【CD入手】チャーリー・パーカー/ワン・ナイト・イン・バードランド (Live, 2CD) #CharlieParker #OneNightInBirdland

■目次
●基本情報(ジャケ写、曲目など)
●Youtube音源引用
●パーカーは“実は”すごかった?!ことが分かる音源
●ラジオのエアチェックをソースにした音源
●超一流の演奏家たち

 
●基本情報(ジャケ写、曲目など)

 ジャケ写をクリックするとアマゾンの該当ページが開きます。
チャーリー・パーカー/ワン・ナイト・イン・バードランド

Disc 1
1 Wahoo (J.McConoiogue) 6:34
2 'Round Midnight (T.Monk/C.Williams) 5:07
3 This Time The Dream's On Me (H.Arlen/J.Mercer) 6:13
4 Dizzy Atmosphere (D.Gillespie) 6:52

5 Night In Tunisia (F.Paparelli/D.Gillespie) 5:38
6 Move (D.D.Best) 6:30
7 The Street Beat (C.Tompson) 9:27

Disc 2
1 Out Of Nowhere (J.Green/E.Heyman) 6:20
2 Little Willie Leaps / 52nd Street Theme (M.Davis/T.Monk) 5:44
3 Ornithology (B.Harris/C.Parker) 7:50

4 I'll Remember April / 52nd Street Theme (G.DePaul/D.Raye/P.Johnston/T.Monk) 9:23
5 Embraceable You (I.Gershwin/G.Gershwin) 6:20
6 Cool Blues / 52nd Street Theme (C.Parker/T.Monk) 9:09

Alto Saxophone - Charlie Parker
Bass - Curly Russell
Drums - Art Blakey (tracks: Disc 1 to Disc 2 1.-3.), Roy Haynes (tracks: Disc2 4. to Dsic2 -6.)
Piano - Bud Powell (tracks: Disc 1 to Disc 2 1.-3.), Walter Bishop (tracks: Disc2 4. to Dsic2 -6.)
Trumpet - Fats Navarro
Vocals - Jimmy Scott (tracks: Disc 2-5.)

Recorded at Birdland, May 15 & 16, 1950. The rhythm section on the last three tracks are unknown, but is believed to include Tommy Potter and Roy Haynes.

■目次に戻る

 
●Youtube音源引用

One Night In Birdland / Charlie Parker


■目次に戻る

 
●パーカーは“実は”すごかった?!ことが分かる音源

 ジャズ界において、チャーリー・パーカーと言う人は、すごい、すごい、と言われているのですけれども、どこがスゴイのか、正直僕には良くわからないです。(まぁ、永遠のジャズ初心者だもんな~。)ですが、このライヴ・アルバムでは、パーカーのアルト・サックスがぶっとい音(アルトなのに!)で鳴り響いているのがよく確認できますし、その演奏の疾走(しっそう)感もたっぷり味わえます。こういう音源を聴くと、なるほど、パーカーって凄いのかもなぁ、と思います。(それでも、まだまだ理解し難いなぁ、と言う感じなのですけれども。(^_^;)
 パーカーは速射砲のような吹奏を聴かせているのですけれども、それが単なる速吹きによる技術の開陳(かいちん)にはなっていません。リズム・セクションと有機的につながって、演奏に躍動的な勢いをつけるのに一役買っているように聴こえます。旋律による音の変化も含めリズムに融合している、とまで言うと言い過ぎなような気もしますけど。メロディアスであると同時にリズミカルでもあるという、ある意味、理想的なアドリブを繰り広げています。
 意外と、これが出来ていない技術開陳型の音楽家というのはいるものでして…。だめな例を上げても虚しいだけですけれども、そういう人はアクロバティックな技術は見事なのですけど、「で、それがどんだけ音楽に貢献しているの?」と首を傾げたくなるような演奏が多いような気がします。偏見かもしれませんがヘ○メタ系のギタリストにそういう人がよくいるような気がするのですが…。(^_^;
 パーカーの演奏に戻りますと、アドリブで、所々にビゼーの『カルメン』のフレーズ(特に“ハバネラ”)を差しはさんでいるのが面白いですね。カルメン好きだったんだ、この人。前述のサヴォイやダイヤルの録音では聴いたことがないような気がするのですが、やはり時間制限無しの生演奏だから余裕があるのかな。
 その他の面子(メンツ)も超一流ぞろいで、ジャズ入門書などで、これでもか!、と出て来る人たちばかりです。

 パーカーの絶長期と言うと、だいたい1940年代の録音(サヴォイ・レコード音源、ダイヤル・レコード音源)がもてはやされています。ここでのパーカーは、時期的にもそれらとあんまり離れていませんし、何より当時のSPレコードの時間制限(せいぜい3分くらいまで)にとらわれない長尺のソロ演奏がたっぷり聴けるのが嬉しいところです。

■目次に戻る

 
●ラジオのエアチェックをソースにした音源

 この音源は、元々放送用音源で、そのエアチェック・テープが元になっています。オープンリールなのかな?。よくわかりませんが。そう言ったアマチュアが録ったものなので、必ずしも音質は良くないのですが、僕はそれほど聴きにくいとも思わないです。(元の放送用テープが残っていたらなぁ、とは思いますが…。)むしろ1940年代のスタジオ音源の盤起こしの方が聴くづらい事を思うと(スクラッチノイズがやかましすぎるなど…)、パーカー初心者向け音源としては適しているのではないかとさえ思いました。(1940年代以前の音源って、だいたいマスターテープが残ってないみたいなんですよね。なので、SPレコード盤をレコード針で再生してCD化するというのが一般的です。)ジャズの初級者の方も、奥せず試しに聴いて見ることをお勧めします。大丈夫です、今すぐに分からなくとも、ジャズをあれこれ聴いていれば楽しめるようになります。まがりなりにも僕みたいなへなちょこでさえ楽しんで聴けているのですから。(^_^;

 二枚組なので結構長いのですけど、聴いていて飽きるということはないです。いやまぁ、それほど丹念に聴いているわけでもないのですけれどもね。
 不思議なもので、つまらない音楽というものはBGMにしていてもつまらないですが、いい音楽は聴き流していても気持ちよく聴けるものです。ここでのパーカーらの凄絶な演奏をBGMにするというのも、贅沢と言うか、残酷と言うべきか、ちょっと難しいところですけれども。

■目次に戻る

 
●超一流の演奏家たち

 個々の演奏内容を云々出来るほど僕は感性が良くないのが残念ですが、いくつか気がついたことを。(パーカーについては最初に書いちゃったのでそれ以外の演奏家について。)
 バド・パウエルのピアノの硬質なタッチが快く響きます。僕はピアノのモノトーンな音はそんなに好まないのですが、ここのパウエルは音圧高めの強い音質で、存在感があって惹きつけられますね。
 アート・ブレイキーのドラムスは、彼の代名詞とも言える太鼓連打(別名ナイアガラ瀑布(笑))が既にこの時期に聴けて、これまた興味深いです。
 ファッツ・ナヴァロ(トランペット)はあるいはこの面子の中では一番知名度が低いかも知れませんが、演奏自体は立派です。後進に与えた影響からすると、他のメンバーにも引けを取らない人なのですが、いかんせん残された録音が少なすぎて、その実力のほどがあまり知られていないのが残念です。…とか書くと、「知らねぇのはてめぇだけだ!」みたいなもっともなツッコミを受けそうなんですけど。(^_^;
 カーリー・ラッセルのベースは、録音状態の関係もあってか、あまり音が前に出てきませんけれども、手堅いサポートに徹しているように思います。
 これらの人たちは前述の通りジャズの入門書とかにしょっちゅう出てくる人たちばかりなので、各人のプロフィールには特に触れないことにします。気になる人は検索、検索ぅ~(笑)。

 ともあれ、「アドリブを主軸としたビ・バップと言う音楽を創生した人たち」、と言う難しげな(うた)い文句は置いておいて、演奏の勢いに身を任せる聴き方が良いと思います。

■目次に戻る


■ミュージシャン別日記一覧



スポンサーサイト

テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

【CD聴く】ウェザー・リポート / Mr. Gone - from The COLUMBIA ALBUMS 1976-1982 (6CD 紙ジャケット 輸入盤) #WeatherReport #MrGone

ウェザー・リポート / Mr. Gone

Mr. Gone + 2 / Weather Report


1. 貴婦人の追跡 "The Pursuit of the Woman with the Feathered Hat" (Zawinul) 5:03
2. リバー・ピープル "River People" (Pastorius) 4:50
3. ヤング・アンド・ファイン "Young and Fine" (Zawinul) 6:55
4. ジ・エルダーズ "The Elders" (Shorter, arranged by Zawinul) 4:21
5. ミスター・ゴーン "Mr. Gone" (Zawinul) 5:26
6. パンク・ジャズ "Punk Jazz" (Pastorius) 5:09
7. ピノキオ "Pinocchio" (Shorter) 2:26
8. アンド・ゼン "And Then" (musiс - Zawinul, lyrics - Sam Guest) 3:22

9. リヴァー・ピープル "River People" (Zawinul) 6:57
10. イン・ア・サイレント・ウェイ/ウォーター・フォール "In a Silent way / Waterfall" (Zawinul) 5:46

Tracks 1-8:Released September 1978. Recorded May 1978 as "Mr. Gone". Producer Joe Zawinul, Jaco Pastorius.
Tracks 9-10:Live recoroded Nov. 28, 1978 in Phoenix, Arizona. Producer Joe Zawinul, Wayne Shorter. Originaliy released 2002 on "Live and Unreleased"

Personnel
Weather Report
Joe Zawinul - modified Rhodes 88 electric piano, acoustic piano, two ARP 2600 synthesizers, Oberheim polyphonic synthesizer, Sequential Circuits Prophet 5 synthesizer, Mu-Tron Bi-Phase and Mu-Tron Volume Wah effects, kalimba, thumbeki drums, sleigh bells, melodica, high hat, voice (track 1)
Wayne Shorter - Tenor, alto and soprano saxophone, voice (track 1)
Jaco Pastorius - Bass, drums (tracks 1 and 2), timpani (track 2), voice (tracks 1, 2 and 6)
Peter Erskine - Drums (tracks 1 and 7, 9-10), high hat (track 3), voice (track 1)

Additional musicians
Tony Williams - Drums (tracks 5 and 6)
Steve Gadd - Drums (tracks 3 and 8)
Manolo Badrena - Voice Solo (track 1)
Jon Lucien - Voice (track 1)
Deniece Williams - Voice (track 8)
Maurice White - Vocal (track 8)

 前作では、1stから続いていた神秘色を一掃し、コマーシャルな成功を収めた彼ら。今作でも同様にわかり易い内容を踏襲。しかし何曲かでは従来のような神秘的な楽想を前奏に入れています。その結果、なのかどうかはよくわかりませんが、何故か評論家筋からは圧倒的な不評(笑)。ダウンビート誌ではわずかに★ひとつ(5★満点中)。前作の勢いを買って(だと思いますが)ゴールド・ディスク(確か米では50万枚以上が基準だったはず)を獲得したものの、チャート的には伸び悩み全米52位止まり。ジャズ・チャートでは前作同様1位だったけれどもね。まぁ、売れた売れた、と言われる前作でも全米では30位。トップ20にも入っていないんだよね。ジャズの売上って、こんなもんなんだよねー。orz

 と言った感じで、失敗作の烙印を押されているかのような当作。えぇっ、なんでぇ?。僕は結構好きだけどなぁ?。
 前述の通り、前作同様、躍動的で肉体的な風味が効いていて、なかなか楽しく聴ける作品です。いやまぁ、彼らのことですから、それほど享楽的にすぎるというわけでもないのですがね。締める所は締めているのでご安心を。

 前作から全面参加のジャコ・パストリアスのベースも快調。この人はフレットのない電気ベースを弾くのですが、そのため、スラー(2つの音を滑らかにつないで弾くこと)等での独特の音色が面白いですね。ぼぅわわ~ん、てやつね(笑)。
 双頭リーダーの役割から事実上外されたウェイン・ショーターは、それが却(かえ)って肩の荷をおろしたのか、リラックスして吹きまくっているのが印象的です。
 キーボードのジョー・ザヴィヌルは相変わらずですね(笑)。
 ドラマーは、ここからピーター・アースキンが加わり、鉄壁の布陣へと導かれるのですが、このアルバムでは、ゲストのドラマーが頑張っている曲も多いですね。ザヴィヌルなりに思うところがあってのゲスト招聘なのでしょうけれどもね。ジャコも叩いていますが、意外と違和感ないですね。

 冒頭の“貴婦人の追跡”は前作『ヘヴィ・ウェザー』のヒット曲“バードランド”を意識してか、かなりキャッチーな出来。でも“バードランド”に比べると少々下世話過ぎてやりすぎか?。まぁ、その下世話なところが良いんだけどね!。
 “ジ・エルダーズ”は従来通り神秘風味だな、と、思ったら、ショーターちゃん作だったわ(笑)。もう一曲のショーター作“ピノキオ”はノリが良いから、ちょっと遊んだのかしら?。

 おまけのボートラは、例のごとく、既発表の『ライブ&アンリリースド』からのライヴ。まぁ、既発表なのはもう良いけど、いいかげん、このボックス・セット持ってる人は『ライブ&~』買わなくても良いのかしらん、なんて思っちゃったけど、そう甘くはないのだろうな。いや、収録曲をちゃんと比較したわけではないけれども。
 と言って、今更ながら気になったので、ちょっと調べてみた。

『ライブ&アンリリースド』

Disc-1 # タイトル 作曲 時間
1. 「Freezing Fire」(1975) Shorter 8:13
2. 「Plaza Real」(1983) Shorter 7:03
3. 「Fast City」(1980) Zawinul 6:48 **
4. 「Portrait of Tracy」(1977) Pastorius 5:56 **
5. 「Elegant People」(1977) Shorter 4:27 **
6. 「Cucumber Slumber」(1975) Johnson/Zawinul 11:39 *
7. 「Teen Town」(1977) Pastorius 6:29 **
8. 「Man in the Green Shirt」(1975) Zawinul 10:31 *

Disc-2 # タイトル 作曲 時間
1. 「Black Market」(1977) Zawinul 9:26 **
2. 「Where the Moon Goes」(1983) O'Byrne/Zawinul 12:05
3. 「River People」(1978) Pastorius 6:57 **
4. 「Two Lines」(1983) Zawinul 8:15
5. 「Cigano」(1975) Shorter 3:59
6. 「In a Silent Way/Waterfall」(1978) Zawinul 5:45 **
7. 「Night Passage」(1980) Zawinul 5:53 **
8. 「Port of Entry」(1980) Shorter 8:08 **
9. 「Rumba Mama」(1977) Acuna/Badrena 1:15
10. 「Directions/Dr. Honoris Causa」(1975) Zawinul 8:38 *

* The Columbia Albums 1971-1975 収録曲
** The Columbia Albums 1976-1982 収録曲

 うむ、甘く無い。(^_^;
 18曲中、BOX未収録曲が6曲もあるではないか。と言って、その6曲のために二枚組の『ライブ&~』買うのも、なんかなぁ(笑)。12曲もダブるわけで…。(^^ゞ

 てな感じで、次回は、ライヴの傑作『8:30』を採り上げます。期待せずにお楽しみにしていてください。…だからどっちなんだよ(笑)。
 
 
ウェザー・リポート/Columbia Albums 1976-1982 (6CD 紙ジャケット 輸入盤)
ウェザー・リポート/The COLUMBIA ALBUMS 1976-1982 (6CD 紙ジャケット 輸入盤)
 
 
 
■ウェザー・リポート日記一覧
 
 

テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

■ウェザー・リポート日記一覧

■ウェザー・リポート日記
2018/03/25 Night Passage
2017/12/30 8:30 (2CD 紙ジャケット仕様)
2017/08/02 ライブ&アンリリースド曲目一覧
2017/08/02 Mr. Gone
2017/02/28 Heavy Weather
2016/11/27 Black Market
2016/11/27 The COLUMBIA ALBUMS 1976-1982 (6CD 紙ジャケット 輸入盤)
2016/08/27 ジャコ・パストリアスの肖像/ジャコ・パストリアス
2016/05/26 Tale Spinnin'
2016/02/27 Mysterious Traveller
2015/11/28 Sweetnighter
2015/08/28 Live In Tokyo
2015/05/28 I Sing The Body Electric
2015/01/27 Weather Report(1971)
2015/01/27 The COLUMBIA ALBUMS 1971-1975 (7CD 紙ジャケット 輸入盤)





■ミュージシャン別日記一覧






テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

【CD入手】レニー・トリスターノ / 鬼才トリスターノ #LennieTristano #LeeKonitz

レニー・トリスターノ / 鬼才トリスターノ

Lennie Tristano (Atlantic) / Lennie Tristano
https://www.youtube.com/watch?v=tg18y7WreGs&list=PLDNXxjlb6YGpt4lF1UyImZFA4EsALBHJu


All songs composed by Lennie Tristano, unless otherwise noted.

1. ライン・アップ (MONO) "Line Up" – 3:34
2. レクイエム (MONO) "Requiem" – 4:53
3. ターキッシュ・マンボ (MONO) "Turkish Mambo" – 3:41
4. 東32丁目 (MONO) "East Thirty-Second" – 4:33

5. ジーズ・フーリッシュ・シングス "These Foolish Things" (Harry Link, Holt Marvell, Jack Strachey) – 5:46
6. ユー・ゴー・トゥ・マイ・ヘッド "You Go to My Head" (J. Fred Coots, Haven Gillespie) – 5:20
7. 君がいたなら "If I Had You" (Jimmy Campbell, Reginald Connelly, Ted Shapiro) – 6:29
8. ゴースト・オブ・ア・チャンス "I Don't Stand a Ghost of a Chance With You" (Bing Crosby, Ned Washington, Victor Young) – 6:07
9. 君はわがすべて "All the Things You Are" (Oscar Hammerstein II, Jerome Kern) – 6:11

Lennie Tristano's home studio, New York, 1954-1955

Tracks 1-4
Lennie Tristano – piano
Peter Ind – bass (tracks: 1, 4)
Jeff Morton – drums (tracks: 1, 4)

The Sing-Song Room, Confucius Restaurant, New York, June 11, 1955

Tracks 5-9
Lennie Tristano – piano
Lee Konitz – alto saxophone
Gene Ramey – bass
Art Taylor – drums

 ↓Amazonのインフォメーションより。
> ビ・バップと対をなす白人中心のムーヴメント、クール・ジャズの創始者として知られるトリスターノの代表作。
> 前半はテープの回転速度を変えた多重録音など実験的なアプローチを披露。後半は高弟コニッツを含むカルテットでのライヴ。
> 1,2,3,4:レニー・トリスターノ(p) ピーター・インド (b 2,3抜ける) ジェフ・モートン (ds 2抜ける)
> 5,6,7,8,9:レニー・トリスターノ (p) リー・コニッツ (as)ジーン・ラミー (b) アート・テイラー (ds)
> 録音:
> 1,2,3,4:1955年ニューヨーク
> 5,6,7,8,9:1955年6月11日ニューヨーク『ザ・シング・ソング・ルーム、コンフュシャス・レストラン』でのライヴ

 まず、一曲目での硬質なピアノの音色に驚かされることになります。どうやらテープの回転数を変えて、響きを変えているらしいです。非常に緊張感があって、素晴らしい演奏だと思いました。僕は管楽器を含まないピアノ・トリオのジャズは、そのモノクロームな音色の印象から、好んで聴くということはないのですが、トリスターノは例外としてもいいのではないか、などと思ったほどです。
 これは、理知的、と言っていいのでしょうか。クール・ジャズと言う言い方をすることもあるようですが、同時代のチェット・ベイカーなどのウェスト・コースト・サウンドとは一線を画す(それはそれで好きなんですけど)、挑戦的な音になっています。と言っても、理に走りすぎて面白くないということはなく、ちゃんと「情」に訴えかける演奏になっているところが流石ですね。
 B面に当たる5曲目以降は、おそらくA面の四曲だけではアルバムの体をなさないので、埋め草として追加されたものでしょう。アルト・サックスのリー・コニッツを迎えての、リラックスしたライヴ録音となっています。A面での緊張感は望むべくもありませんが、これはこれで傾聴するに値する内容です。A面よりこちらのほうが好きだ、という人がいてもおかしくありません。コニッツのサックスも冴え渡っていますよ。

 レニー・トリスターノは白人のピアニストで、所謂(いわゆる)「トリスターノ派」の開祖とされます。トリスターノの門下にリー・コニッツやビル・エヴァンス(ピアノ)がいる、と、言えば、概ね音が予想できるのではないでしょうか。ビル・エヴァンスという人は、妙に情緒的な捉え方が人口に膾炙している人ですが、実態としてはかなり硬質な音楽を展開していました。その情緒性の偏見を取り除いて、代わりに理性的なサウンドに置き換えてみれば、トリスターノの音が鳴っているのがわかるでしょう。
 トリスターノという人は極端にレコード吹き込みが少なく、活動の実態を紐解くのはなかなか難しいです。このアルバムは1955年の録音ですが、彼の活動そのものはもう少し前から始まっていて、少なくとも1949年に吹き込まれた、コニッツ、ウォーン・マーシュ(テナー・サックス)等との六重奏による録音は重要視されているようです。(その録音は多分、リー・コニッツのリーダー・アルバムの『サブコンシャス・リー』に収録されているものでしょう。僕がトリスターノの演奏を初めて知ったのはそのアルバムででした。『Crosscurrents』と言う1972年に発表されたアルバムに収録されているようです。CD化されているかどうかは調べがつきませんでした。m(_ _)m)
 ※嘘を書いていたので取り消して修正しました。

 このアルバムはトリスターノの代表作として名高いもの。正直、今回実際に聴いてみるまでは、ここまで面白い内容だとは思っていませんでした。今なら廉価盤がまだ店頭に残っていると思います。見つけたら即買いですね。

 追伸。
 アトランティックに吹き込んだものでは他に、ピアノ独奏による『ニュー・トリスターノ』も出来が良いらしいよ。いつか聴いてみたいな。


■ミュージシャン別日記一覧



テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

【CD入手】ローランド・カーク / カーカトロン #RahsaanRolandKirk #Kirkatron

ローランド・カーク / カーカトロン

Kirkatron / Rahsaan Roland Kirk


1. カッコーのセレナーデ Serenade to a Cuckoo 3.40
2. ジス・マスカレード This Masquerade (Leon Russell) 5.31
3. シュガー Sugar (Stanley Turrentine, Kirk) 3.27
4. ロサンゼルス・ニグロ・コーラス Los Angeles Negro Chorus (MONO) 0.26
5. ステッピン・イントゥ・ビューティー Steppin' into Beauty 6.42
6. クリスマス・ソング The Christmas Song (Mel Torme, Robert Wells) 3.34
7. バグパイプ・メドレー Bagpipe Medley 2.38
8. メアリー・マックラウド・ベシューン Mary McLeod Bethune (MONO) 0.24
9. ブライト・モーメンツ Bright Moments (Kirk, Todd Barkan) 4.14
10. リリコノン Lyriconon 4.10
11. チュニジアの夜 A Night in Tunisia (Dizzy Gillespie, Frank Paparelli) 4.59
12. J.グリフのブルース J. Griff's Blues (trad., arr. Kirk) 7.41

All compositions by Rahsaan Roland Kirk except as indicated
Recorded at the Montreux Jazz Festival in Switzerland on 18 July 1975 (tracks 1, 7 & 12) and Regent Sound Studios, New York City, 1975 & 1976
Released 1977

Personnel

Roland Kirk: tenor saxophone, manzello, stritch, clarinet, flute, lyricon
Hilton Ruiz: piano, keyboards (tracks 1-3, 5, 7 & 10-12)
Henry Pete Pearson: bass (tracks 1, 7, 10 & 12)
Sonny Barkan: drums (tracks 1, 7 & 12)
Todd Barkan: percussion (tracks 1, 7 & 12)
Steve Turre: trombone (tracks 2-3, 5 & 11)
Cornell Dupree: guitar (tracks 2 & 11)
Richard Tee: keyboards (tracks 2 & 11)
William S. Fischer: synthesizer (tracks 2 & 11)
Gordon Edwards: electric bass (tracks 2 & 11)
James Madison: drums (tracks 2 & 11)
Ruddley Thibodeaux: percussion (tracks 2 & 11)
Milton Suggs: bass (tracks 3 & 5)
Walter Perkins: drums (tracks 3 & 5)
Tony Waters: percussion (tracks 3 & 5)
Michael Hill: vocals (tracks 3)
Trudy Pitts: organ (track 6)
William Butler: guitar (track 6 & 10)
Bill Carney: drums (track 6)
Sanford Allen: violin (track 6)
Alfred Brown, Selwart Clarke: viola (track 6)
Kermit Moore: cello (track 6)
William S. Fischer: arranger, conductor (track 6)
Howard Johnson: tuba (track 9)
Romeo Penque: baritone saxophone, oboe (track 9)
Buster Williams: bass (track 9)
Charlie Persip: drums (track 9)
Joe Habao Texidor: percussion, vocals (track 9)
Betty Neals, Maeretha Stewart, Milt Grayson, Arthur Williams, Randy Peyton, Hilda Harris, Adrienne Albert, Francine Caroll: vocals (track 9)
Frank Foster: arranger (track 9)
Jerry Griffin: drums (track 10)

 盲目の黒人サックス奏者、ローランド・カークの音楽を聴いていると、不思議と、ジャズを聴いている、と言う感じがしません。良いことなのか悪いことなのかよくわからないのですけれども、もっと広範な音楽に立脚しているという気がしてしまいます。なので、11曲めで突然ジャズ・スタンダードの“チュニジアの夜”が始まると「あぁ、そういやぁジャズの文脈の人だったよなぁ」と、不思議な気持ちになります。

 そういう人なので、どの曲を聴いても、その表現の深さに圧倒されます。その表現があまりに強靭(きょうじん)で「濃い」ので、こちらの体調が悪い日などは「うわ、勘弁!」と言う時もあるんですけど、ちゃんと聴ける時は、じっ、と聴き入ってしまいます。それで、「あぁ、やっぱり、カークは良いなぁ」としみじみ思うことになるのです。

 出だしの曲が、フルート・ソロの曲なので「うわ、勘弁!」とか思うんですけど(ジャズのフルートはあんまり好きじゃないんです)、すぐにそんなことは問題ではなくなってしまいます。カークの渾身の演奏はどんな楽器でも素晴らしい説得力を持っています。

 “シュガー”は Michael Hill と言う人がヴォーカルをとっているのですけれども、歌詞がブックレットに載っていなくて、何を歌っているのかさっぱりわからない。頑張ってくれよ、日本のレコード会社!。

 “リリコノン”の「リリコン」と言うのは、電子楽器の一種で、管楽器のようなコントローラーで演奏する楽器のようです。最初、キーボードを弾いているのかと思ったけど、微妙に違ったわけです。リリコンの澄んだ音色とあいまって、不思議な透明感を感じさせる曲です。

 よくわからないのが、“ロサンゼルス・ニグロ・コーラス”と“メアリー・マックラウド・ベシューン”で、これらの短い挿入にはカークは参加していないようです。
 前者は文字通りコーラス。歌詞が載っていないので何を歌っているかは分からないのですが、たぶんゴスペル?。後者はなんか、お説教?。CD付属の解説によるとメアリー~とは黒人女性の地位向上運動を行った活動家で、その本人の肉声による演説らしいです。喋っている内容は「嫉妬と憎悪を手放し、心を愛情と寛容で満たし、ひろく助けあえば、民主主義の希望を実現できるでしょう」とのこと。よくわからないのは、これらが、どんな理由で挿入されたのか。カークのことだから、なにか強い音楽的意志が有ったのだと思いますが…。
 後者の演説の後の“ブライト・モーメンツ”は Todd Barkan による詞の付いた曲で、混声合唱との共演。ブックレットに歌詞が載っていて、中学生程度の英単語が並んでいるのですが、英語が苦手な僕にはよくわからない…。たぶん「内なる声に耳を傾ければ何時でも日が照っている」みたいな意味。何れにせよポジティヴな内容のようで、メアリーの演説と対になっているのでしょう。

 カークという人は、若い頃は、複数の管楽器を一度に口に食わえて吹奏するのが話題になって、あんまり音楽そのものの評価がされなかったらしいのですけれども、晩年に発表されたこのアルバムではそういうアクロバティックなことは演っていないようで、カークの、いち管楽器奏者としての味を、思うままに味わうことができます。

 カークは、このアルバムを録音する少し前の1975年に脳卒中を起こし、半身不随に陥っています。それでも、片手で巧みに楽器を操り、見事な演奏を聴かせており、その意気込みには感服させられますね。

テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

プロフィール

☆彡ふらんぼう

Author:☆彡ふらんぼう
 音楽好きの禿オヤジです。戦闘機もすき。♀アイドルも好き。そんな私です。

最新記事
最新コメント
リンク
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR