【CD入手】フェイセズ/ファースト・ステップ(リマスター・紙ジャケット仕様) #Faces #FirstStep

ファースト・ステップ(紙ジャケットCD)ファースト・ステップ(紙ジャケットCD)
(2010/06/23)
フェイセズ

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Full Album



1. ウィキッド・メッセンジャー The Wicked Messenger (Bob Dylan) - 4:05
2. デヴォーション Devotion (Lane) - 4:54
3. シェイク、シャダー Shake, Shudder, Shiver (Lane, Wood) - 3:14
4. ストーン Stone (Lane) - 5:38
5. アラウンド・ザ・プリンス Around The Plynth (Stewart, Wood) - 5:56
6. フライング Flying (Lane, Stewart, Wood) - 4:15
7. パイナップル & ザ・モンキー Pineapple and the Monkey (Wood) - 4:23
8. ノーバディ・ノウズ Nobody Knows (Lane, Wood) - 4:05
9. ルッキング・アウト・ザ・ウィンドウ Looking Out The Window (Jones, McLagan) - 4:59
10. 3つのボタン Three Button Hand Me Down (McLagan, Stewart) - 5:44

パーソネル

ケニー・ジョーンズ Kenney Jones: drums
ロニー・レーン Ronnie Lane: bass, rhythm guitar, lead vocal on "Stone" and harmony vocal
イアン・マクレガン Ian McLagan: piano, organ, harmony vocal
ロッド・スチュワート Rod Stewart: lead and harmony vocal, banjo
ロン・ウッド Ronnie Wood: lead and rhythm guitars, harmonica, harmony vocal

Released March, 1970
Recorded August 1969-January 1970



 1960年代の終り、1970年代のはじめには、複数の有力バンドからの生え抜きがスーパー・グループを結成するというのが流行った。エリック・クラプトン(クリーム)とスティーヴ・ウィンウッド(トラフィック)らのブラインド・フェイス。ポール・ロジャース(ザ・フリー)やミック・ラルフス(モット・ザ・フープル)、ボズ・バレル(キング・クリムゾン)らのバッド・カンパニー。デヴィッド・クロスビー(バーズ)、スティーヴン・スティルス(バッファロー・スプリングフィールド)、グラハム・ナッシュ(ホリーズ)のCSN(スティルスの元同僚ニール・ヤングが加わることもあった)。そして、元スモール・フェイセスのスティーヴ・マリオットが元ザ・ハードのピーター・フランプトンと結成したハンブル・パイもまたしかり、だ。しかし、その影に隠れるように、スモール・フェイセスの残党(ロニー・レイン(ベース)、ケニー・ジョーンズ(ドラムス)、イアン・マクレガン(キーボード))とジェフ・ベック・グループを抜け出た二人(ロッド・スチュワート(ヴォーカル)、ロン・ウッド(ギター))がひっそりとグループ活動を始めていた。
 それが、フェイセス。

 これは、そのフェイセスの第一弾アルバム。スティーヴ・マリオット在籍時は、みんなチビだったから、スモール・フェイセスと名乗っていたけど、新加入のロンとロッドはそこそこ背が高かったので、「スモール」を取り払って改名。(ただし米国では、スモール・フェイセス名義で出されている。)
 泥臭くも土臭い、そしてよくグルーヴする作品になっています。かっ飛ばすロックンロール・ナンバーはないんだけど、大部分を占めるミディアム・テンポ・ナンバーのダイナミックさが素晴らしい。また、スローなナンバーも味わい深い出来になっています。2曲あるインスト・ナンバー(“パイナップル & ザ・モンキー”“ルッキング・アウト・ザ・ウィンドウ”)も、単なる埋草ではなく、大いに聴き応えのあるものとなっています。
 ロッドの躍動的でのびのびとした歌声はやはり素晴らしいですね。それだけのバンドでは決して無いのですが、やはり彼の存在は大きいなぁ、と思います。ロッドはフェイセスに参加する前、まだジェフ・ベック・グループに在籍中に、既にソロ契約を取りつけていて、ソロ活動を始めています。このフェイセスの1stの前にそのロッドのソロ第一弾が発売されています。ロッド自身はこの時点では喜んでフェイセスに参加したみたいですが…。
 最初はロン・ウッドだけ誘われていたらしいんですが(ウッドが自分から売り込んだという説もあり)、ウッドが、ロッド・スチュワートを推薦。「こいつはスティーヴ・マリオットみたいな勝手なやつじゃないから」と言ったとか言わなかったとか。でも結局、数年後には…。
 ジェフ・ベック・グループ時代はベースを弾いていたロン・ウッドですが、このバンドでは本来のギタリストに戻っています。喜々として弾いているさまが目に浮かぶようで微笑ましい。得意のスライド・ギターも随所で聴けます。ウッドは後にストーンズに加入するけど、フェイセス時代が一番いいなぁ。イアン・マクレガンは、大部分の曲ではオルガンを弾いているんだけど、これが本当グルーヴィーで素晴らしい。“アラウンド・ザ・プリンス”ではよくロールするピアノを叩いていて、これもイイです。ベースのロニー・レインも軽快な“ストーン”でリード・ヴォーカルをとっている他、バラードの“ノーバディ・ノウズ”ではロッドとツイン・ヴォーカルでじっくり聴かせていて、いい感じです。ケニー・ジョーンズのドラムスもレーンのベースとともにバンドの土台をがっしり固めていて、安定感ありますね。
 出だしの“ウィキッド・メッセンジャー”は、ディラン Bob Dylan の「ジョン・ウェズリー・ハーディング」(1967年)収録曲。(ディラン盤は邦題が“悪意の使者”となっている。)同アルバムは持ってはいるんだけど、“見張塔からずっと”くらいしか印象に残ってなかったので、この曲も、原曲がどんなだったかとっさには思い出せなかった。(^_^; 興味ある人はYoutubeとかで検索してみてください。だいぶ感じが違います。
 ラストの“3つのボタン”が評論家筋には評判良いようですが、もちろんその曲だけじゃなくて、アルバム全体がなかなかの出来なのは前述したとおり。アルバムセールス的にはさほど振るわなかったけれども(#119 on the Billboard charts)、ともあれ、このアルバムで彼らは新しいスタートを切ったわけです。


 フェイセスとロッドの簡単な年表。

ハンドバッグと外出着 1969/11(UK)
ファースト・ステップ 1970/3
ガソリン・アレイ 1970/6(US)
ロング・プレイヤー 1971/2
エヴリ・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー 1971/5(US)
馬の耳に念仏 1971/11/17
ネヴァ・ア・ダル・モーメント 1972/6/21
ウー・ラ・ラ 1973/4
シング・イット・アゲイン・ロッド 1973/8/10
ロッド・スチュワート & フェイセズ / ライヴ 1974/1/10
スマイラー 1974/10/4

 どれがフェイセスでどれがロッドのソロかは、自分で調べるように(笑)。次回までの課題としますので、各自取り組んでおきなさい!。(^^ゞ


 フェイセス/ロッド・スチュワートの日記
12/12/27【音楽CD入手】フェイセズ/ウー・ラ・ラ(リマスター紙ジャケ)

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テーマ : 洋楽ロック
ジャンル : 音楽

【CD聴く】ブルース・スプリングスティーン/The River (2CD) - from The COLLECTION 1973-84 (8CD import) #BruceSpringsteen #TheRiver

Bruce Springsteen The Collection 1973-84Bruce Springsteen The Collection 1973-84
(2010/08/17)
Bruce Springsteen

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The COLLECTION 1973-84 (8CD import)


ザ・リバー(紙ジャケット仕様)【2012年1月23日・再プレス盤】ザ・リバー(紙ジャケット仕様)【2012年1月23日・再プレス盤】
(2012/01/23)
ブルース・スプリングスティーン

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Hungry Heart

※著作権者の監視が厳しいためこの曲しか引用できませんでした。m(_ _)m


ブルース・スプリングスティーン/The River(1980)
ディスク:1
1. The Ties That Bind 3:34
2. Sherry Darling 4:03
3. Jackson Cage 3:04
4. Two Hearts 2:45
5. Independence Day 4:50

6. Hungry Heart 3:19
7. Out In The Street 4:17
8. Crush On You 3:10
9. You Can Look (But You Better Not Touch) 2:37
10. I Wanna Marry You 3:30
11. The River 5:01

ディスク:2
1. Point Blank 6:06
2. Cadillac Ranch 3:03
3. I'm A Rocker 3:36
4. Fade Away 4:46
5. Stolen Car 3:54

6. Ramrod 4:05
7. The Price You Pay 5:29
8. Drive All Night 8:33
9. Wreck On The Highway 3:54

All songs written by Bruce Springsteen.

Personnel

Bruce Springsteen - lead vocals, electric & acoustic guitars, 12-string electric guitar, harmonica, percussion, piano on "Drive All Night"
The E Street Band
Roy Bittan - piano, organ on "I'm a Rocker" and "Drive All Night", background vocals
Clarence Clemons - tenor saxophone, baritone saxophone, percussion, background vocals
Danny Federici - organ, glockenspiel
Garry Tallent - bass
Steven Van Zandt - rhythm electric guitar, acoustic guitar, lead guitar on "Crush on You", harmony vocals, background vocals
Max Weinberg - drums, percussion

Flo & Eddie - on "Hungry Heart"
Howard Kaylan - harmony vocals
Mark Volman - harmony vocals

Bruce Springsteen - producer
Jon Landau - producer
Steven Van Zandt - producer

Released October 17, 1980
Recorded The Power Station, New York
March 1979 - August 1980


 「明日なき暴走」以来の爽快なロックン・ロール・アルバムです。渾身の2枚組。
 前作「闇に吠える街」が、全体的にシリアスな方向に傾いてしまい、私的には失速したような印象を抱いていました。(ただし評論家受けは良かったし、ファンも概ね肯定的に捉(とら)えているようです。)それがこのアルバムでは、大いにR&Rしているのです。
 もちろん、子細に見ていけば、全20曲中9曲はスローかミディアムです。(“Independence Day”“I Wanna Marry You”“The River”“Point Blank”“Fade Away”“Stolen Car”“The Price You Pay”“Drive All Night”“Wreck On The Highway”)また、アナログで4面あった、それぞれの面の締めくくりは必ずスロー・テンポですし、さらに、第4面は冒頭からだんだんテンポ・ダウンしていき、最後の2曲はともにスロー・ナンバーであるなど、こだわりも感じさせます。(ディスク2冒頭がマイナー調の“Point Blank”で始まるのは、最初はガクッと来たけど、聴きこんでいくと、スプリングスティーンの決意みたいなものが伝わってくる。)
 にも関わらず、全体的に快速調の爽快感が横溢しているのは、構成の巧さと、演奏のノリでしょう。なにせA面の冒頭4曲での怒涛のロックン・ロール攻勢で、グッと心をつかまれます。(“The Ties That Bind”は、「闇に吠える街」BOXでライヴ版を聴いていたんだけど、こっちのスタジオ版の方が断然良い!。と言う事は、「The River」のツアーではすごいことになっていたんだろうな。)また、ゆっくり目の曲も充分にグルーヴしており(“The Price You Pay”など)、ここらへんは「闇に吠える街」の息苦しさとは異なるところと言えましょう。

 しかし、そういった表層的な爽快感とは別に、おそらくは歌詞の内容は例の如く、厳しい現実に押しつぶされそうになりながらも耐えて、希望を捨てずにいる者達の歌なのでしょう。僕は英語がわからないので推測ではあるのですが。なにせ、このアルバムからの最大のヒット曲のタイトルが“Hungry Heart”(#5 on the Billboard Hot 100)ですからねぇ。♪Everybody gotta Hungry Heart~、と言うサビだったと思うのですが、意味を考えるとなかなかに辛い曲ですね。(^_^;

 ともあれ、このアルバムで「最高のファン・サービス」をしたスプリングスティーンは、次作「ネブラスカ」で再び闇に沈む。しかしその次が「ボーン・イン・ザ・U.S.A.」なのだった。






 スプリングスティーン日記一覧(下に行くほど旧い)
14/12/27【CD入手】闇に吠える街~ThePromise:The Darkness On The Edge Of Town Story (3CD+3DVD)
14/11/25【CD聴く】ザ・プロミス~The Lost Sessions
14/10/28【CD聴く】Darkness On The Edge Of Town(闇に吠える街)
14/07/25【CD聴く】明日なき暴走(含30周年記念ボックス【CD+2DVD】)
14/06/19【CD入手】ハイ・ホープス (CD+DVD)
14/05/31【CD聴く】The Wild,The Innocent&The E Street Shuffle
14/04/16【CD聴く】GREETINGS FROM ASBURY PARK, N.J.
14/02/16【CD入手】The COLLECTION 1973-84 (8CD import)

テーマ : 洋楽ロック
ジャンル : 音楽

【CD入手】レッド・ツェッペリン/Ⅰ #LedZeppelin #LedZeppelin1st

レッド・ツェッペリン/Ⅰ

レッド・ツェッペリン<2014リマスター/デラックス・エディション>レッド・ツェッペリン<2014リマスター/デラックス・エディション>
(2014/06/04)
レッド・ツェッペリン

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Disc 1 Full Album


Disc 2 Full Album


ディスク:1
1. グッド・タイムズ・バッド・タイムズ Good Times Bad Times (Page, Jones & Bonham) 2:46
2. ゴナ・リーヴ・ユー Babe I'm Gonna Leave You (Trad-arr.by Jimmy Page) 6:42
3. ユー・シュック・ミー You Shook Me (Willie Dixon, J. B. Lenoir) 6:28
4. 幻惑されて Dazed and Confused (Jimmy Page) 6:28

5. 時が来たりて Your Time is Gonna Come (Page & Jones) 4:34
6. ブラック・マウンテン・サイド Black Mountain Side (Jimmy Page) 2:12
7. コミュニケイション・ブレイクダウン Communication Breakdown (Page, Jones & Bonham) 2:30
8. 君から離れられない I Can't Quit You Baby (Willie Dixon) 4:42
9. ハウ・メニー・モア・タイムズ How Many More Times (Page, Jones & Bonham) 8:27

ディスク:2(1969年10月10日パリ、オリンピア劇場) (MONO)
1. グッド・タイムズ・バッド・タイムズ/コミュニケイション・ブレイクダウンGood Times Bad Times/Communication Breakdown (Bonham, Jones, Page) 3:52(*)
2. 君から離れられない I Can't Quit You Baby (Willie Dixon) 6:41
3. ハートブレイカー Heartbreaker (Bonham, Jones, Page, Plant) 3:50
4. 幻惑されて Dazed and Confused (Jimmy Page) 15:01
5. ホワイト・サマー/ブラック・マウンテン・サイド White Summer/Black Mountain Side (Jimmy Page) 9:19
6. ユー・シュック・ミー You Shook Me (Willie Dixon, J. B. Lenoir) 11:56
7. モビー・ディック Moby Dick (Bonham, Jones, Page) 9:51
8. ハウ・メニー・モア・タイムズHow Many More Times (Page, Jones & Bonham) 10:43

(*)Track 1 is 4:05 on the high-resolution and iTunes downloads

Personnel

Led Zeppelin

Jimmy Page - acoustic, electric and pedal steel guitars, backing vocals, production
Robert Plant - lead vocals, harmonica, occasional bass
John Bonham - drums, timpani, backing vocals
John Paul Jones - bass guitar, organ, backing vocals

Additional personnel

Viram Jasani - tabla on "Black Mountain Side"

Released 12 January 1969
Recorded September-October 1968



 え~、言わずと知れた、レッド・ツェッペリンの1stです。Youtube音源検索して引用しておきましたので、後はそれを聴いてください。じゃっ!。


 …とだけ言って逃げ出してしまっても許されるんじゃないか、と言うくらい、有名なアルバムであります。ハード・ロック好きなら知らない人はいないでしょう。もちろん通常のロック・ファンにも必携の一枚です。この度、リーダーでギタリストだったジミー・ペイジの監修でリマスター、更には未発表音源が追加されて再発売されました。昨年の6月に1st~3rdが一気に再発されて、現在では6枚目の「フィジカル・グラフィティ」までプロジェクトは進んでおります。僕は、今頃になって1stを聴きこんでいます。
 思えば、ツェッペリンの1stを買うのも、これで三度目でございます。まぁ、そう言う人は僕以外にも多いと思いますが。
 初めて買った大学時代(1988/08/09(火))には、「なんか中間がかったるくてイマイチ」だな、と言う畏(おそ)れ多い感想を抱き、あんまり真面目には聴かなかったように思います。中間、と言うのは、つまり、“ユー・シュック・ミー”から“幻惑されて”に至る部分でありまして、なんか曲調も似てるし、ダラダラ13分もかけて演ってんじゃねぇよ、と、あぁ、今思い出すにも若いとは恐れを知らぬことなりと、心から震撼する次第であります。今では、このメドレーこそが1st最大の聴き物であると認識している次第であります。
 まぁ、とは言え、一曲目の、“グッド・タイムズ・バッド・タイムズ”がジャジャン!、と始まった時の胸の高まりこそが最高である、というのが、当時も今も変わらぬ私見なのですが。この曲、“コミュニケイション・ブレイクダウン”をB面にしてシングル・カットもされているのですが、当時、ペイジがロバート・プラント(ヴォーカル)に「ちょいと金儲けしようぜ」と言ったとか言わなかったとか。確かにアルバム中この2曲は突出してキャッチーでカッコイイ!ですね。ただしチャート的には惨敗(#80 on US Billboard Hot 100)。そのかわりアルバムは売れたのですが。(#10 on US Billboard 200, #6 on UK Albums Chart)
 その一曲目から、フォーク調の“ゴナ・リーヴ・ユー”をヘヴィなハード・ロックアレンジで演ってしまう当たりも、ツェッペリンらしいのですが、若い頃はやはり、「なんかテンポも緩(ゆる)いしかったるいな」と思ってました(笑)。
 B面の“君から離れられない”も“ユー・シュック・ミー”同様、シカゴ・ブルースの重鎮ウィリー・ディクソンの作曲。(前者はオーティス・ラッシュ、後者はマディ・ウォーターズの演奏がオリジナル。)ブルースをツェッペリン流に解体するとこうなる、と言う例ですな。
 1stアルバムにはそのミュージシャンのすべてが詰まっている、とは、よく言われることです。ペイジ自身もこの1stについて同じようなことを言っていました。前述の、どブルース“君から離れられない”“ユー・シュック・ミー”から、荘厳な“時が来たりて”まで。その振れ幅は結構に広いです。なんちゃってインドな“ブラック・マウンテン・サイド”はまぁご愛嬌、と言ったところでしょうが。

 ジェフ・ベック・グループとの類似性もよく言われることですが、後追いで聴いた僕にとっては、「え~、全然違うじゃん」と言う感じでした。ジェフ・ベックの方(「トゥルース」)を先にアナログで持っていて、かなり好きで聴きこんでいました。その後ツェッペリンを聴いた時は、ジェフ・ベックから影響を受けていると言うのがイマイチ腑に落ちなかったのを覚えています。(ええと、実際にはラジオで先にツェッペリンを聴いていたような気もする。(^_^;)
 ジェフ・ベック・グループ/トゥルース
トゥルース(紙ジャケット仕様)トゥルース(紙ジャケット仕様)
(2005/05/25)
ジェフ・ベック、ロッド・スチュワート 他

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 ジェフ・ベック・グループの“ユー・シュック・ミー”


 さて、今回の再発シリーズ、デラックス・エディションおよびスーパー・デラックス・エディションには、おまけディスクが付いております。ジミー・ペイジ自身は「コンパニオン・ディスク」なんぞと小ざかしい名称を捏造(笑)しておりますが、素直に「ボーナス・ディスク」と呼べば良い物を、そんな変なところで気取りやがるから、僕的には「おまけディスク」で統一させていただきたいと思いますので、悪しからず。
 でまぁ、このおまけディスク、基本的にはスタジオ・アウトテイクを収録する予定のものらしいのですが、1stアルバムはあまりの短期間に集中して作成した(9日間で36時間でミックスダウンまで行なったとか)ために、使えるような未発表スタジオ音源が無いと。まぁ眉唾な話ですが、ジミー的には人に聴かせられるようなものは無いと言う判断なんでしょうな。と言う事で、1stのおまけだけは変則的にライヴ音源が使用されることになったのですが、これが素晴らしい!。1969年10月10日というと、2ndはほぼ完成していた時期。2nd発売が22日ですから、2ndからの楽曲がもう少し多くても良いようなもんですが、一応1stのおまけなので、2ndからの楽曲が少なめな音源を選択したのかもしれません。それはともかく素晴らしいんですな、この演奏が。ライヴとしてのダイナミズムがぐわ~っと押し寄せてきます。モノ・ミックスなのもなんのその。もちろん“ユー・シュック・ミー”も“幻惑されて”も演ってます!。メドレーじゃないけど。パワフルなボンゾのドラムス、シャウトしまくるロバート・プラント、冷静に地固めするジョン・ポール・ジョーンズのベース、弾きまくるジミー!。ツェッペリンのエッセンスがギュッと詰まっている好音源です。
 閑話休題。
 ピーター・バラカンなんかは、このバンドの「縦ノリ」が嫌でツェッペリン嫌いと言っていたけれども、この縦ノリのグルーヴこそがツェッペリンを唯一無二の存在にしているのではないでしょうか。件(くだん)のジェフ・ベック・グループなんかは、結構横揺れのグルーヴなのです。そこには黒人音楽からの影響を鮮明に見て取れますが、ツェッペリンにあっては、その影響がいまいち希薄です。それはこの縦揺れグルーヴに一因があるのではないでしょうか。ジミー・ペイジが意図的に黒人色を排したと言うよりは、このメンバーで演ってみたら勝手にそうなっちゃった、と言う感じなのでしょうが。そういったことも含めて、ディープ・パープル等にピンと来ない僕のような鈍(にぶ)チンでも、心の琴線を震わせる何かがツェッペリンには在ると思います。


レッド・ツェッペリン<2014リマスター/スーパー・デラックス・エディション>レッド・ツェッペリン<2014リマスター/スーパー・デラックス・エディション>
(2014/06/18)
レッド・ツェッペリン

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レッド・ツェッペリン<2014リマスター/スタンダード・エディション>レッド・ツェッペリン<2014リマスター/スタンダード・エディション>
(2014/06/04)
レッド・ツェッペリン

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テーマ : 洋楽ロック
ジャンル : 音楽

【CD入手】ケニー・クラーク / ボヘミア・アフター・ダーク(紙ジャケット仕様) #KennyClarke #CannonballAdderley #BohemiaAfterDark

ボヘミア・アフター・ダーク(紙ジャケット仕様)ボヘミア・アフター・ダーク(紙ジャケット仕様)
(2008/12/03)
ケニー・クラーク

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通常版等はこちらから。

Full Album



1. ボヘミア・アフター・ダーク (Oscar Pettiford) - 6:06
2. チェズム - 4:18
3. ウィロー・ウィープ・フォー・ミー (Ann Ronell) - 6:18
4. ヒア・ミー・トーキン・トゥ・ヤ - 3:12
5. ウィズ・アポロジーズ・トゥ・オスカー - 9:06
6. ウィール・ビー・トゥゲザー・アゲイン (Carl T. Fischer, Frankie Laine) - 5:42
7. レイト・エントリー - 6:56

All compositions by Julian "Cannonball" Adderley & Nat Adderley except as indicated

Personnel

Kenny Clarke - drums
Cannonball Adderley - alto saxophone
Nat Adderley - cornet (tracks 1-2 & 4-7)
Donald Byrd - trumpet (tracks 1-2 & 4-7)
Jerome Richardson - tenor saxophone (tracks 1-2, 5 & 7), flute (tracks 4)
Horace Silver - piano (tracks 1-5 & 7)
Hank Jones - piano (track 6)
Paul Chambers - bass

Recorded in New York City on June 28 (tracks 1-5 & 7), and July 26 (track 6), 1955



 キャノンボール・アダレイ(アルト・サックス)という才能をジャズ界に知らしめた名盤と言われています。
 もっとも、こちら、アルト・サックスとテナー・サックスの音色の違いもろくにわからないへなちょこジャズ初心者。はっきり言って、どれがキャノンボールのソロなのか、よくわかってません。(^_^; ですが、そんなへなちょこでも充分楽しめるのがこの名盤の奥深い所。
 なにせ暗めの曲は一切なし。テンポも快適なものばかりで、気分よく陽気なジャズを楽しめます。唯一“ウィロー・ウィープ・フォー・ミー”がバラードなくらい。
 その“ウィロー・ウィープ・フォー・ミー”はキャノンボールのワン・ホーンなので、テナーとアルトの区別がつかない僕でも、安心してキャノンボールの演奏を堪能できます。
 ただキャノンボールは全曲でソロをとっているというわけではなく、“ヒア・ミー・トーキン・トゥ・ヤ”や“レイト・エントリー”と言った曲では彼のソロは無し。ちょっと残念です。
 トランペット(ドナルド・バード)と、ほとんど同じ楽器のコルネット(ナット・アダレイ、キャノンボールの弟)がもう一人いるというのもユニークだけど、コレはあれだ、弟思いのジュリアン(キャノンボールの本名)が、「俺を起用してくれるんなら、弟も」とか頼んだんじゃないですかね?。分かりませんけれども。この後も、基本的に二人はコンビを組んで活動することになります。(ただしキャノンボールがマイルス・コンボに起用された時を除く。)
 と言う感じで、旧き良き時代のジャズをたっぷり楽しめる好盤と言えますね。

 以下蛇足。
 今回買ったものは紙ジャケなわけですが、ジャズ・ファンの間では名高い「美女ジャケ」であります。当アルバムにはいくつかジャケットの種類があるようですが、その中ではやはりこの「美女ジャケ」が飛び抜けて人気が高く、なおかつ紙ジャケットともなると、とんでもない価格がつく時があるわけでして。もちろん僕は、価格がある程度下がったところで買ったのですが。それでも送料入れると二千円超えてしまいましたが…。
 なお、日記本文では、自分の耳で聴いた印象を優先して書きましたが、ジャズ史的なことも加味して以下に追記しておきます。
 ビ・バップの巨星、チャーリー・パーカーが逝ったのが、1955年の3月。モダン・ジャズの父とも言われる男の死の三ヶ月後に当アルバムは吹き込まれており、キャノンボールは、パーカーの後を継ぐスターとして期待されたとも言います。実際には、1957年頃にマイルス・コンボに加わるまでは鳴かず飛ばずだったのですが。それはともかく、このアルバムはひとつの時代、荒々しいビ・バップの時代が終わり、より洗練されたスタイルのハード・バップが登場する時期のドキュメントとしても貴重なものらしいです。ここで、ビ・バップとハード・バップの違いを流暢に記せるほどジャズに詳しければ良いのですが、残念ながら僕には荷が勝ち過ぎます。どうかご容赦を。m(_ _)m

テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

【CD入手】キング・クリムゾン/クリムゾン・キングの宮殿~40周年記念エディション(紙ジャケ+DVDA) #KingCrimson #InTheCourtOfTheCrimsonKing

クリムゾン・キングの宮殿 デビュー40周年記念エディション(紙ジャケット仕様)クリムゾン・キングの宮殿 デビュー40周年記念エディション(紙ジャケット仕様)
(2009/10/28)
キング・クリムゾン

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 クリムゾン・キングの宮殿 抜粋(アルバム・タイトル曲無し)


 40周年記念エディション ボーナス音源 抜粋(Bonus Track2のみ)


(2009 remix)
1.21世紀のスキッツォイド・マン  21st Century Schizoid Man including Mirrors (Fripp, McDonald, Lake, Giles, Sinfield) 7:24
2.風に語りて  I Talk To The Wind (McDonald, Sinfield) 6:00
3.エピタフ(墓碑銘)  Epitaph including March For No Reason and Tomorrow And Tomorrow (Fripp, McDonald, Lake, Giles, Sinfield) 8:52
4.ムーンチャイルド(edited)  Moonchild including The Dream and The Illusion (Fripp, McDonald, Lake, Giles, Sinfield) 9:02
5.クリムゾン・キングの宮殿  The Court of the Crimson King including The Return Of The Fire Witch and The Dance Of The Puppets (McDonald, Sinfield) 9:20

(Bonus Track)
6.ムーンチャイルド(full version) 12:13
7.風に語りて(duo version) 4:54
8.風に語りて(alternate mix) 6:34
9.エピタフ(墓碑銘)(backing track) 9:02
10.ウインド・セッション Wind Session (Fripp, McDonald, Lake, Giles, Sinfield) 4:28

(DVD-Audio)(Bonus Track2)
1.21世紀のスキッツォイド・マン (trio version) (instrumental) 7:07
2.風に語りて (studio run through) 4:20
3.エピタフ(墓碑銘) (alternate version) 9:27
4.ムーンチャイルド (take 1) 2:20
5.クリムゾン・キングの宮殿 (take 3) 7:14

(DVD)特典映像
21世紀の精神異常者
ライヴ・アット・ハイドパーク1969

レコーディング・メンバー
ロバート・フリップ Robert Fripp - Guitar
グレッグ・レイク Greg Lake - Lead Vocal & Bass
イアン・マクドナルド Ian McDonald - harpsichord, piano, organ, Saxphone, Mellotron, flute, clarinet, bass clarinet & Backing Vocals ,vibraphone
マイケル・ジャイルズ Michael Giles - Drums, percussion & Backing Vocal(Organ, 宮殿ラストをマクドナルドと共に。ノンクレジット)
ピート・シンフィールド Peter Sinfield - Words and illumination, lyrics


 キング・クリムゾン、必殺の1stアルバム。
 アルバム自体は持っていたんですが、今回から、デビュー40周年記念盤を揃えていくことにしました。
 デビュー40周年記念盤には、5枚組のボックスセットも有るんですが、それはさすがに手に負えんぐらい音源が入り乱れとるし、価格も高いので今回は見送り。就職が決まったら検討しよ。
クリムゾン・キングの宮殿 デビュー40周年記念エディション完全限定盤 ボックス・セットクリムゾン・キングの宮殿 デビュー40周年記念エディション完全限定盤 ボックス・セット
(2009/12/30)
キング・クリムゾン

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 まぁ、ボートラのこととかは後でちょこちょこっと(笑)書くとして。
 まず本編のアルバム。
 最初は、A面一曲目の“21世紀の精神異常者”ばかりがFMラジオでかかっているのを聽いて、勝手にアルバムのイメージを想像していました。この曲は、すごくかっこよくて、どこか奇妙な感じもあって、好きな曲だったので、こういう曲ばかりなのかと思ってました。
 念願の1st全曲を聴いたのは、高校時代(1980年代初頭)のFMエアチェックによってでしたが、その時は「一曲目以外はゆっくりの曲ばっかりで、なんて退屈なアルバムなんだろう」と思いました。同時期に2ndも全曲聴いたのですが、あまり印象は変わらず。それで「クリムゾンはまぁ、良いや」と言う感じで、しばらく距離を置くことになってしまいました。
 それが、社会人になって数年後。山川健一さんが書いたクリムゾンのエッセイで、「スターレス・アンド・バイブル・ブラック」と言う言葉が印象に残り、その言葉がタイトルになっているアルバムをエイヤッと購入(1993/8/10(火))して聴いてみました。そしたらビックリ!。
 一曲目の“グレート・デシーヴァー”があまりにもかっこよかった!。ものすごく感激したので、残りの曲はろくろく聴かずに、二日後(1993/08/12(木))に、4枚組ライヴBOX「ザ・グレイト・ディシーヴァー~ライヴ1973-1974」を買う始末!。(同BOXは、後に二枚づつ二組に分売したものも出ている。)
 4枚組盤
ザ・グレイト・ディシーヴァー~ライヴ1973-1974ザ・グレイト・ディシーヴァー~ライヴ1973-1974
(1992/11/20)
キング・クリムゾン

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 2枚組×2盤
グレート・ディシーヴァー1(K2HD/紙ジャケット仕様)グレート・ディシーヴァー1(K2HD/紙ジャケット仕様)
(2012/03/28)
キング・クリムゾン

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ザ・グレート・ディシーヴァー パート2(紙ジャケット仕様)ザ・グレート・ディシーヴァー パート2(紙ジャケット仕様)
(2007/10/24)
キング・クリムゾン

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 このライヴ・ボックスはクリムゾンの'70年代最後期のラインナップでの演奏がみっしり詰め込まれており、これで、僕のクリムゾン熱は一層熱くなりました。
 そして一ヶ月ちょっと間を置き、今度は、4枚組のアンソロジー・ボックス「紅伝説1969-1984(ジ・エッセンシャル・キング・クリムゾン)」を購入。(1993/9/25(土))
紅伝説1969-1984(ジ・エッセンシャル・キング・クリムゾン)紅伝説1969-1984(ジ・エッセンシャル・キング・クリムゾン)
(1991/12/15)
キング・クリムゾン

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 これはディスク1が「宮殿」全曲(一部編集によるカットあり)に「アイランズ」までの楽曲を抜粋収録(一部音源差し替えあり)。ディスク2が「太陽と戦慄」以降の楽曲の抜粋に加えて、実質的ラスト・アルバムとなった「レッド」全曲(一部編集によるカットあり)を収録。ディスク3は'80年代に突如復活したディシプリン・クリムゾン期の音源を、ディスク4はここまでの全期にまたがったライヴ音源(当時は殆どが未発表のものだった)を収録、と、実に豪華な仕様。(このBOXは増補版が後に発売されたが、それらは、未発表音源を散りばめつつも、水増し感が強く漂い、僕は手を出していない。興味ある人は「真・紅伝説」で検索されたし。)
 このボックスのディスク1で初めて「クリムゾン・キングの宮殿」が超絶な名盤であることに、やっと気づいたという感の鈍さ。このディスクでは、“ムーン・チャイルド”の後半のインプロヴィゼーション部分が全てカットされている以外は、ノーカットで「宮殿」が収録されていました。二曲目以降はテンポの遅い曲ばかり、と言う、以前の印象は間違ってはいませんでしたが、退屈だなんて、とんでもない!。どの曲もメロディアスで、グッとくる楽曲ばかりであります。有名な“エピタフ”の「混乱こそ我が墓碑銘」という虚無の漂う歌詞もぐさっと刺さりますし、“風に語りて”の美しさも筆舌に尽くしがたい。そして、ラストのタイトル曲の怒涛の展開は、何度聴いても感動!。こんなにも壮大で美しい楽曲があるなんて!。
 何故にこうまでも「宮殿」に対する評価が変わってしまったのかは僕自身にもよくわかりません。言えるのは、最初に「宮殿」を聴いた時の僕は、ロックン・ロール大好き少年であり、テンポの遅い曲は余程キャッチーな曲でなければ退屈だと思っていた、と、言うことです。まぁ、「宮殿」の楽曲群が、その、「よほど」に該当しなかったの?、と、言われれば、若かりし日の過ちは誰にでも在る、と弁解せざるを得ないのですが。(^_^; 言える事は、「宮殿」を理解できるようになったのが、もし加齢による感性の変化によるものだとしたら、年をとるというのも悪いことばかりではない、と言う事。と、村上春樹風に言っておく。
 こうしてクリムゾンに開眼した僕は、一ヶ月と立たぬうちにオリジナル・スタジオ・アルバムを「宮殿」から「レッド」まで揃えてしまうのでありました~。

 あぁ、長い前振りだった!。えっ、こっからが本番だよ!?。「宮殿」の魅力をたっぷり語って行こうってワケさぁ。(いや、大したことは書けなかったが。(^_^;)
 まず本編のオリジナル・アルバム。
 ビートルズの「アビーロード」をチャートの首位からたたき落としたと言う伝説を生んだ名盤。でも今では、その伝説は眉唾っぽい、と言うのが定説になっている。実を言うと、このアルバム、チャートの一位になったことはないらしい。それで「アビーロード」を蹴落とすとは、口はばったいにも程があるが。ただ、そういう伝説を尾ひれをつけて伝えたくなるような傑作であることは認めてもいい。(まぁ、考えて見れば、いくら「アビーロード」が名盤だからといっても、いつまでもチャートの首位にいるわけはない。どこかで入れ替わるんだけれども、どのアルバムと入れ替わったかについては、僕は興味はない。所詮チャートなんて相対評価だし。)
 クリムゾンの歴史の中でもその出来において「宮殿」は異彩を放っている。ひどい言い方をすれば、クリムゾンは、結局この1stを超えることが出来なかった。まぁ、今も『キング・クリムゾン』と名のついたグループは存続してはいるわけだが、それでも1stを超えることは金輪際ありえないだろう。
 なぜ「宮殿」だけ特別なのか。このアルバム以降、リーダーになってしまったロバート・フリップは孤軍奮闘し、アルバムごとにメンバーを入れ替えて、あらん限りの力を振り絞った。集まったメンバーも、決して二流どころというわけではなかった。わけても、「太陽と戦慄」以降の、ビル・ブラフォード(ドラムス)、ジョン・ウェットン(ベース&ヴォーカル)を中心とした後期三作は良い線まで行った。だが、それでも「宮殿」は超えられなかった。「レッド」ほどの傑作(僕が一番好きなクリムゾンのアルバム)を持ってしても、贔屓目なしに見れば、やはり「宮殿」の突出感は認めざるをえない。
 人によっては、イアン・マクドナルドの存在が大きいのではないか、と言う。実際、「宮殿」で最もスタジオに入り浸っていたのはマクドナルドだったと言うし、あまつさえ、1st完成後、フリップは、マクドナルドにクリムゾンを譲り、自分は脱退しようとさえ思っていた。しかし、フリップはフろうとしたマクドナルドに逆にフられ、クリムゾンという重荷を担って行くことになってしまう。これで、脱退したマクドナルドが、クリムゾンを凌ぐ活躍をしていれば話はわかりやすいのですが、現実はそうではない。同じくクリムゾンを脱退したマイケル・ジャイルズ(ドラムス)を伴い、傑作と名高い「マクドナルド&ジャイルズ」(残念ながら筆者は未聴 m(_ _)m)を発表したものの、それもやはり「宮殿」を超えたわけではないようだ。なにより、以降のクリムゾンの評価と比すると、マクドナルドの評価は高いとはいえない。(まぁ、こういうこと書くと、「お前が知らないだけでマクドナルドは本当は凄いんだ」とかいう人が出てきそうだけど、是非、マクドナルドの凄さを教えてほしいものである。これは皮肉でもなんでもなく、心から思う。Welcome Good Music.)となると、一旦何だったんだろう、と、思わざるをえない。ロック界における七不思議の一つとでも言うべきか。

 続いてボーナス・トラックの構成に触れておきましょう。
 CDとDVD-Audio(特典映像も一曲含む)の二枚がカップリングされており、CDの内容はすべてDVD-Audioに含まれています。また、DVD-Audioには5.1chミックスが含まれています。ただし、当方、5.1ch環境を持ってないし、持つ気もないので、CDの通常ミックスを中心に行かさせてもらいます。
 CDの5曲目までがオリジナル・アルバム。6曲目以降がボートラとなります。
 ボートラ一曲目がいきなり“ムーンチャイルド”の全長版。要するにCD本編の“ムーンチャイルド”は短縮版というわけ。なぜこんなことをするのか理解に苦しみます。素直に本編に全長版を入れておけば資源を無駄にすること無く、もう一曲くらい貴重な音源をぶち込めたでしょうに。“ムーンチャイルド”後半のインプロヴィゼーションは失敗だったと言うような事をどこかでフリップが言っていたような気もしないではないですが、それにしてもこの扱いは酷い。まぁ、確かにこのアルバムで一番退屈な箇所ではあるけど(笑)。
 その一方で二曲目の“風に語りて”のデュオ・ヴァージョンは興味深い。誰と誰のデュオかはブックレットのどこにも記されていないのですけれども、常識的に考えてマクドナルドとフリップでしょう。おそらくはフリップが生ギターを弾き、マクドナルドはメロトロン(がどういう楽器かは割愛(笑)。自分で調べて!(^_^;)を弾いている。ヴォーカルは無し。マスター・テイクとはまた違った叙情性が感じられるのが面白いです。三曲目の“風に語りて”はミックス違いと言う事ですが、どこが違うのかさっぱり分かりません。(^_^; もしかして、5:49あたりからピロピロと出てくるギターが貴重なのかしら?。確かにマスター・ヴァージョンにはこのギターはないわ。四曲目の“エピタフ(墓碑銘)”は単なるカラオケだけど、エンディングがフェイド・アウトしていないのが貴重か?。五番目は、これは曲ではなく、スタジオでの情景を録ったもの。なんでこんなの入れようと思うかな?。不要です。(^_^;

 次にDVD-Audioのみに収められているボートラ。「オルタネイト・アルバム」の副題が付いている通り、オリジナル・アルバム全曲の別バージョンが収録されている。
 一曲目は“21世紀の精神異常者”の、ドラムス、ベース、ギターのみによるトリオ・ヴァージョン。マクドナルドのサックスなどは無し。ヴォーカルも無し。おそらくマスター・テイクの元ネタ。これはこれで興味深いトラックではあるが…。この曲なら、オルタネイト・テイクが在るなら、そちらを聴いてみたかった。
 二曲目の“風に語りて”は、マスター・テイクより短いが、それ以外は、ほぼ同じに聴こえる。まぁ、テイクは違うんだろうけど。
 三曲目の“エピタフ(墓碑銘)”は先ほどのカラオケよりも少しだけ長尺。こちらもカラオケだがエンディングがちょっと違う。あとフリップの生ギターが左チャンネルで良く鳴っているような気が。あくまでヴァージョン違いで、テイクは同じなのかな。よくわかんねぇ(笑)。
 四曲目の“ムーンチャイルド”はテイク1ということだが、既にヴォーカルが入っている。仮歌なのかな?。インプロヴィゼーション部分は無しで、すんなり終わってしまう。
 ラストの“クリムゾン・キングの宮殿”はいかにも初期テイクという感じ。歌なし。手探りで曲を構築していく様子が見て取れるようだ。しかしマクドナルドは何を演っているのだろう?。いないのかな?。

 最後に、特典映像について。
 DVDには、彼らの最初期の演奏映像である1969年7月5日ハイドパークの“21世紀の精神異常者”が収められているが、この映像は1分45秒程の短縮版。本来は6分超えの演奏なので、これではちょっと不満が残ります。

 と言う感じで、物によっては、水増しか?、というものもありますが、それなりに興味深く聴けるボートラだと思います。

 そんなわけで、今後もクリムゾンのデビュー40週年記念盤を聴きこんでいきます。よろしくお付き合いの程をお願いします。m(_ _)m

テーマ : 洋楽ロック
ジャンル : 音楽

【CD聴く】マイルス・デイヴィス/In Paris Festival International De Jazz May, 1949 #MilesDavis #InParisFestivalInternationalDeJazzMay1949

The Complete Columbia Album Collection: +DVDThe Complete Columbia Album Collection: +DVD
(2009/11/23)
Miles Davis

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Miles Davis Complete Columbia Album CollectionMiles Davis Complete Columbia Album Collection
(2010/07/06)
Miles Davis

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The Complete Columbia Album Collection [70CD+DVD, Import]


マイルス・デイヴィス/In Paris Festival International De Jazz May, 1949
マイルス・デイヴィス/In Paris Festival International De Jazz May, 1949

輸入盤などはこちらから。


Full Album


1. Rifftide (T.Monk) 4:34
2. Good Bait (T.Dameron-C.Basie) 5:48
3. Don't Blame Me (D.Fields-J.McHugh) 4:19
4. Ladybird (T.Dameron) 4:58
5. Wah Hoo (T.Dameron) 5:35
6. Allen's Alley (D.Best) 4:26
7. Embraceable You (G.Gershwin-I.Gershwin) 4:02
8. Ornithology (C.Parker-B.Harris) 3:48
9. All The Things You Are (J.Kern-O.Hammerstain) 4:14
10. Lover Man (J.Davis-R.Ramirez-J.Sherman) 3:12
11. The Squirrel (T.Dameron) 3:59

Recorded :May 8-15, 1949
Miles Davis(tp)
James Moody(ts)
Tadd Dameron(pf)
Barney Spieter(b)
Kenny Clark(ds)

 マイルス・デイヴィス(トランペット)(当時23歳)の初期のライヴ音源。アルバムの名義はマイルスですが、実際にはタッド・ダメロン(ピアノ)がリーダー。彼の擁するクインテットの一員として、パリのジャズ・フェスティヴァルで演奏したものです。マイルスがカリスマになってから(1970年台後半のマイルス休養期に)発掘発表されたものなので、マイルスの名前が大きく出ているのでしょうし、マイルスのアルバム扱いされているのでしょう。
 1949年といえば、マイルスの実質的な初リーダー作「クールの誕生」が録り貯められていた時期。そこではスムースな音色でスマートに吹奏するマイルスが見られましたが、ここでのライヴは違います。かなり熱いです。個人的な話になりますが、先日まで晩年の根暗マイルスばかりを聴いていたので、その落差にめまいがしそうです。まぁ、40年くらい違うもんなぁ。人は変わるもの、ということか。
 これ以前のマイルスというと、天才チャーリー・パーカー(アルト・サックス)と一緒にやっていたと言う事くらいしか、僕は知りません。パーカーは、それまでのスイング・ジャズの、楽観的なおおらかさに、アドリブ主体の、後にビ・バップと呼ばれることになる、当時としては前衛的でシリアスなスタイルを持込んだ人。そこで繰り広げられていた演奏はここで聴けるものと似ていて、かなり熱い演奏でした。(と言っても、ビ・バップの中心人物であるパーカー自身のアルトは何故か冷ややかな感触でしたが…。)
 ここでのマイルスは、進行中のプロジェクト「クールの誕生」はひとまず置いておいて、パーカー時代に培(つちか)ったビ・バップ的な語法を全開にしているようです。僕は、マイルスのライヴ音源はそれほど聴きこんではいませんが、ここまで熱いものは珍しいのではないでしょうか。この熱さが、自分がリーダーではないという気楽さから来るものなのかどうか分かりませんが。ただ、バラードの2曲(“Don't Blame Me”“Embraceable You”)はマイルスのワン・ホーンとなっており、おそらくはダメロンがマイルスを買っていたのであろう事がわかります。
 ところでこの音源、前半は、曲ごとにMC(?)が入るのが無茶苦茶邪魔(じゃま)っけです。曲中に食い込んでいる(“Good Bait”は特に酷い)ところを見ると、あとからダビングされたもののよう。どうも放送用音源か何かが元ネタらしいですね。
 あと、Amazonのレビュー見てると、やたら「音悪い」って書いてあるけど、そうなの?。1949年ならこんなもんじゃない?。当時としてはよく録れてる方だと思うんだけど。コレで文句言ってたら、パーカーのサヴォイやダイヤルは聴けたもんじゃない(笑)。
 なお、ボートラの“Lover Man”と“The Squirrel”は、現行の単品CDには収録されていないようです。あー、これは何か?、この2曲を聴きたければ70枚組のBOXセットを買えと、そういうことか?。えっ?、どうなんだ、ソニー?。いやまぁ、輸入盤やからコロンビア(Columbia)ではあるんだけどね。(^_^;
 ともあれ、熱く吹きまくる元気なマイルスが聴けるし、ビ・バップ時代の演奏を垣間(かいま)見れるし、なかなか聴き応えのあるアルバムと言えるでしょう。




・マイルス・デイヴィス日記一覧(下に行くほど旧い)
15/02/26【CD入手】ライヴ・アラウンド・ザ・ワールド
15/01/25【CD入手】ライヴ・アット・モントルー
14/12/26【CD聴く】DOO-BOP
14/11/29【CD聴く】Dingo:Selection From The Motion Picture Soundtrack
14/10/24【CD聴く】Amandla
14/09/26【CD聴く】MUSIC FROM "SIESTA"
14/08/23【CD聴く】TUTU
14/08/22【CD入手】ORIGINAL ALBUM SERIES(5CD Import)
14/07/19【CD聴く】Aura
14/06/30【CD聴く】You're Under Arrest
14/06/24【CD聴く】Decoy
14/04/21【CD聴く】Star People
14/01/26【CD聴く】We Want Miles
14/01/04【CD聴く】The Man with The Horn
13/11/09【CD聴く】Miles Davis And The Modern Jazz Giants / Miles:The New Miles Davis Quintet
13/10/25【CD聴く】Bags' groove / Miles Davis And Milt Jackson Quintet/Sextet
13/10/19【CD入手】The Complete Columbia Album Collection [70CD+DVD, Import]
13/10/13【CD入手】リー・コニッツ&マイルス・デイヴィス / エズセティック
13/10/08【CD聴く】Blue Haze / Walkin'
13/09/16【CD入手】The Complete Birth Of The Cool(Import)
13/06/30【CD聴く】Dig / Miles Davis and Horns / Collectors' Items / The Musings Of Miles
13/06/26【音楽CD入手】All Miles The Prestige Albums(14CD, Import)
12/08/31【音楽CD入手】オン・ザ・コーナー
12/05/03【音楽CD入手】コンプリート・マイルス・デイビス Vol.1,2
11/12/11【音楽CD入手】カインド・オブ・ブルー

テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

【CD雑感】今月CDチェンジャーにセットしたCDたち。

Down to KillDown to Kill
(2010/07/15)
Johnny Thunders & The Heartbreakers

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時代は変る(紙ジャケット仕様)時代は変る(紙ジャケット仕様)
(2014/3/26)
ボブ・ディラン

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 今月は二組と少なめ。でもどっちかが実質三枚組なのだ…。どっちだと思う?(笑)。

テーマ : 音楽日記
ジャンル : 音楽

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Author:☆彡ふらんぼう
 音楽好きの禿オヤジです。戦闘機もすき。♀アイドルも好き。そんな私です。

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