【CD入手】フリップ&イーノ / イヴニング・スター (リマスタリング・紙ジャケット仕様) #FrippAnd Eno #EveningStar

フリップ&イーノ / イヴニング・スター(K2HD/紙ジャケット仕様)

All tracks written by Brian Eno and Robert Fripp, except "Wind on Wind" by Eno.

1. "Wind on Water" – 5:30
2. "Evening Star" – 7:48
3. "Evensong" – 2:53
4. "Wind on Wind" – 2:56

5. "An Index of Metals" – 28:36

Personnel
Robert Fripp – guitar
Brian Eno – tape loops, synthesizer, piano

Released December 1975
Recorded 1974–1975


"Wind on Water" / Fripp & Eno

※著作権監視厳しく、一曲目しか引用できませんでした。


 静寂のアルバムです。

 空間に音を解き放つ作業というのは、どこか、白いキャンバスに絵の具を塗る作業と似ていませんか?。白いキャンバスの持つ無限の可能性のなかから画家の手によって選ばれた可能性でキャンバスを汚していく。もちろん、汚さなければ汚さないほど綺麗なわけですが、それでは作家の意図というものが反映されません。最小限の汚れにとどめつつ自分の表現したいものをキャンバスに叩きつけていくのです。
 音楽も多分同じで(「無音には勝てねぇからさ」とは泉谷しげるの名言)、無音に近ければ近いほど純粋なのでしょうが、そこに最小限の音で自分の表現を塗り込めていくというのは、なかなか緊張を強いる作業だと思います。(ジョン・ケージには“4′33″”なんて曲もありましたが…。)
 フィル・スペクターのように「ウォール・オブ・サウンド」なんて言う分厚い音を武器にしている人でも、無音の中に置く最初の一音には気を遣うのではないでしょうか。

 そう言った事を、つい、考えてしまうような作品です。基本的に静かに立ち上がり、静かに進み、静かに終息する楽曲ばかり。楽曲ごとの個性が特別にあるというわけでもなく、淡々と時間が過ぎていきます。歌は無し。基本的にブライアン・イーノのキーボードとロバート・フリップのギターのみで綴られています。
 おそらくA面がイーノ色が強めで、B面がフリップ色が強い、と言う感じでしょう。(前者の作曲者クレジットは「イーノ&フリップ」ですが、後者は「フリップ&イーノ」となっています。)と言って、B面でいきなりクリムゾン的な世界が爆発するとかではないので、念のため。ただ、B面ではフリップのノイジーなギターが大きくフィーチュアされているのがA面との大きな違いでしょう。まぁ、ノイジーと言っても、ピラピラとリードギターを開陳する要素は皆無で、あくまでゆったりしたフレージングでジワジワと来る感じです。B面のラストではノイズが最大音量になって終わる感じなのですが、それでも、聴き終えた時に「静けさ」に支配されている感じがするのが不思議であります。(なお、上記の曲目表では、B面は一曲だけという扱いですが、僕が今回買ったCDでは、6つのチャプターに分かれています。)
 こういった音楽を「環境音楽」(という風に世間では言われているらしい)云々と言った小賢(こざか)しい言葉で述べる能力を僕は持たないのですが、このアルバムが好きか嫌いかと言われれば、どちらかと言うと好きです。まぁ、そりゃ、クリムゾン諸作と比べれば、積極的に好き、とは言い難いのですが、一つのオプションとしては、これはこれでアリでは無いかと思うのです。

 という訳で。

 さてさて、キング・クリムゾン解散からディシプリンに至るまでのロバート・フリップの挙動を追跡して、「はたして『ディシプリン』をクリムゾンの作品として認められるかどうか検証する」プロジェクトが走り始めましたよ~。
 フリップ&イーノのコラボレイトと言えば、1973年の『ノー・プッシィー・フッティング』が嚆矢(こうし)なのですが、それはまだクリムゾンが活動中の作品ということで、今回は割愛することにしました。…で、結構、後悔しています。(^_^;
 というのも、今回の『イヴニング・スター』、クリムゾン・サウンドとの乖離(かいり)が激しすぎて、検証のためのロジックが走らせられない!。(^_^; なので、やはり『ノー・プッシィー~』から聴いてみるべきだったのかなぁ、などと思ったり。でもそんなこと言い出したら、フリップとコラボする前のイーノも聴かなきゃ、みたいになって際限ないような気もするので、今回はこれで良いとしましょうか。

 今回の作品とクリムゾン、なべては『ディシプリン』とのつながりを示唆することは難しいと思いますが、あえて言えば、『ディシプリン』収録の“シェルタリング・スカイ”にその面影を見ることができるような気がします。とはいえ、“シェルタリング~”は同作でも箸休め的な曲だったので(少なくとも僕はそう思っています)、これを持って、両者の関連性を強弁するのは無理があるような気もします。

 という感じで、今回は尻切れトンボに終わりますが、(「いつもそうだろ」とか的確なツッコミは勘弁~。(^_^;)次回は、彼らの発掘音源のライヴ・アルバムを聴いてみたいと思います。

●キング・クリムゾン解散からディシプリンに至るまでの主なロバート・フリップのディスコグラフィ
 フリップ&イーノ『イヴニング・スター』(1974-5年録音、1975年12月発表)→今ココ
 同『ライヴ・イン・パリ』(1975年5月28年収録)
 ブライアン・イーノ『アナザー・グリーン・ワールド』(1975年6-8月録音)
 ピーター・ゲイブリエル『I』(1976年7月-1977年1月録音)
 デイヴィッド・ボウイー『英雄夢語り』(1977年7-8月録音)
 ダリル・ホール『セイクレッド・ソングス』(1977年録音)
 ピーター・ゲイブリエル『II』(1977年11月-1978年2月録音)
 ロバート・フリップ『エクスポージャー』(1977年6月-1979年1月録音)
 同『ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン/アンダー・ヘヴィー・マナーズ』(詳細録音時期不明、1980年1月発表)
 同『ザ・リーグ・オブ・ジェントルメン』(1980年7月-1980年12月録音)
 
 
 
 
■キング・クリムゾン日記
2017/03/31 ディシプリン ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2016/12/30 レッド ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2016/11/27 ラディカル・アクション~ライヴ・イン・ジャパン+モア(3CD+2DVD)
2016/09/28 USA ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2016/06/29 暗黒の世界 ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2016/03/31 太陽と戦慄 ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2016/03/31 アースバウンド (リマスター・紙ジャケット仕様)
2015/12/30 アイランズ ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2015/09/30 リザード ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2015/06/28 ポセイドンのめざめ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2015/03/27 クリムゾン・キングの宮殿~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)



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【CD入手】キング・クリムゾン / ディシプリン ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA) #KingCrimson #Discipline

キング・クリムゾン / ディシプリン ~40周年記念エディション(紙ジャケット仕様)

 ※著作権監視厳しく音源引用断念。

All songs written by Adrian Belew, Bill Bruford, Robert Fripp and Tony Levin.

ディスク:1
1. Elephant Talk 4:43
2. Frame by Frame 5:09
3. Matte Kudasai 3:47
4. Indiscipline 4:33

5. Thela Hun Gingeet 6:26
6. The Sheltering Sky (Instrumental) 8:22
7. Discipline (instrumental) 5:13

8. A selection of Adrian's vocal loops: part 1 0:19
9. A selection of Adrian's vocal loops: part 2 0:33
10. The Sheltering Sky (Alternate Mix—Steven Wilson) 8:27
11. Thela Hun Ginjeet (Alternate Mix—Steven Wilson) 6:33

Adrian Belew – electric guitar, lead vocals (1-5), production
Robert Fripp – electric guitar, devices (Frippertronics), production
Tony Levin – Chapman Stick (1-2, 4, 6-7), backing vocals (2, 5), bass (3, 5), production
Bill Bruford – drums (1-5, 7), slit drum (6-7), production

Released 22 September 1981
Recorded 1981

ディスク:2 (DVD-Audio(1-10) & Video(11-13))
●Additional Tracks
01. The Terrifying Tale of Thela Hun Ginjeet 8:03
i) "Robert Fripp: Venal Leader (later Heartless & Raging) Promotes" (Warner Bros Office, New York City, New York, 1981)
ii) "Adrian Belew: Shaking Artist" (Basing St. Studios, May 1981)
iii) "Thela Hun Ginjeet" (Philadelphia, Pennsylvania, 30 July 1982)
02. Elephant Talk (12inch Dance Mix) 5:04

●30th Anniversary Edition
03. Matte Kudasai 待ってください (Alternate Version) 3:52

●Album Rough Mix
04. Discipline 5:07
05. Thela Hun Ginjeet 6:23
06. Matte Kudasai 待ってください 3:48
07. Elephant Talk 4:44
08. The Sheltering Sky 8:24
09. Frame By Frame 5:12
10. Indiscipline 4:38

●from TV program "The Old Grey Whistle Test"
11. Elephant Talk 4:47
12. Frame By Frame 4:44
13. Indiscipline 6:52

 入手しちゃいました、『ディシプリン ~40周年記念エディション』。前回の『レッド』で一段落、と、思ってはいたのですが、やっぱり…ね。

 このバンドは元々は「ディシプリン」と名付けられていました。それが改名してクリムゾンになったわけですが(日本語wikiによると「商業的な理由で改名」と、身もふたもないことが書かれています)、果たしてこれを「キング・クリムゾン」と呼んで良いのかどうか、ファンの間では議論の余地があるとされています。正直僕なんかもちょっと抵抗があります。やっぱり、『レッド』で一旦終焉している感が強いからね。
 とは言え。1stアルバム『クリムゾン・キングの宮殿』を発表後に事実上崩壊したバンドを、何とか継続させてきたのは、ロバート・フリップ(ギター)その人でありますし、その彼が「これはクリムゾンである」と宣言したのならば、受け入れるべきなのかな、とも思います。

 ここでは、クリムゾンか否かをひとまず置いておいて、単独のアルバムとしてみた場合にどう聴こえるか、という視点で見ていこうと思います。

 「ディシプリン」とは、「訓練」のことだそうです。確かにこのアルバムでは、ギターリフが、何かの訓練をしているかのように執拗に繰り返されています。それがしつこく感じないのは、フリップのバランス感覚の賜(たまもの)でありましょう。リフ、と言っても、“スモーク・オン・ザ・ウォーター”とか“サンシャイン・ラヴ”みたいな超カッコいいものではないです。むしろ地味にリズムの根幹を形作り、楽曲に推進力を与える役目を果たしています。
 とは言え、繰り返し聴いているとちょっと飽きてくるところもあります。訓練のための訓練になってしまっている、と、そこまで批判的な事は言いませんけれども。
 こういう音楽を聞くと、やれ、ミニマル・ミュージックがどうのこうのと言いたがる人達がいるのですが、そういう人は肝心の「ミニマル・ミュージックとはどんな音楽か」については教えてくれてないのです。なので、僕も言葉としてはよく聞くものの、どう言うものがミニマル・ミュージックなのかはよく知りません。なのでまぁ、それは良いことにしましょう。…なら言及するなって…?。ははは。(^_^;
 あと、わりと、キャッチーでポップな楽曲が並んでいるのが特徴でしょうか。軽い感じではないですが、親しみやすさはあると思います。なので、そうですね、単独のアルバムとして聴いた場合に、好きか嫌いか、と言われたら、結構好き、と答えるでしょうね。
 アップテンポの曲の調子の良さが目立ちますけど、そんな中で意外に好きなのがスローな“シェルタリング・スカイ”。気品のある静けさというか、すっと胸に染み込んでくる感じ。シリアスだけれども深刻になりすぎない、とっつきやすい旋律が流れる名曲です。それと比すると“待ってください”はちょっと軽薄かな(笑)。「マッテ~クゥダサ~ィ」だもんなぁ(笑)。日本語かよ、て感じです。まぁ、そこを我慢すればいい曲ですけどね。
 曲によっては、複数の変拍子が同時進行していく、いわゆるポリリズム(複合拍子)の曲もあるようですが、僕はそれが聴き分けられるほど耳が鋭くないので、「あ、なんか複雑なリズム演ってんな、おもろいな」という感じで、それなりに心地よく聴いてます。
 とまぁ、単体で評価するとなかなかに高評価なのですが、これを「キング・クリムゾン」として評価しようとすると、なんとも…。かつてのクリムゾンに有った神秘的な深さ、と言うものは欠けているように思います…。

 閑話休題。
 音楽雑誌レコード・コレクターズの2017年2月号で、ディシプリン期三部作の特集をしていて、そこで、『レッド』以降『ディシプリン』に至るフリップの軌跡が記されていました。その中から主だったディスコグラフィを列挙するとこんな具合になります。

 フリップ&イーノ『イヴニング・スター』(1974-5年録音、1975年12月発表)
 同『ライヴ・イン・パリ』(1975年5月28年収録)
 ブライアン・イーノ『アナザー・グリーン・ワールド』(1975年6-8月録音)
 ピーター・ゲイブリエル『I』(1976年7月-1977年1月録音)
 デイヴィッド・ボウイー『英雄夢語り』(1977年7-8月録音)
 ダリル・ホール『セイクレッド・ソングス』(1977年録音)
 ピーター・ゲイブリエル『II』(1977年11月-1978年2月録音)
 ロバート・フリップ『エクスポージャー』(1977年6月-1979年1月録音)
 同『ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン/アンダー・ヘヴィー・マナーズ』(詳細録音時期不明、1980年1月発表)
 同『ザ・リーグ・オブ・ジェントルメン』(1980年7月-1980年12月録音)

 なかなか興味深い記事で、『ディシプリン』について「74年のクリムゾン解散からフリップの活動を順に追っていけば音楽性に不自然さを感じない」と書いてあり、それでは、と、彼のその軌跡をCDで追ってみようと思い立ちました。が、中には、CD化されていない音源も幾つかあり、なかなか道は険しそうです。が、代替音源をセレクトするなどして、なんとか追ってみようと思います。その上で改めてディシプリン期のクリムゾンを捉え直せたら、と思っています。
 このレココレの特集がもう少し早かったら、今回『ディシプリン』を紹介する前にそれをやってたのですが。まぁ、ぼやいてもしょうがないです。ちょっと寄り道っぽくなりますが、お付き合い願えれば幸いです。


■キング・クリムゾン日記
2016/12/30 レッド ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2016/11/27 ラディカル・アクション~ライヴ・イン・ジャパン+モア(3CD+2DVD)
2016/09/28 USA ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2016/06/29 暗黒の世界 ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2016/03/31 太陽と戦慄 ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2016/03/31 アースバウンド (リマスター・紙ジャケット仕様)
2015/12/30 アイランズ ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2015/09/30 リザード ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2015/06/28 ポセイドンのめざめ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2015/03/27 クリムゾン・キングの宮殿~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)


テーマ : 洋楽ロック
ジャンル : 音楽

【CD入手】キング・クリムゾン / レッド ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA) #KingCrimson #Red

キング・クリムゾン / レッド ~40周年記念エディション(紙ジャケット仕様)

1. レッド Red (Instrumental) (Robert Fripp) 6:20
2. 堕落天使 Fallen Angel (Robert Fripp, John Wetton, Richard Palmer-James) 6:00
3. 再び赤い悪夢 One More Red Nightmare (Robert Fripp, John Wetton) 7:07

4. 神の導き Providence (David Cross, Robert Fripp, John Wetton, Bill Bruford) 8:08
5. スターレス Starless (David Cross, Robert Fripp, John Wetton, Bill Bruford, Richard Palmer-James) 12:18

6. レッド(トリオ・ヴァージョン) 6:27
7. 堕落天使(トリオ・ヴァージョン/インスト版) 6:28
8. 神の導き(『グレート・ディシーヴァー』より) 10:09

Bonus Tracks on DVD
・Improv taken from "The Great Deceiver"
1. A Voyage to the Centre of the Cosmos
(David Cross, Robert Fripp, John Wetton, Bill Bruford) 16:51

・ORTF TV studio, Paris, France, 22 March 1974 (Video)
2. Larks' Tongues In Aspic Part II 太陽と戦慄 パートⅡ (Robert Fripp) 6:15
3. The Night Watch 夜を支配する人 (Robert Fripp, John Wetton, Richard Palmer-James) 7:24
4. Lament 人々の嘆き (Robert Fripp, John Wetton, Richard Palmer-James) 4:09
5. Starless (David Cross, Robert Fripp, John Wetton, Bill Bruford, Richard Palmer-James) 11:38

 ※著作権監視が厳しいため音源引用はありません。

Personnel

King Crimson – production, arrangements

Robert Fripp – guitar, mellotron
John Wetton – bass, vocals, lyrics on "One More Red Nightmare" and "Starless"
Bill Bruford – drums, percussion

Former King Crimson personnel

David Cross – violin on "Providence"
Mel Collins – soprano saxophone on "Starless"
Ian McDonald – alto saxophone on "One More Red Nightmare" and "Starless"

Additional personnel

Mark Charig – cornet on "Fallen Angel", bass cello on "Red" (uncredited)
Robin Miller – oboe on "Fallen Angel"
Uncredited musician – cello on "Starless"
Richard Palmer-James – lyrics on "Fallen Angel" and "Starless"

Released October 1974
Recorded 30 June (live) July–August 1974 (studio)

 「スターレス、アンド、バイブル・ブラック(星も無く聖なる暗黒)」。その言葉がロバート・フリップの胸中に忍び込んだのはいつのことだったのでしょうか。前作のアルバムの題名にこの言葉を使い、あまつさえ、同名の楽曲をインストルメンタルで録音し発表しておきながら、未だその言葉に未練が有ったのでしょうか。
 当作『レッド』では“スターレス”と言う題名の、全く違う曲となり、僕達の前に現れました。前半はウェットンのヴォーカルによる情緒的とも言える歌パートであり、後半は、演奏のみにより繰り広げられる刺激的で壮大な音絵巻です。コーダの前で、前半の歌詞で「Starless and Bible Black」と歌われた部分がサックスで再現される(メル・コリンズかイアン・マクドナルドなのか僕には判別できませんが)のを聴く時、僕は大いなる感動を禁じ得ません。「Starless and Bible Black(星も無く聖なる暗黒)」。この曲をアルバムのラストに置き、フリップはクリムゾンを解散させることを決めたのです。(他のメンバーには寝耳に水だったようです。)
 実は、“スターレス”は、もともと“スターレス・アンド・バイブル・ブラック”の題名で書かれ、前作に収められる予定だったと言います。それをフリップがなぜか取り下げ、そして、この『レッド』でなぜか復活させたのです。作者クレジットにクロスの名がある(*)のは作成時期が前作の頃だったからなのでしょう。なんともややこしい話ですが、フリップがバンドの終焉を飾るためにこの曲を取っておいたのだとしたら、なんとご丁寧な事か、と言う気がします。
 (*)デイヴィッド・クロス(ヴァイオリン)は、前作をフォローするツアーを最後にクリムゾンを脱退しています。

 アルバム『レッド』に対する評価は人によりまちまちです。僕などは「あわや『宮殿』に迫ろうかという大名盤」と評価しているのですが(もう少し本音をバラすと『宮殿』より好きです…)、ファンの多くは「いや『宮殿』は別格」としているようですし、何より同時期の『太陽と戦慄』の方が上だとする人が多いような気がします。
 フリップ自身の評価が高いことは、BOXセット『紅伝説』(4CD)で、『宮殿』と同様に全曲を収録していた(一部編集されていましたが…)ことからも察せられます。と言ってもそのBOXでは『ディシプリン』からの曲もほぼ全曲収録されていたので、あまりあてにならないのですが。

 このアルバムは基本、三人だけで作られています。ギターのロバート・フリップ、ドラムスのビル・ブラフォード、ベースとヴォーカルのジョン・ウェットン。結局、この三人が『太陽と戦慄』以降の三作の核として機能していたと、後付ではありますが、思えます。全編に緊張感がみなぎり、まさにジャケット裏のメーターが示す「レッド・ゾーン」に突入しているが如くです。

 前作でほとばしった抽象的な即興演奏の情熱は、今作ではインストの“神の導き Providence”にほぼ押し込められ、それ以外の曲では具体的な音が多くなっています。(その“神の導き”はクロス在籍時のライヴ・テイクなので、クロスも演奏に参加しています。)

 タイトル曲は重たく力強い鋭角的インストとなっており、後に1990年代のクリムゾンが標榜する「ヌーヴォ・メタル」の原型が見れるような気がします。インストだと即興に走りがちなクリムゾンですが、この曲はキッチリ構成されていて、なおかつ強い躍動感があり、聴き応えが満点ですね。大好きな曲です。

 恥ずかしながら、“再び赤い悪夢”の作詞がリチャード・パーマー・ジェイムスでないことに、今回まで気が付きませんでした。フリップが詞を書くとも思えないので(偏見でしょうか?)、おそらくウェットンなのでしょうね。

 「デビュー40周年記念エディション」のシリーズは、確か、この『レッド』から開始されたのだと思います。そのせいか、ボーナス・アイテムの盛り込み方にちょっと戸惑いというか、遠慮が見られるような気がします。てんこ盛りにしても良いんだけど、節操ないと思われるとやだな、みたいな。ライヴ・アイテムに関しては、後に20枚組の『The Road To Red』でイヤというほど盛り込まれるのですが。いや、そのBOXまだ持ってませんけどね。欲しいけど。スタジオ・アウトテイクなんかはこちらのCD+DVD盤でもっと出してくれても良かったのにと言う気もします。『アイランズ』なんかあんなにてんこ盛りなのにな。あと、この盤は40周年記念用のリミックス/リマスターがされていなくて、後にリマスターされたものを別売りにしています。僕的にはどうでも良いと言うか、どっちみち違いの分からない男なので良いんだけど、一応言及はしておきます。(^_^;

 CDには三曲のボートラが収録されました。そのうちの“神の導き”は、ライヴBOXセット『グレート・ディシーヴァー』(4CD)に収録されたものと同じもの。なぜ同じものを?、と、ちょっと疑問に思ってしまいます。DVDのみのボーナスのうち、音声のみの“A Voyage to the Centre of the Cosmos”も『グレート・ディシーヴァー』と同じテイクのようです。こちらの方が1:48長いけど、どういう違いがあるのかはよくわかりません。どちらも1974年6月30日の演奏から採られています。これらの曲は即興的な曲なので、僕的にはちょっと苦手だなぁ。なのでコメントは控えさせていただきます。(^_^;

 映像のおまけは、例のごとく音声のみリッピングして聴いています。映像は全く見ていないので、人からは「なんともったいない」と言われるかもしれません。でも僕は映像と音楽を一緒に楽しむのは疲れてしまうのです。それよりもネットしながらBGMで聴くという不届きな楽しみ方のほうが性に合っています。
 この映像コンテンツでのライヴは、『戦慄』以降の三作から曲が採られています。『レッド』をフォローするツアーは行われずに解散したのですが、それ以前のツアーなどで、しばしば“スターレス”は採り上げられており、ここでも迫真の演奏が聴けます。もちろんその他の三曲も聴き応えありです。

 ボートラで興味深いのは“レッド”のトリオ・ヴァージョン。同曲を印象づけるメイン・リフをオーバー・ダヴする前の演奏が聴けます。初めて聴いた時はちょっとずっこけましたが、繰り返し聴いて行くうちに、これはこれで興味深いヴァージョンだなと思うようになりました。
 “堕落天使”もヴォーカルをダヴィングする前のトリオ・ヴァージョンが聴けますが、こちらはそれほどずっこける要素はないようですね。こう言う「制作過程」の音源をもっともっと聴きたかったところなのですが…。

 この『レッド』の「デビュー40周年記念エディション」を皮切りに、次々と40周年記念盤が出されていくことになるのですが、それらについてはこの日記で一通り聴いてきました。あまり40周年云々に特化して聴いて/書いてこなかったので、その点で不満に思われる方がいるかもしれません。そこは僕自身も反省点として受け止めたいと思います。

 さて。これからどうしよう。クリムゾンは終わってしまった。
 いやもちろん、数年後に『ディシプリン』で復活を遂げるのですが、アレはなんか、名前だけクリムゾンにしただけと言う気がしないでもないしなぁ。それ以降もなんか、なんかだし。
 ちょっと途方にくれてみることにします。
 
 
 
■キング・クリムゾン日記
2016/11/27ラディカル・アクション~ライヴ・イン・ジャパン+モア(3CD+2DVD)
2016/09/28USA ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2016/06/29暗黒の世界 ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2016/03/31太陽と戦慄 ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2016/03/31アースバウンド (リマスター・紙ジャケット仕様)
2015/12/30アイランズ ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2015/09/30リザード ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2015/06/28ポセイドンのめざめ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
2015/03/27クリムゾン・キングの宮殿~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)



テーマ : 洋楽ロック
ジャンル : 音楽

【CD入手】キング・クリムゾン / ラディカル・アクション~ライヴ・イン・ジャパン+モア(3CD+2DVD) #KingCrimson #RadicalActionToUnseatTheHoldOfMonkeyMind

キング・クリムゾン / ラディカル・アクション~ライヴ・イン・ジャパン+モア(3CD+2DVD)


ディスク:1: Mainly Metal
1. 太陽と戦慄 パート1 Larks' Tongues in Aspic Part One (David Cross, Robert Fripp, John Wetton, Bill Bruford, Jamie Muir) – 10:37
2. ラディカル・アクション Radical Action (to Unseat The Hold of Monkey Mind) (Fripp) – 3:41
3. メルトダウン Meltdown (Jakko Jakszyk, Fripp) – 4:23
4. ラディカル・アクションII Radical Action II (Fripp) – 2:27
5. レヴェル・ファイヴ Level Five (Adrian Belew, Fripp, Trey Gunn, Pat Mastelotto) – 6:47
6. ザ・ライト・オブ・デイ The Light of Day (Jakszyk, Fripp, Mel Collins) – 5:50
7. ザ・ヘル・ハウンド・オブ・クリム The Hell Hounds of Krim (Gavin Harrison, Bill Rieflin, Mastelotto) – 3:37
8. ザ・コンストラクション・オブ・ライト The ConstruKction of Light (Belew, Fripp, Gunn, Mastelotto) – 6:25
9. ザ・トーキング・ドラム The Talking Drum (Cross, Fripp, Wetton, Bruford, Muir) – 3:49
10. 太陽と戦慄 パート2 Larks’ Tongues in Aspic Part Two (Fripp) – 6:39

ディスク:2: Easy Money Shots
1. 平和 Peace (Fripp, Pete Sinfield) – 2:05
2. 冷たい街の情景 Pictures of a City (Fripp, Sinfield) – 8:15
3. バンシー・レッグス・ベル・ハッスル Banshee Legs Bell Hassle (Harrison, Rieflin, Mastelotto) – 1:38
4. イージー・マネー Easy Money (Fripp, Wetton, Richard Palmer-James) – 8:24
5. ヴルーム VROOOM (Belew, Fripp, Levin, Gunn, Bruford, Mastelotto) – 4:54
6. ブルースに適した環境 Suitable Grounds for the Blues (Jakszyk, Fripp) – 4:49
7. 間奏曲 Interlude (Fripp) – 2:21
8. ザ・レターズ The Letters (Fripp, Sinfield) – 6:28
9. 船乗りの話 Sailor's Tale (Fripp) – 6:38
10. ア・スケアシティ・オブ・ミラクルズ Scarcity of Miracles (Jakszyk, Fripp, Collins) – 6:50

ディスク:3: Crimson Classics
1. レッド Red (Fripp) – 6:28
2. 再び赤い悪夢 One More Red Nightmare (Fripp, Wetton) – 6:01
3. エピタフ~墓碑銘 Epitaph (Fripp, Ian McDonald, Greg Lake, Michael Giles, Sinfield) – 8:42
4. スターレス Starless (Cross, Fripp, Wetton, Bruford, Palmer-James) – 12:15
5. デヴィル・ドッグス・オブ・テセレーション・ロウ Devil Dogs of Tessellation Row (Harrison, Rieflin, Mastelotto) – 2:58
6. クリムゾン・キングの宮殿 In the Court of the Crimson King (McDonald, Sinfield) – 6:58
7. 21世紀のスキッツォイド・マン 21st Century Schizoid Man (Fripp, McDonald, Lake, Giles, Sinfield) – 10:54

 著作権監視厳しいため音源引用は無しです。

Personnel
Robert Fripp - guitar, soundscapes
Mel Collins - saxophone, flute
Tony Levin - bass, Chapman stick, backing vocals
Pat Mastelotto - acoustic and electric drums and percussion
Gavin Harrison - drums, percussion
Jakko Jakszyk - guitar, lead vocals, flute
Bill Rieflin - drums, percussion, keyboards, backing vocals


 なんとも評価に困ることをロバート・フリップ(キング・クリムゾンのリーダーでギタリスト)はしてくれます。
 いやまぁ、一言「クリムゾンも懐メロ・バンドになったのね」と言ってしまえばそれで終わりではあるんですが。

 以下は全くの愚痴です。生産的な部分は微塵もありません。それで良いのなら、読み進めて下さい。

 「クリムゾンも懐メロ・バンドになったのね」と言ってしまえばそれで終わりではあるんですが、しかし、それなりにクリムゾンの活動をフォローし続けてきたファンとしては、もう少し言いたい。いやまぁ、別にクリムゾンのアルバムを全部持っているとかではないんですが。それにしたって、1969年~1974年のオリジナル・アルバムを全部フォローしている身としては忸怩(じくじ)たる物があるのです。

 このアルバムで初めてクリムゾンを聴いて「へぇ~、こんな感じなんだぁ」と思った者には、「いや、クリムゾンはこんなもんじゃない、『USA』を聴け!、『グレイト・デシィヴァ』を聴け!」と、押し付けたくなる衝動にかられます。

 そうなのです。

 クリムゾンは…クリムゾンは、こんなものではありません!。

 今までクリムゾンは、ロバート・フリップは、常に「プログレッシヴ」であろうとしてきました。形だけのプログレ・ロックではなく、なにがしか、「進歩」しようという意志がありました。ディシプリン・クリムゾンしかり、ヴルーム・クリムゾンもスラック・クリムゾンも(まぁ両者は同じものですが)しかり、コンストラクション・クリムゾンもそうでしたし、僕が追いきれなかったビリーヴ・クリムゾンもそうだったはずです。だからこそ、それらの新譜を一聴して「ケッ!」と思いながらCD棚の奥にしまい込みつつも、「次はきっと、凄いことを…!」と言う一抹の希望を捨てきれず、一度は離れてしまいながらも(前述の通り『ザ・パワー・トゥ・ビリーヴ』は持っていないし聴いていないのです)、未練たらたら、こうして、新譜に手を出したのです。旧曲を解き放った演奏曲目も、「フリップがただの旧曲の再演をするはずがない」と言う淡い期待を胸に抱いて。

 それなのに、あぁ、それなのにったら、それなのに。

 確かに、演奏のレヴェルは高いです。かつての栄光を想起させる瞬間も無いではないです。だがしかし。もう一度言わせろ。

 それなのに、あぁ、それなのにったら、それなのに。

 「まるっきり懐メロ・バンドやんけ!。今回のコンセプトはナツメロ・クリムゾンかい!。」

 いや、正直、僕も最初は楽しんで聴いていたのです。「クリムゾンが1970年代の旧作を解き放ったぞ!」と。なんとなく懐かしくもありました。だがしかし、聴き込んでいくうちにその思いは疑念に変わって行きます。もう一度だけ言わせろ。

 それなのに、あぁ、それなのにったら、それなのに。

 これでは、旧譜をリッピングして、この曲順に並べ替えたほうがよっぽど面白いではないか。トリプル・ドラムがどうした?。ヴルーム・クリムゾンの時のダブル・トリオ編成のときも思ったけど、器だけが先行して、それを活かす実が無いではないですか。

 これではまるで、クリムゾンのコピー・バンドかトリビュート・バンドではないか。

 春に出たレコード・コレクターズの記事で、このCD+ヴィデオ・ディスクと同時期の日本公演の模様を、それはもう、褒めまくっていたので、かなり期待していました。しかし、これ、この通り、期待はずれ。生で見た/聴いた人は、そりゃ確かに感動したんでしょうが、パッケージングされたものはまた話が違います。フリップもそこはわかっているらしく、努力の跡は見えます。CDの曲順に配慮したり、同じくCDでは拍手や歓声を全くカットしたり(ヴィデオ・ディスクには拍手や歓声が入っている)、今回のメンバーでライヴ演奏した曲目をすべてフォローしたり。ですが…。

 僕は今回のCD&ヴィデオ・ディスクを聴き込んだ後、ローリング・ストーンズのライヴ・アルバム『フラッシュポイント』を初めて聴いたときのような虚しさを覚えました。ストーンズのあのアルバムも、「俺たちゃ懐メロ・バンドで行くぜ」路線の宣言書でした。それまではライヴならではの躍動感のあるアレンジでスタジオとは全く違う魅力を聴かせていたストーンズが、サンプリング・キーボードを導入して、スタジオ通りのアレンジで演奏しているのが情けなかったのを覚えています。それ以降のストーンズのライヴは、懐メロ・バンドなりの意地を見せていて、それなりに僕は評価してはいますし、何よりも、新譜のスタジオ・アルバムを出し続けているのがすごかった。

 今回のクリムゾンは、“新曲”はあるんだけど、それは“新譜”の高みには至っていないと思います。一聴して「ケッ」と思わせても、次には凄いことをしてくれるんじゃないだろうかと思わせた、かつての新譜には在った高みです。

 禁断の懐メロ路線に手を染めてしまったフリップは、これからどうする気なんでしょうか。これで安楽に引退なんてされたら、と、思うと、もう、気が気じゃないんですけど…。


3CD+Blu-ray version
キング・クリムゾン / ラディカル・アクション~ライヴ・イン・ジャパン+モア(3CD+Blu-ray)


3CD+2DVD+Blu-ray version
キング・クリムゾン / ラディカル・アクション~ライヴ・イン・ジャパン+モア(3CD+2DVD+Blu-ray)




■キング・クリムゾン日記
16/09/28 USA ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
16/06/29 暗黒の世界 ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
16/03/31 太陽と戦慄 ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
16/03/31 アースバウンド (リマスター・紙ジャケット仕様)
15/12/30 アイランズ ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
15/09/30 リザード ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
15/06/28 ポセイドンのめざめ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
15/03/27 クリムゾン・キングの宮殿~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)



テーマ : 洋楽ロック
ジャンル : 音楽

【CD入手】キング・クリムゾン / USA ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA) #KingCrimson #USA

キング・クリムゾン / USA ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)


1. ウォーク・オン…ノー・プッシーフッティング Walk On...No Pussyfooting (Brian Eno, Robert Fripp) 1:39
2. 太陽と戦慄パートII Larks' Tongues in Aspic (Part II) (Robert Fripp) 6:23
3. 人々の嘆き Lament (Robert Fripp, John Wetton, Richard Palmer-James) 4:22
4. 放浪者 Exiles (David Cross, Robert Fripp, John Wetton, Richard Palmer-James) 7:24
5. インプロヴィゼイション:アズベリー・パーク Improv: Asbury Park (David Cross, Robert Fripp, John Wetton, Bill Bruford) 11:44
6. イージー・マネー Easy Money (Robert Fripp, John Wetton, Richard Palmer-James) 2:25
7. インプロヴィゼイション (Robert Fripp, John Wetton, Richard Palmer-James) 8:41
8. 突破口 Fracture (Robert Fripp) 11:02
9. スターレス Starless (David Cross, Robert Fripp, John Wetton, Richard Palmer-James) 15:50
10. 21世紀のスキッツォイド・マン 21st Century Schizoid Man (Robert Fripp, Michael Giles, Greg Lake, Ian McDonald, Peter Sinfield) 9:01

USA 40th Anniversary Edition / King Crimson


 この時期のライヴ音源はオフィシャルでも色々出てるけど、まずはコレを聴くと良いよ。無理に40周年記念盤である必要はないけど。(^_^; あぁ、もちろん、スタジオ盤は一通り押さえた上でね。そこははしょっちゃいかんよ(笑)。でもどうしてもはしょりたければ、『ポセイドンのめざめ』『リザード』『アイランズ』は後回しでもいいよ(笑)。必須なのは『宮殿』と『太陽と戦慄』『暗黒の世界』、あと、まだ紹介してないけど『レッド』ね。

 と言う感じで、軽~く紹介を済ましてしまいたんですが、そうもいかんか?。(^_^;
 いやいや、こう言う凄盤は言葉にするのが難しくてねぇ。

 発売順で行くと、解散後に発表されたアルバムなので、本来はラスト・スタジオ作の『レッド』を先に紹介するべきなのかもしれません。ですが、録音時期としては、『レッド』よりも前にこちらが録音されているので、このアルバムを先に紹介することにしました。
 メンバーのジョン・ウェットンが「どのテイクもスタジオ盤をしのいでいる」と言ったという伝説のライヴ盤であります。
 なので、さっきは建前上、「スタジオ盤は押さえとけ」と書きましたが、本音では、いきなりここからクリムゾンに入っても良いのではないかと思っています。

 「プログレってアレだろ?、もったいぶってるだけの退屈なヤツだろ?」などとたわけたことを言っているやつには、このアルバムを聴かせたいですね。たしかに、中には退屈なプログレもあるのでしょうが(幸いなことに僕はそういう音源には当たったことがありませんが)、クリムゾンに関しては、退屈などということはないです!。特にこのアルバムはもう、スリルの連続!。手に汗握る一大絵巻となっております!、ハァハァハァハァ…。ちょっと興奮しすぎた…。orz

 この時期のクリムゾンは、リード楽器が、フリップのギターの他に、デイヴィッド・クロスのヴァイオリン。バンドのバランス的には、メル・コリンズなどのサックスとのアンサンブルのほうがクリムゾンらしいという気もするのですが、ここでのデイヴィッド・クロス/エディ・ジョブスンのヴァイオリンが相対的に弱めな音力なこともあって、ロバート・フリップのギターが良く映えているという、ギター少年的(少年じゃなくて中年、いや初老だろうって?!。余計なお世話じゃ!)には嬉しいバランスとなっています。(理由は不明だが、ライヴでクロスが弾いたパートのいくつかは、ジョブスンの演奏に差し替えられていた。40周年記念盤ではクロスのパートが復活しているという噂もあるのだが、どうなんだろう…。)実にメタリックでハードなクリムゾンを堪能できる一枚となっています。まぁ、叙情的な部分も適度にあるけど。

 ところで、フリップに言わせると、「クリムゾンのブート音源で一番人気があるのがこの時期」とのことなんですが、そうなのかなぁ。たまたまこの時期のネタ音源が多いだけなんじゃない?。一般的には『宮殿』期の音源が一番求められていると思うんだけど…。

 幾つかのエディションがある当アルバム。内容の充実度はやはり『40周年記念盤』(DVDオーディオ付き)なのですが、コスパ的には折り合わない(笑)。特に、僕みたいに紙ジャケ盤にこだわると、最悪(笑)。『40周年記念盤』ならではで顕著なのは、“イージー・マネー”後半部のインプロヴィゼイションが拡張され、単独のチャプターになったくらいです。(まぁ、開演SEの“ウォーク・オン…ノー・プッシーフッティング”が若干長くなっているとかもあるけど、別に嬉しくないでしょう、それは?。(^_^;)オリジナルの7曲ヴァージョンが良くないというわけでもないのですし、“スターレス”を聴ける9曲ヴァージョンも結構安い値段で流通しているので、まぁ、好きなのを選んでください。『40周年記念盤』にしても、紙ジャケにこだわらなければ通常新品CDと同程度の価格で流通しています。なお、『40周年記念盤』のDVDオーディオには、オリジナルの7曲入り、拡張された9曲入り、そしてもちろん40周年記年盤の10曲入りヴァージョンのすべてが収録されています。そこまでこだわるか、って話ですけどね。(^_^;

 さて、そんな感じで、次回のクリムゾン日記は、ついにラストアルバムの『レッド』行きますよ。


■キング・クリムゾン日記
16/06/29 暗黒の世界 ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
16/03/31 太陽と戦慄 ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
16/03/31 アースバウンド (リマスター・紙ジャケット仕様)
15/12/30 アイランズ ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
15/09/30 リザード ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
15/06/28 ポセイドンのめざめ~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)
15/03/27 クリムゾン・キングの宮殿~40周年記念エディション(紙ジャケ,+DVDA)



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