 5 - 7
Electric bass — Alphonso Johnson
Drums — Chester Thompson
Percussion, Congas — Alex Acuña

Second set of sessions: 1 - 2 - 6
Electric bass 1 — Alphonso Johnson
Electric bass 2/6 — Jaco Pastorius
Drums 1/2 — Narada Michael Walden
Drums 1/6 — Chester Thompson
Percussion, Congas 1/6 — Don Alias
Percussion, Congas 2 — Alex Acuña

Released March 11, 1976
Recorded December 1975 – January 1976

Live 8 - 9 - 10 (On The Columbia Albums 1976-1982 only Bonus Tracks)
Electric bass — Jaco Pastorius
Drums 9 — Alex Acuña
Percussion 9 — Manolo Badrena
Drums 10 — Peter Erskine

8.9.from "Live and Unreleased"
Recorded November 30, 1977 in Grand Rapids, MI

10.Recorded November March 2, 1979 at Havana Jam, The Karl Marx Theatre, Habana, Cuba


 と言うわけで、ジャコ期のウェザーなんですが。と言っても、このアルバムではまだジャコは二曲のみの参加。メインのベーシストは、前作に引き続きアルフォンソ・ジョンソンです。

 ベースのことはちょっと置いといて、アルバムの概観をば。
 これは、大変明るいアルバムです。前作の『テイル・スピニン』も明るいアルバムだったんですが、それに輪をかけて明るいです。シンセサイザーの使用が大幅に増えているんですが、それと関係あるのかな。リズム的にもファンキーなサウンドが横溢していて、実に躍動的です。楽園的と言っている人もいますね。ショーターのサックスはやや控えめかな。

 ウェザーは時に「ジャズじゃなくてフュージョンでしょ」と言われることがあります。それは、ザヴィヌルのキーボードが、典型的なハード・バップ・ジャズとは大幅に異なっている当たりに原因がありそうです。つまり、生楽器としてのピアノをほとんど使っていないんですね。保守的なジャズ・ファンからは、電気ピアノであるだけでも拒否されることがあるのに、ましてやシンセサイザーをや、ってところでしょうか。ま、こちとら、基本ロック・ファンなんで、そう言った頑迷なジャズ・ファンの事はどこ吹く風と楽しませてもらってますけどね。

 ちなみに、このアルバムの制作に入る少し前の1975年8月8日に、ジョー・ザヴィヌルのかつてのボス、アルト・サックス奏者キャノン・ボール・アダレイが46歳で亡くなっており、彼に捧げた“キャノン・ボール”なんて曲が収録されています。生前のキャノンボールの音楽がそうだったように、この曲も徹底的に陽性。ベースはジャコで、いかにも電気的でフレットレスな音を出しています。この人は遠慮という言葉を知らんのか(笑)。
 ジャコで言えば、さらにもう一曲の“バーバリ・コースト”でもなかなか存在感のある、ぶっとい音を出しています。それもそのはず、こちらジャコ自身の作曲だわ(笑)。

 さてその、ベースの交代劇なんですが…。単なるリズム楽器としてのベースには飽き足らなかったということなんでしょうか…。アルフォンソ・ジョンソン、良いベーシストだと思うんですが…。確かに、ザヴィヌルやショーターの向こうを張って「第三の声」になるような人ではないのですが…。前任者のミロスラフ・ヴィトウスが、ザヴィヌルやショーターとがっぷり四つに組んで(まぁ三人ですが)、あわや三頭体制になろうかと言うほど食い込んでいたのに比べたら、ジョンソンは物足りない人材だったのかもしれません。そこら辺、僕は事情をよく知らないのですが…。

 ジャコの参加は本編では前述の二曲だけなんですけど(しつこいな(笑))、ボーナス・トラック3曲全てにジャコが参加しているので、CD全体で見たら全10曲中5曲と、半分にジャコが参加していることになっています。さすがジャコ推しボックスに収録されているCDだなぁ(笑)。

 そのボートラ3曲は全てライヴ音源。ボックス・セット『Live and Unreleased』からの既発表2曲と、ハバナで録音されているものの、既発のオムニバス・ライヴ・アルバム『Havana Jam 1』に収録のものとは多分別テイクの未発表音源1曲。後者はちょっと説明が必要でしょう。実は『Havana Jam 1』に収録の“Black Market”は、ハバナで演奏されたものではなく、ウェザー名義の『8:30』に収録されたものと同じテイクの音源に差し替えられているようなのです。これは、Amazonの輸入盤のユーザー・レビューにそう書いてあったのですが、真偽の程はなんとも。一人の人がそう書いているだけですから…。
 とまれ、この『The Columbia Albums 1976-1982』のブックレットの記載を信じれば、こちらの“Black Market”は真正のハバナ・ジャムでの未発表音源ということになります。いずれにせよ、演奏自体は大変良いものなので、やかましいことを言わなければ、文字通り「ボーナス」として楽しむことが出来ます。

 “Portraito of Tracy”はジャコの1stソロに収録されていた曲ですが、ここでも、ジャコのベース・ソロは冴え渡っています。そこから続いて演奏される“Elegant People”は、冒頭からウェイン・ショーターのサックス(ブックレットにはテナーと明記してあるけど、高音域を使いまくってて、ソプラノのような気もするんだけど、どうだろう?)が炸裂して、本編スタジオ・テイクを凌(しの)ぐ出来。本編ではショーターのサックスが出てくるまでが長いんだよね(笑)。
 問題の“Black Market”は、冒頭「うぇざー、りぽーと!」のMCの後、勢い良く始まります。多分ザヴィヌルは2台以上のキーボードを駆使。2'05"あたりで突如沸き起こる拍手がなんか不自然ですが、何かあったのかな?。そこら辺からショーターのサックス(これもテナーかソプラノかよくわかんない)が入って、盛り上がりまくります。ライヴではスタジオでのギミックが無いぶん、ショーターの存在感が増すような気がします。6'10"当たりで入る拍手もわざとらしいんですが(ショーターのソロに対するものなんだろうか)、ミックスでカットするとか出来んかったもんでしょうかね?。

 このボートラの選曲はなかなか意味深です。ザヴィヌルとショーターは、ウェザーのベスト・ナンバーを問われた時、それぞれ自作の“Black Market”と“Elegant People”を挙げたらしいのです。そして“Portraito of Tracy”はジャコの独壇場の曲。この後のウェザーを示唆する3曲と言えそうです。
 
■ウェザー・リポート日記
2016/11/27 The COLUMBIA ALBUMS 1976-1982 (6CD 紙ジャケット 輸入盤)
2016/08/27 ジャコ・パストリアスの肖像/ジャコ・パストリアス
2016/05/26 Tale Spinnin'
2016/02/27 Mysterious Traveller
2015/11/28 Sweetnighter
2015/08/28 Live In Tokyo
2015/05/28 I Sing The Body Electric
2015/01/27 Weather Report(1971)
2015/01/27 The COLUMBIA ALBUMS 1971-1975 (7CD 紙ジャケット 輸入盤)



ウェザー・リポート/Columbia Albums 1976-1982 (6CD 紙ジャケット 輸入盤)
ウェザー・リポート/The COLUMBIA ALBUMS 1976-1982

テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

【CD入手】ウェザー・リポート/The COLUMBIA ALBUMS 1976-1982 (6CD 紙ジャケット 輸入盤) #WeatherReport #TheColumbiaAlbums1976_1982

ウェザー・リポート/Columbia Albums 1976-1982 (6CD 紙ジャケット 輸入盤)


ウェザー・リポート/The COLUMBIA ALBUMS 1976-1982
1.BLACK MARKET (1976)March 11, 1976(Recorded December 1975 – January 1976)
2.HEAVY WEATHER (1977)March 1977
3.MR. GONE (1978)
4.8:30 (1979)
5.NIGHT PASSAGE (1980)
6.WEATHER REPORT(1982)

 え~、前回までは、ウェザーの、「ほぼヴィトウス期」のボックス・セットから聴いてきたわけですが。実は発売順では、こちらの「ジャコ期」のボックス・セットのほうが先に出てるんですね~。ウェザーでカネになるのはやっぱりジャコ期やで~、みたいな商売根性が丸見えですな。(^_^;
 え~と、まぁ、僕は、ウェザーのディスコグラフィとかよく調べずに、「この2セットでウェザー全部揃うんじゃろう」と安易に手を出したのですが。豈図(あにはか)らんや。このボックス以降、つまり、ジャコが抜けてからも4枚もアルバム出してるんですな。

Procession (1983)
Domino Theory (1984)
Sportin' Life (1985)
This Is This! (1986)

 この時期もまとめてボックスにしてくれてれば嬉しいんですが、そうはなってないみたいですね~。まぁ、1枚1円でたたき売りしてたら買ってみてもいいかなぁ。
 なお、「ほぼヴィトウス期」の『The COLUMBIA ALBUMS 1971-1975』の方では、2枚組のライヴ・アルバム『Live In Tokyo』もちゃんと2枚組で収録されていましたが、こちらの方は、『8:30』が一枚物に短縮されています。ので、私ゃ泣く泣くバラの2枚組盤を買い足しましたよ。。゚(゚´Д`゚)゚。こちらが先に出た分、そこらの配慮が足りなかったのね、多分。わざわざボックスにまですんのにそこで手を抜くなよ、と言う感じですが。

 と言う事で、今回から、ジャコ期のウェザーを聴いて行きます。それ以降のウェザーをどうするかは全くの未定。どうなることやら。(^_^;
 
 
 
 
 
■ウェザー・リポート日記
16/08/27 ジャコ・パストリアスの肖像/ジャコ・パストリアス
16/05/26 Tale Spinnin'
16/02/27 Mysterious Traveller
15/11/28 Sweetnighter
15/08/28 Live In Tokyo
15/05/28 I Sing The Body Electric
15/01/27 Weather Report(1971)
15/01/27 The COLUMBIA ALBUMS 1971-1975 (7CD 紙ジャケット 輸入盤)



テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

【CD入手】キング・クリムゾン / ラディカル・アクション~ライヴ・イン・ジャパン+モア(3CD+2DVD) #KingCrimson #RadicalActionToUnseatTheHoldOfMonkeyMind

キング・クリムゾン / ラディカル・アクション~ライヴ・イン・ジャパン+モア(3CD+2DVD)


ディスク:1: Mainly Metal
1. 太陽と戦慄 パート1 Larks' Tongues in Aspic Part One (David Cross, Robert Fripp, John Wetton, Bill Bruford, Jamie Muir) – 10:37
2. ラディカル・アクション Radical Action (to Unseat The Hold of Monkey Mind) (Fripp) – 3:41
3. メルトダウン Meltdown (Jakko Jakszyk, Fripp) – 4:23
4. ラディカル・アクションII Radical Action II (Fripp) – 2:27
5. レヴェル・ファイヴ Level Five (Adrian Belew, Fripp, Trey Gunn, Pat Mastelotto) – 6:47
6. ザ・ライト・オブ・デイ The Light of Day (Jakszyk, Fripp, Mel Collins) – 5:50
7. ザ・ヘル・ハウンド・オブ・クリム The Hell Hounds of Krim (Gavin Harrison, Bill Rieflin, Mastelotto) – 3:37
8. ザ・コンストラクション・オブ・ライト The ConstruKction of Light (Belew, Fripp, Gunn, Mastelotto) – 6:25
9. ザ・トーキング・ドラム The Talking Drum (Cross, Fripp, Wetton, Bruford, Muir) – 3:49
10. 太陽と戦慄 パート2 Larks’ Tongues in Aspic Part Two (Fripp) – 6:39

ディスク:2: Easy Money Shots
1. 平和 Peace (Fripp, Pete Sinfield) – 2:05
2. 冷たい街の情景 Pictures of a City (Fripp, Sinfield) – 8:15
3. バンシー・レッグス・ベル・ハッスル Banshee Legs Bell Hassle (Harrison, Rieflin, Mastelotto) – 1:38
4. イージー・マネー Easy Money (Fripp, Wetton, Richard Palmer-James) – 8:24
5. ヴルーム VROOOM (Belew, Fripp, Levin, Gunn, Bruford, Mastelotto) – 4:54
6. ブルースに適した環境 Suitable Grounds for the Blues (Jakszyk, Fripp) – 4:49
7. 間奏曲 Interlude (Fripp) – 2:21
8. ザ・レターズ The Letters (Fripp, Sinfield) – 6:28
9. 船乗りの話 Sailor's Tale (Fripp) – 6:38
10. ア・スケアシティ・オブ・ミラクルズ Scarcity of Miracles (Jakszyk, Fripp, Collins) – 6:50

ディスク:3: Crimson Classics
1. レッド Red (Fripp) – 6:28
2. 再び赤い悪夢 One More Red Nightmare (Fripp, Wetton) – 6:01
3. エピタフ~墓碑銘 Epitaph (Fripp, Ian McDonald, Greg Lake, Michael Giles, Sinfield) – 8:42
4. スターレス Starless (Cross, Fripp, Wetton, Bruford, Palmer-James) – 12:15
5. デヴィル・ドッグス・オブ・テセレーション・ロウ Devil Dogs of Tessellation Row (Harrison, Rieflin, Mastelotto) – 2:58
6. クリムゾン・キングの宮殿 In the Court of the Crimson King (McDonald, Sinfield) – 6:58
7. 21世紀のスキッツォイド・マン 21st Century Schizoid Man (Fripp, McDonald, Lake, Giles, Sinfield) – 10:54

 著作権監視厳しいため音源引用は無しです。

Personnel
Robert Fripp - guitar, soundscapes
Mel Collins - saxophone, flute
Tony Levin - bass, Chapman stick, backing vocals
Pat Mastelotto - acoustic and electric drums and percussion
Gavin Harrison - drums, percussion
Jakko Jakszyk - guitar, lead vocals, flute
Bill Rieflin - drums, percussion, keyboards, backing vocals


 なんとも評価に困ることをロバート・フリップ(キング・クリムゾンのリーダーでギタリスト)はしてくれます。
 いやまぁ、一言「クリムゾンも懐メロ・バンドになったのね」と言ってしまえばそれで終わりではあるんですが。

 以下は全くの愚痴です。生産的な部分は微塵もありません。それで良いのなら、読み進めて下さい。

 「クリムゾンも懐メロ・バンドになったのね」と言ってしまえばそれで終わりではあるんですが、しかし、それなりにクリムゾンの活動をフォローし続けてきたファンとしては、もう少し言いたい。いやまぁ、別にクリムゾンのアルバムを全部持っているとかではないんですが。それにしたって、1969年~1974年のオリジナル・アルバムを全部フォローしている身としては忸怩(じくじ)たる物があるのです。

 このアルバムで初めてクリムゾンを聴いて「へぇ~、こんな感じなんだぁ」と思った者には、「いや、クリムゾンはこんなもんじゃない、『USA』を聴け!、『グレイト・デシィヴァ』を聴け!」と、押し付けたくなる衝動にかられます。

 そうなのです。

 クリムゾンは…クリムゾンは、こんなものではありません!。

 今までクリムゾンは、ロバート・フリップは、常に「プログレッシヴ」であろうとしてきました。形だけのプログレ・ロックではなく、なにがしか、「進歩」しようという意志がありました。ディシプリン・クリムゾンしかり、ヴルーム・クリムゾンもスラック・クリムゾンも(まぁ両者は同じものですが)しかり、コンストラクション・クリムゾンもそうでしたし、僕が追いきれなかったビリーヴ・クリムゾンもそうだったはずです。だからこそ、それらの新譜を一聴して「ケッ!」と思いながらCD棚の奥にしまい込みつつも、「次はきっと、凄いことを…!」と言う一抹の希望を捨てきれず、一度は離れてしまいながらも(前述の通り『ザ・パワー・トゥ・ビリーヴ』は持っていないし聴いていないのです)、未練たらたら、こうして、新譜に手を出したのです。旧曲を解き放った演奏曲目も、「フリップがただの旧曲の再演をするはずがない」と言う淡い期待を胸に抱いて。

 それなのに、あぁ、それなのにったら、それなのに。

 確かに、演奏のレヴェルは高いです。かつての栄光を想起させる瞬間も無いではないです。だがしかし。もう一度言わせろ。

 それなのに、あぁ、それなのにったら、それなのに。

 「まるっきり懐メロ・バンドやんけ!。今回のコンセプトはナツメロ・クリムゾンかい!。」

 いや、正直、僕も最初は楽しんで聴いていたのです。「クリムゾンが1970年代の旧作を解き放ったぞ!」と。なんとなく懐かしくもありました。だがしかし、聴き込んでいくうちにその思いは疑念に変わって行きます。もう一度だけ言わせろ。

 それなのに、あぁ、それなのにったら、それなのに。

 これでは、旧譜をリッピングして、この曲順に並べ替えたほうがよっぽど面白いではないか。トリプル・ドラムがどうした?。ヴルーム・クリムゾンの時のダブル・トリオ編成のときも思ったけど、器だけが先行して、それを活かす実が無いではないですか。

 これではまるで、クリムゾンのコピー・バンドかトリビュート・バンドではないか。

 春に出たレコード・コレクターズの記事で、このCD+ヴィデオ・ディスクと同時期の日本公演の模様を、それはもう、褒めまくっていたので、かなり期待していました。しかし、これ、この通り、期待はずれ。生で見た/聴いた人は、そりゃ確かに感動したんでしょうが、パッケージングされたものはまた話が違います。フリップもそこはわかっているらしく、努力の跡は見えます。CDの曲順に配慮したり、同じくCDでは拍手や歓声を全くカットしたり(ヴィデオ・ディスクには拍手や歓声が入っている)、今回のメンバーでライヴ演奏した曲目をすべてフォローしたり。ですが…。

 僕は今回のCD&ヴィデオ・ディスクを聴き込んだ後、ローリング・ストーンズのライヴ・アルバム『フラッシュポイント』を初めて聴いたときのような虚しさを覚えました。ストーンズのあのアルバムも、「俺たちゃ懐メロ・バンドで行くぜ」路線の宣言書でした。それまではライヴならではの躍動感のあるアレンジでスタジオとは全く違う魅力を聴かせていたストーンズが、サンプリング・キーボードを導入して、スタジオ通りのアレンジで演奏しているのが情けなかったのを覚えています。それ以降のストーンズのライヴは、懐メロ・バンドなりの意地を見せていて、それなりに僕は評価してはいますし、何よりも、新譜のスタジオ・アルバムを出し続けているのがすごかった。

 今回のクリムゾンは、“新曲”はあるんだけど、それは“新譜”の高みには至っていないと思います。一聴して「ケッ」と思わせても、次には凄いことをしてくれるんじゃないだろうかと思わせた、かつての新譜には在った高みです。

 禁断の懐メロ路線に手を染めてしまったフリップは、これからどうする気なんでしょうか。これで安楽に引退なんてされたら、と、思うと、もう、気が気じゃないんですけど…。


3CD+Blu-ray version
キング・クリムゾン / ラディカル・アクション~ライヴ・イン・ジャパン+モア(3CD+Blu-ray)


3CD+2DVD+Blu-ray version
キング・クリムゾン / ラディカル・アクション~ライヴ・イン・ジャパン+モア(3CD+2DVD+Blu-ray)




■キング・クリムゾン日記
16/09/28 USA ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
16/06/29 暗黒の世界 ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
16/03/31 太陽と戦慄 ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
16/03/31 アースバウンド (リマスター・紙ジャケット仕様)
15/12/30 アイランズ ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
15/09/30 リザード ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
15/06/28 ポセイドンのめざめ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
15/03/27 クリムゾン・キングの宮殿~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)



テーマ : 洋楽ロック
ジャンル : 音楽

【CD雑感】自作自演に関する一考察 / デイヴィッド・ボウイ / Early On (1964-1966) #DavidBowie #EarlyOn

デイヴィッド・ボウイ / Early On (1964-1966)

Early On (1964-1966) / David Bowie


All songs written by David Bowie except as noted.

1. Liza Jane (Leslie Conn) / Davie Jones with The King Bees (recorded May 1964; A-side single released 5 Jun 1964) 2:18
2. Louie, Louie Go Home (Mark Lindsay, Paul Revere) / Davie Jones with The King Bees (B-side single released 5 Jun 1964) 2:12
3. I Pity The Fool (Deadric Malone) / The Manish Boys (recorded 15 Jan 1965; A-side single released 5 Mar 1965) 2:09
4. Take My Tip / The Manish Boys (B-side single released 5 Mar 1965) 2:15
5. That's Where My Heart Is / Davie Jones (demo recorded May-Jul 1965) 2:28
6. I Want My Baby Back / Davie Jones (demo recorded May-Jul 1965) 2:39
7. Bars Of The County Jail / Davie Jones (demo recorded May-Jul 1965) 2:07
8. You've Got A Habit Of Leaving / Davie Jones with The Lower Third (recorded Jul 1965; A-side single released 20 Aug 1965) 2:31
9. Baby Loves That Way / Davie Jones with The Lower Third (B-side single released 20 Aug 1965) 3:02
10. I'll Follow You / Davie Jones with The Lower Third (recorded Jun-Jul 1965) 2:02
11. Glad I've Got Nobody / Davie Jones with The Lower Third (recorded Jun-Jul 1965) 2:31
12. Can't Help Thinking About Me / David Bowie with The Lower Third (recorded 10 Dec 1965; A-side single released 14 Jan 1966) 2:47
13. And I Say To Myself 2:29 / David Bowie with The Lower Third (recorded Dec 1965; B-side single released 14 Jan 1966) 2:29
14. Do Anything You Say / David Bowie (recorded 7 Mar 1966; A-side single released 1 Apr 1966) 2:31
15. Good Morning Girl / David Bowie (recorded Mar 1966; B-side single released 1 Apr 1966) 2:14
16. I Dig Everything / David Bowie (recorded 5 Jul 1966; A-side single released Aug 1966) 2:44
17. I'm Not Losing Sleep / David Bowie (B-side single released Aug 1966) 2:52

Record Labels: Vocalion Pop (tracks 1-2); Parlophone (tracks 3-4, 8-9); Pye Records (tracks 12-17).

 前回、つまり、先月末、ボウイーの下積み時代の音源を紹介したのですが、早足で紹介したために、ちょっと気になる点で言葉足らずだったと思います。もちろん、「音楽を聴いての感想を書く」と言う僕の日記のスタンスから外れまくるというものではなかったのですが、それでも、ボウイーの初の自作曲の紹介を「4曲目からは早くも自作曲に移行するのですが、かっこよさは変わりありません」とだけしか紹介しなかったことは、心残りでした。その曲がすごく出来が良いとかではなくて(充分にカッコイイとその時の日記ではちゃんと書いていますが)、むしろ、彼を取り巻く状況みたいなものを無視して紹介したことが、ボウイーの立場を見えにくくしてしまったのではないか、と、思うのです。
 まぁ、前置きは良いでしょう。具体的に論考してみようと思います。つまり、ボウイーが自作曲を発表した頃の音楽界では自作自演はどういう状況だったのか。僕は当時ものごころ付いていなかったので、後づけでしか論考できないのではありますが、できる限りやってみましょう。以下の文章は、ボウイー初の自作曲発表が1965年5月5日、シングルのA面としては同年8月20日であることを念頭に置いて読んでもらましょう。

 まず、自作自演をウリにしていた当時のミュージシャンで一番に名前が挙がるのは、やはりビートルズ、と言うことになるのでしょう。もちろん、それ以前のロックン・ロール・オリジネイターたちでも自作自演をしていたミュージシャンは結構いましたが、それは、また、別の機会に譲りましょう。ちょっと論点がボケるので。というか、そこら辺語りだすと止まらなくなりそうで怖い。(^_^; まぁ、ボウイーは英国のミュージシャンなので、同じ英国のビートルズから始めるとしましょう。
 ビートルズが自作曲でさっそうと(でも無かったけど)デビューしたのは1962年10月5日、シングル“ラヴ・ミー・ドゥ”を発表してです。これが、どうしようもないクソミソな曲だったのですが、なぜかプロデューサーのジョージ・マーティンは、発売にOKを出しました。そこら辺の感想は、いずれビートルズを本格的に日記に書くときに、覚えていれば(笑)書くつもりですが、いずれにせよ、“ラヴ・ミー・ドゥ”は、ヒット・チャートの17位という、「新人としてはまずまず」の成績を残しただけでした。
 注目したいのは、この時点で、レノン・マッカートニーには、自作曲のストックが豊富に有ったわけではなかった、ということです。ライヴで人気のあった“アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア”などは既に出来ていたようですが、なぜかシングルにはなっていません。
 ともあれ、次作の“プリーズ・プリーズ・ミー”を1963年1月11日に発表し、レノン・マッカートニーはソングライターとしての地歩を固めることになります。この曲は、英国で2位まで上がるヒットとなりました。それ以降の快進撃はまたの機会に譲るとしましょう。多分みんな耳タコだろうし。

(参考音源)I Saw Her Standing There / The Beatles (Live At The Star Club In Hamburg Germany1962)



 ビートルズに続けとばかりにいろんなミュージシャンが、うぞうぞと出てきたようですが、いち早く一頭地を抜いたのは、やはりストーンズということになるでしょう。
 ストーンズのデビュー曲はチャック・ベリーのカヴァーで“カム・オン”でした(1963年6月7日発売)。B面は、彼らのバンドの連名として「ナンカー・フェルジ」を名乗っての“アイ・ウォント・トゥー・ビー・ラヴド”なのですが、これはマディ・ウォーターズの曲のまんまパクリなので(というか、もろカヴァーですね)、自作には数えられないでしょう。先行するビートルズは4ヶ月前の3月に自作曲8曲を収録した1stアルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』を発表しています。ストーンズは、そのレノン・マッカートニー提供のセカンド・シングル“彼氏になりたい”を同年11月1日に発表するのですが、そのB面もナンカー・フェルジ名義でした。こちらは一応はオリジナルと言って良いのかもしれないが、よくあるブルーズのリフに乗っけて、ヴォーカルのミック・ジャガーが時折「スト~ンド~(らりってるぜ)」などと唸るだけで、独自性という点では心もとない。“ラヴ・ミー・ドゥ”をクソミソと言いいましたが、こちらは箸にも棒にもかからない、と言ったところか。ビートルズは同年11月22日に、やはりオリジナルを8曲含む2ndアルバム『ウィズ・ザ・ビートルズ』を発表しているので、まぁ、差は広がるばかりと言った感じですね。
 ストーンズが、やっとこさっとこ自作自演と呼べる曲を発表したのは、1stアルバム『ザ・ローリング・ストーンズ』(1964年4月16日発表)の中の一曲、“テル・ミー”ででしょう。彼ら本来の持ち味である黒人音楽の影響をほとんど感じさせないバラードですが、とりあえず佳曲と呼ぶに足るクオリティにはなっています。ここからは端折(はしょ)りますが、彼らがシングルA面で自作曲を出すのは1965年2月26日の“ラスト・タイム”を待たねばなりません。(まぁ、米国では勝手に“テル・ミー”をシングル・カットしたりとかしていたようですが。)その次の“サティスファクション”(1965年6月6日米国発売、英国では遅れて8月20日発売)で初の全米No.1を射止めます。まぁ、彼らもそこまで追えば後の活躍は推して知るべしでしょ。

(I Can't Get No) Satisfaction / The Rolling Stones



 キンクスが“のっぽのサリー”のカヴァーでデビューしたのはストーンズに約一年遅れた1964年2月7日のことです。B面は“アイ・トゥック・マイ・ベイビー・ホーム”で、これは、リーダーのレイ・デイヴィスの自作。なんてことのないポップなロックン・ロールですが、先例から習った後がうかがえる作風となっています。ただし、両面ともちっとも売れませんでした。2ndシングルでは早くもレイの自作の“ユー・スティル・ウォント・ミー ”がA面になっています。1964年4月17日(ストーンズの1stアルバムの翌日だな)に発売されたこの曲は、チャート・インそのものが無かったようですが、曲自体は悪くないです。その次の“ユゥ・リアリィ・ガット・ミー”(1964年8月4日)、これももちろんレイの自作ですが、この曲の大ヒット(英1位、米7位)でブレイクした後の華々しい活躍は、これも言うまでもないでしょう。

You Really Got Me / The Kinks



 ブリティッシュ・ビート・グループ四天王(他のグループはあえて記さない(笑))の一つ、ザ・フーは、デビューから自作でした。その“アイ・キャント・エクス・プレイン”はリーダーのピート・タウンゼントの作で、1965年1月15日に発売、8位まで上がりました。実際には彼らは、この曲の前にハイ・ナンバーズ名義で“ズート・スーツ”と言う曲を出している(1964年のいつ頃かは不明)のですが、全く売れませんでしたし、AB両面ともプロデューサーのピート・ミーデンの作で、ここでの論旨からは外れるのでここではこれ以上言及しません。
 彼らは何と言っても3rdシングルの“マイ・ジェネレイション”(1965年10月29日発売)で、「反逆の若者の代弁者」となり大ブレイクすることになります。これは英国で2位まで上がりました。ですが、米国ではウケが悪かったようで、74位に終わっています。彼らの米国での最大のヒットは“恋のマジックアイ”の9位ですが、これは逆に英国では10位までしか上がっていません。もちろんこれらはすべてピートの自作曲です。

My Generation / The Who



 アニマルズのデビュー曲“ベイビィ・レット・ミー・テイク・ユー・ホーム”(1964年3月(正確な日付は不明)発表)は、伝承曲の改作(クレジット上はバート・ラッセルと言う人とウェス・ファレルと言う人との共作)でしたが、醸(かも)し出されるバンドのサウンドと、卓越したエリック・バードンのヴォーカルで、強烈な独自性を出していました。自作自演なら良いってもんじゃないんだよワトソン君。
 彼らがブレイクした次のシングル“朝日のあたる家”(1964年6月19日発表)も伝承曲で、英米その他でNo.1になっています。途中は端折りますが、もう一つの代表曲“悲しき願い”(1965年1月(正確な日付は不明)発表)は、ジャズ・シンガー(と言うくくりでいいのだろうか)、ニナ・シモンが1964年(月日は不明)に発表した曲のカヴァーで、英3位、米15位まで上がりました。彼らは自作曲も演ってはいましたが、持ち味はカヴァーで発揮されたと見て良いのではないでしょうか。ビートルズが先導した自作自演ブームではありますが、何が何でも自作でなければヒットしない、というわけではなかったようです。

The House Of The Rising Sun / The Animals



 ついでにヤードバーズも挙げておきます。1964年3月のデビュー・シングル“アイ・ウィッシュ・ユー・ウッド”や2ndシングルの“グッドモーニング・リトル・スクール・ガール”はブルーズのカヴァーであり、初のNo.1ヒット(於英国。米国では6位)となった3rdシングルの“フォー・ユア・ラヴ”は、外部ライターのグレアム・グールドマン('70年代に10ccで活躍する)の手になるものでした。グールドマンによる三部作シングルの後、やっと自作自演のシングルを出すのが1966年2月25日の“シェイプス・オブ・シングス”(英3位、米11位)です。アルバム収録曲やシングルB面ではちょこちょこと自作曲を演っていましたが、シングルA面ではこれが初めて。これ以降は彼らも自作自演中心の作風になっていきます。
 黒人音楽の強い影響を受けてデビューした彼らは、そこから独自のサウンドを紡ぎ出していきましたが、最後にはレッド・ツェッペリンを産み落とすことで使命を終えることになります。

Shapes Of Things / The Yardbirds



 ここまで、ボウイーの本国、英国に限って見てきましたが、ここからは駆け足で、米国の状況も見ていきましょう。なぜ駆け足かというと、米国の音楽には疎いからです(笑)。へなちょこだなぁ。(^^ゞ

 この時期の米国の代表的自作自演ミュージシャンと言えば、僕は二組思い浮かびます。

 まずは何と言ってもボブ・ディランでしょう。
 ディランは、おりからのフォーク・ブームに押されて、アルバムでデビューを果たしています。1962年3月19日のことです。(アルバム『ボブ・ディラン』。)
 このアルバムは、カヴァーや伝承曲が多く採り上げられてますが、二曲のオリジナルがあります。“ウディに捧げる歌”、“ニューヨークを語る”。これはビートルズのデビューより半年以上早い。また、同年の暮れの12月14日に、“ゴチャマゼの混乱”と言う自作曲のシングルも出しています(ディランとしては初のシングル)が、バック・バンドを付けたサウンドがイメージにそぐわないとして早々に回収されてしまいました。
 2ndアルバムの『フリー・ホイーリン・ボブ・ディラン』(1963年5月27日発表)では、一曲を除きすべて自作曲となり、何よりも初期の代表曲“風に吹かれて”が収録されたのが重要でしょう(このアルバムには他にも重要な曲はたくさんあるぞ、と言う反論は敢えて受けましょう)。この曲の旋律は伝承曲“ノー・モア・オークション・ブロック”(ディラン自身の『ブートレッグ・シリーズ第1~3集』にも収録)から多くを借りていますが、こうした「素材流用」は初期のディランの常套手段であったらしいです。ですが、そこにとどまらず創造性を発揮したディランは、そのことで自身の偉大さを貶(おとし)められるということはないでしょう。
 “風に吹かれて”はデイラン自身の演奏もシングル・カットされました(1963年8月(正確な日付は不明)。多分ほとんど売れていない)が、むしろピーター・ポール&マリーによるシングル(1963年6月(正確な日付は不明ですが『フリー・ホイーリン』の直後であることは確か))が大ヒット(米ビルボード・ミドルロード・シングルズ・チャートで1位、同Hot 100で2位)したことで、人口に膾炙(かいしゃ)しました。
 ですが、彼の影響力は、ヒット云々よりも(実際彼は自身のNo.1ヒットはない)、深く鋭い部分で同時代のミュージシャンたちに浸透していったのは皆さんご存知の事でしょう。

Blowin' in the Wind / Peter, Paul and Mary



 もう一組思い浮かぶ米国自作自演ミュージシャンと言えば、何と言ってもビーチ・ボーイズ。彼らはシングル“サーフィン”で1961年11月(正確な日付は不明だが、ディランの1stよりもさらに早い)にデビューしましたが、これは、メンバーのブライアン・ウィルソンとマイク・ラヴによる堂々の自作曲でした。(最高位75位。英国での当時の発売は無し。)端折っていきますが(前述の通り、あまり詳しくないのです(^_^;)、彼らは自作のシングルを続けざまに出し、最初のトップテン・ヒットは“サーフィン・U.S.A.”(1963年3月4日発表)で、最高位2位でした。これ以降、自作曲中心で快進撃を進めていきますが、初の全米No.1は1964年の“アイ・ゲット・アラウンド”(5月11日発売)まで待たねばなりませんでした。(もちろんこれも自作曲です。)
 しかし、彼らはここで列挙したミュージシャンたちの中で、最も早くに成功を収めたミュージシャンであった事は強調してもしすぎることはないでしょう。誰だよ、「全てはビートルズから始まった」なんて、たわごと言いやがったのは?。

Surfin' U.S.A. / The Beach Boys



 さて、ミュージシャンの羅列はこのくらいにして(デイヴ・クラーク・ファイヴはどうした、ホリーズだっているぞ、ゼムは?、スモール・フェイセスは?、アメリカにはサイモン&ガーファンクルだっていただろ、と言った声が聞こえそうですが、僕はなんでも知っているわけじゃない(^_^;)、肝心のボウイーですが。こう言った綺羅星の如くのミュージシャン/楽曲と太刀打ちするにはまだ未熟であったことが見て取れます。
 まぁ、後知恵で言っちゃえば、ボウイーは、こう言う、シングル・ヒットで稼ぐタイプのミュージシャンじゃないんですよね~。最初のヒットとなった“スペイス・オディティ”にしても、そのコンセプトというか、世界観みたいなのが面白がられたのであって。代表作の『ジギー・スターダスト』なんかは、「地球に落ちてきた男」と言うコンセプト込みでウケたわけですから。まぁ、こんなこと言うと、「ボウイーには良曲を書く才能がないとでも言うのか」と言われちゃいそうですけど、そう言うんでもなくて。ぶっちゃけ、「わずか3分間のポップ・ソング」でボウイーの真価がわかるわけない、と。まぁ、アルバム・ミュージシャンだったということだよね。と言っても『レッツ・ダンス』あたりから聴き始めた人には、「え、そうなの?」って言われちゃうかもだけど。
 この時期はボウイー自身が未熟だったこともあるし、アルバム主体になるには時代がまだ早すぎた(少なくとも英国では)とも言えるし、それに彼自身、自(みずか)らのシアトリカルな才能に未だ気づいていなかったんじゃないかしら。
 ちらっと名前だけ出したS&Gなんかは、1964年10月にアルバムでデビューしていて(全12曲中自作5曲)、英米の違いはあれど、まぁ、ボウイーの同期といえるんだけど、彼らも、“サウンド・オブ・サイレンス”の電気版「ラッキー・ヒット」が無ければ(1965年9月13日シングル発売、1966年1月1日付け全米1位)、1stが売れないまましぼんでいた可能性もあるわけで。と、これはちょっと蛇足だったかな。

 ボウイーが孤軍奮闘していたこの時期は、ブリティッシュ・ビート・グループが流行っていた時期に当たり、その傾向の楽曲が並んでいることは前の日記にも書きました。他にブルース・ロックや、フォーク・ロックの動きなどもあったのですが、ボウイーはあまりそちらには気が向かなかったようですね。

 やがて、時代はサイケデリックの様相を帯びて来ます。(余談ですが、僕は未だに「サイケデリック」をどう訳せば良いのかわかりません。「幻想的」というのともちょっと違うような気が…。)デッカ傘下のデラム・レコードと契約を結んだボウイーは、1966年の暮れに“ラバー・バンド”と言う曲を発表するのですが…。まぁ、ここから先は、次のボウイー日記のお楽しみとしましょうか。

 今回の日記は、ウィキペディアからの引用をコピペしただけみたいになっちゃいましたが、自作自演のミュージシャンについてそれなりに面白い資料を提示できたという気もします。
 では、今回はこのへんで!。
 
 
 
 
■デイヴィッド・ボウイー追悼日記
2016/10/31Early On (1964-1966)
2016/07/29SOUND + VISION (3CD+CDV)
2016/04/26シングルス・コレクション (2CD)









テーマ : 洋楽ロック
ジャンル : 音楽

【CD雑感】今月CDチェンジャーにセットしたCDたち。[画像大きめ閲覧注意]

ローリング・ストーンズ / ハバナ・ムーン ストーンズ・ライヴ・イン・キューバ2016 (2CD+Blu-ray)
ローランド・カーク / カーカトロン
デイヴィッド・ボウイ / David Bowie Deram Album - Deluxe Edition (2CD)
サイモン&ガーファンクル/卒業
ウインク / ダイアリー


 最後の画像でガクッと来た人続出かもしれない。(^_^;


テーマ : 音楽日記
ジャンル : 音楽

プロフィール

☆彡ふらんぼう

Author:☆彡ふらんぼう
 音楽好きの禿オヤジです。戦闘機もすき。♀アイドルも好き。そんな私です。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR